小 春 13    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
風の日々通り過ぎたる小春かな 稲畑汀子 ホトトギス 201811
みちのくの小春を包む里ことば 三羽永治 201811
小春日や老にやさしき風の町 平野無石 201811
小春日や海から訪ね浜離宮 中村房子 馬醉木 201901
小春日や遮断機上がること忘じ 定梶じょう あを 201901
お多福の百相の面小春寺 鈴鹿呂仁 京鹿子 201901
との曇る空も小春やおかめ塚 鈴鹿呂仁 京鹿子 201901
迎合あどになる小春の猫の有頂天 鈴鹿呂仁 京鹿子 201901
北国を忘れさせたる小春かな 坂下成紘 201901
小春日のシフオンケーキが焼きあがる 天野美登里 やぶれ傘 201901
小春日の空へ突き出す亀の首 廣瀬雅男 やぶれ傘 201901
小春日の沓脱石に猫がゐて 青谷小枝 やぶれ傘 201901
小春日の影を畳に長うせり 仲里貞義 201901
呼べばすぐ小春の山がおおと言ふ 大畑善昭 201901
早地峰は藍濃く小春日和かな 大畑善昭 201901
地図めきて水尾の幾筋小春凪 足立典子 雨月 201901
小春日や横丁の御隠居今何処 森なほ子 あを 201901
小春日の頬やや緩め鬼瓦 岡村彩里 雨月 201901
柞より吹かれ小春の蜘蛛の糸 工藤義夫 馬醉木 201901
小春日や名のみ残りし富士見坂 コ田千鶴子 馬醉木 201901
小春日の声を残して逝かれけり 伊丹さち子 馬醉木 201901
小春日や精一杯に家事こなす 長崎桂子 あを 201902
旧知との旅は小春の近江かな 笹村政子 六花 201902
化野の河原にやさし小春かな 谷口一献 六花 201902
江ノ電の車窓とろりと小春凪 安斎久英 末黒野 201902
ポスターはみんな笑顔の小春かな 中村洋子 風土 201902
小春日や野鳥の森の覗き窓 片桐紀美子 風土 201902
HAIKU人集ふ小春の芭蕉庵 佐川三枝子 201902
理科文科学舎をつなぐ小春径 大島寛治 雨月 201902
われもゐる小春の洛中洛外図 栗坪和子 201902
不動尊と紐で繋がる小春かな 吉田政江 201902
百歳もみどり子もゐて家小春 森岡正作 201902
小春日や倭坐りの観世音 庄司久美子 201902
後継ぎの出来て亭主の小春かな 田中たつを 雨月 201902
小春日の松の菰巻き目の高さ 岡田桃子 201902
小春日の森行く人は話し好き 岡田桃子 201902
くつ紐をきゅきゅっと結ぶ小春かな 菊池和子 京鹿子 201902
小春日や雲一つなき空深く 松本幹雄 馬醉木 201902
刺身食むロシアの姫の小春かな 伊吹之博 京鹿子 201902
小春日や言葉の棘を抜いてみる 犬飼典子 京鹿子 201902
卵割るかへる出さうな小春の日 伊藤希眸 京鹿子 201902
小春日や樹海をわたる鳥の影 吉田順子 201902
小春日の街へあふるるベビーカー 辻由紀 雨月 201902
温泉の町の外湯巡るも小春かな 岡村彩里 雨月 201902
小春日や山羊のひずめの開きたる 前田美恵子 201902
海沿ひを走る車窓や小春凪 荻坂真稚子 雨月 201902
石仏にゑくぼのありて里小春 武生喜玖乃 雨月 201902
小春日や地球に抱かれゐる心地 久保夢女 201902
北円堂へ小春日和の歩を伸ばす 滝澤圭子 雨月 201902
よたよたと杖曳き転ぶ小春かな 辻田玲子 雨月 201902
縁小春特大文字のひこの文 辻田玲子 雨月 201902
仁右衛門の島へ小春の櫓の軋み 田中臥石 末黒野 201902
側に居てくるる連れあり小春空 谷口一献 六花 201902
人生の今どの辺り小春かな 谷口一献 六花 201902
羅漢にも美男おはする小春かな 五十嵐貴子 末黒野 201902
硝子戸を開けて掃除をする小春 丑久保勲 やぶれ傘 201903
野良猫と語る幼の小春かな 渡辺美智子 末黒野 201903
庭師来る庭中小春日和かな 戸田澄子 末黒野 201903
江ノ電の曲がる先先小春凪 今村千年 末黒野 201903
小春日や髭題目の跳ね具合 石黒興平 末黒野 201903
小春日や平癒祈願の守り札 鷺山珀眉 京鹿子 201903
小春蝶己の重さ忘れをり 山中志津子 京鹿子 201903
小春空より窓拭きの命綱 稲岡みち子 雨月 201903
小春日や法螺の音ひびく小牧山 小木曽文明 雨月 201903
法然の生涯しのぶ寺小春 西千代恵 雨月 201903
鳶の笛錦江湾の小春凪 稲岡みち子 雨月 201903
子午線の遥かを巨船小春凪 三輪温子 雨月 201903
小春日の大阪城を徘徊す 大橋晄 雨月 201903
横たはる錆濃き錨小春凪 森清堯 末黒野 201903
小春日や挨拶の声弾みをり 森清信子 末黒野 201903
観音にほほゑみ貰ふ小春かな 戸田澄子 末黒野 201903
小春日や水琴窟の音まろし 外山生子 末黒野 201903
小春日やベンチ一つに一人づつ 渡辺美智子 末黒野 201903
大仏の背伸びの見たき小春かな 平野多聞 201903
小春日や縁切り寺の列長し 江島照美 201903
薦被の河童跳りし小春かな 田中美恵子 201903
小春日の猿山の猿指くはへ 天野美登里 やぶれ傘 201903
小春日を訪ふやペンキを調合中 はしもと風里 201903
小春日や喃語のあとの大欠伸 滋野暁 末黒野 201904
江ノ電の車窓とろりと小春凪 安斎久英 末黒野 201904
折紙の鶴出来上る小春かな 前田美恵子 201904
留守番の小春の縁にひとり囲碁 坂口晴子 201904
小春日や窓ガラス拭く妻の留守 広瀬済 やぶれ傘 201904
小春かな朝市で売る鍬と鋤 中田みなみ 201904
御快癒の兆し受話器の声小春 水田むつみ ホトトギス 201904
遠景に小春近景にも小春 和田華凛 ホトトギス 201904
小春日や山の雲見て海を見て 岩井京子 201905
湧水で洗ふ手のひら山小春 坂入喜代枝 201905
赤子沐浴もにょもにょ小春の日の中で 渡部恭子 201905
幼稚園児の個性小春の鼓笛隊 伊藤昌枝 201905
尾で応ふ犬との対話小春の日 三羽永治 201905
眠り猫仰ぐ小春日燦燦と 大山夏子 201905
小春日やケーソンに波打ちつけて 田尻勝子 六花 201905
食卓で済むものばかり書き小春 岸洋子 201905
船波の小春の湾を押しよせる 竹下陶子 ホトトギス 201905
訪ね来し虚子物語嵯峨小春 千原叡子 ホトトギス 201905
小春日の東京タワー力抜き 今橋眞理子 ホトトギス 201905
なんとなく「うん!」と言う小春日の口 藪ノ内君代 船団 201906
光秀の縁小春日引き寄せて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
虚子句碑に言霊宿る小春かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
小春 →14

 

2021年11月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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