小 春 12    100句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
小春日や知らない妻が浮かんでる 直江裕子 京鹿子 201703
小春日や猫のあくびは体ごと 芝田幸惠 末黒野 201704
くすぐりて子を笑はする小春かな 栗原京子 201704
延べ竿の児らにつきゆく小春かな 荒井和昭 201704
虚子山廬小春の句碑を撫でて訪ふ 木村享史 ホトトギス 201706
今日の日の私と影の小春かな 黒川俊郎 201707
小春日の手のおむすびの形して 長沼佐智 船団 201707
小春日を混ぜて絵筆は鳴呼と言う 鶴濱節子 船団 201707
小春日や未来は常に沖にあり 沼田巴字 京鹿子 201711
風止んで忽ち小春日和かな 稲畑汀子 ホトトギス 201711
集ふことすなはち小春日和かな 稲畑汀子 ホトトギス 201711
マーチングバンド小春の空へ抜け 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
知事小春大統領は大嵐 稲畑廣太郎 ホトトギス 201711
小春日やまどろむ猫の爪を切る 大日向幸江 あを 201712
半袖の子等駆けまはる小春かな 山荘慶子 あを 201801
小春日や反故は崩れず燃え尽す 藤岡紫水 京鹿子 201801
鳶笛の断崖洗ふ小春凪 米山のり子 馬醉木 201801
籠国や小春日和の薬師堂 井上石動 あを 201801
小春日やたまごサンドのあふれやう 稗田寿明 201801
小春日の起き上りたる野菊かな 秋川泉 あを 201801
皺ふかく笑みて小春の漆掻 大畑善昭 201801
小春凪九曜の紋の神輿倉 栗坪和子 201802
小春日の下駄音かろき湯屋の町 奥田茶々 風土 201802
引越しの母子挨拶に来る小春 新倉ゆき江 末黒野 201802
酒蔵の麹の匂ふ小春かな 及川照子 末黒野 201802
体ごと笑ふみどり児小春かな 古谷昌女 春燈 201802
小春日と二言のみの日記帳 懸林喜代次 春燈 201802
小春日や回してみたる万華鏡 西岡啓子 春燈 201802
小春凪漁網繕ふ男かな 上岡佳子 万象 201802
河馬沈む小春の水を裏返し 佐藤保子 馬醉木 201802
海小春伝声管より女声 江見悦子 万象 201802
小春日や銭洗ひをる若夫婦 山田春生 万象 201802
ガソリンの匂ひが通る小春かな 高橋ひろ 万象 201802
鬼瓦のまどろみ誘ふ小春かな 後藤眞由美 春燈 201802
小春日やまぶた重たき阿弥陀仏 木村梨花 春燈 201802
預かりし子のよく笑ふ縁小春 二俣和歌子 馬醉木 201802
うたた寝の母居るやうな小春かな 一民江 馬醉木 201802
小春日や赤い鼻緒の祢宜の妻 中村紀美子 春燈 201802
福を呼ぶ鈴の音るると寺小春 武生喜玖乃 雨月 201802
漱石の世界に浸る小春かな 坂入妙香 春燈 201802
漱石山房訪ぬる早稲田小春かな 落合絹代 雨月 201802
水車の音聞き山宿の庭小春 片山喜久子 雨月 201802
穏やかな齢八十路の小春かな 山田暢子 風土 201802
ボタン押せば渡船来る来る小春凪 下村たつゑ 201802
小春日や厩の裾を猫歩く 田中とし江 201803
縁側に母ゐるやうな小春かな 宮井知英 201803
蜷の道見つけて小春日和かな おーたえつこ 201803
小春日のさっちゃんグーでいつも勝ち たかはしすなお 201803
山手線小春日女性運転士 橘正義 春燈 201803
的干して弓道場の小春かな 岡本秀子 201803
長良川小春どこか似てゐる鵜と鵜匠 内山花葉 201803
牧小春レースの仔豚逆走す 諸岡和子 201803
小春日の魚板をたたき翁堂 石川純子 万象 201803
小春日や大売出しのマーケット 仲山秋岳 万象 201803
伝蔵の墓に手を置く小春の日 原田しずえ 万象 201803
小春日や分骨寺へ喉仏 尾崎千代一 末黒野 201803
花嫁の丹の橋渡る小春空 堺昌子 末黒野 201803
小春日やクレーン今し吊る構へ 安斎久革 末黒野 201803
納めの句座園は小春のひかり満ち 黒滝志麻子 末黒野 201803
小春日の南無妙法の鯛ノ浦 田村すゝむ 風土 201803
小春日や退屈と云ふ午後三時 田村すゝむ 風土 201803
路地の猫逃げず小春の神楽坂 石黒興平 末黒野 201803
縁側があつた小春日切手貼る 直江裕子 京鹿子 201803
安威川の早瀬小春の日の透きて 城戸ひろみ 雨月 201803
端正な翁真筆塚小春 岡田ちた子 雨月 201803
小春日の頬やや緩め鬼瓦 岡村彩里 雨月 201803
真筆の晶子の歌に触れ小春 播磨武子 雨月 201803
小さな手小春日和の艪に遊ぶ 太田利明 末黒野 201803
二上山やよりそふ峰の小春空 溝内健乃 雨月 201803
暗峠小春の中を踏み迷ふ 大橋晄 雨月 201803
西伊豆に鯵の開きを買ふ小春 秋山信行 やぶれ傘 201803
小春日の杖はなやかやクラス会 永井惠子 春燈 201803
小春日の夢のお告げの水飲んで つじあきこ 201803
小春日や生えてくる髪生えぬ髪 波戸辺のばら 201803
小春日や筵に乾く物の音 宮井知英 201803
小春かな奏楽堂はこの辺り 佐々木あつ子 やぶれ傘 201804
小春日や双子のねむる乳母車 亀岡睦子 やぶれ傘 201804
東京の人早足に小春日も 今橋眞理子 ホトトギス 201804
小春日に予後の身預け深呼吸 山口郁子 末黒野 201804
服を着る犬を見てゐる猫小春 千原叡子 ホトトギス 201804
西伊豆に鯵の開きを買ふ小春 秋山信行 やぶれ傘 201804
屋久杉の盆いらひをる小春かな 中島陽華 201804
小春日の聖母マリアの素足かな 山田正子 201804
酒蔵の空瓶脇を抜け小春 今井康子 201804
小春日や神の気紛れかも知れず 宮井知英 201804
小春日や的場の砂に海匂ひ 深川淑枝 201804
近近と富士を小春の磯づたひ 堺昌子 末黒野 201805
路地小春どう歩いても海に出て 今橋眞理子 ホトトギス 201805
小春日を溜めて露人の琥珀売 中田みなみ 201806
小春日や老いは追い追いノーテンキ 長谷川博 船団 201806
走り根に鳩が鳩追ふ小春かな 佐々木あつ子 やぶれ傘 201806
誰彼に逢へば語らん島小春 稲畑汀子 ホトトギス 201811
なほ偲ぶ心となりてゐし小春 稲畑汀子 ホトトギス 201811
蒼天を掃く雲小春仕上げゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
波の綾小春日の綺羅纏ひつつ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
モノレール音なく滑りゆく小春 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
小春日の名苑命蠢きぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
旅多き日々に小春のつづかざる 稲畑汀子 ホトトギス 201811
取材終へ小春の庭を引返す 稲畑汀子 ホトトギス 201811
この会の今昔問はん島小春 稲畑汀子 ホトトギス 201811
小春 →13

 

2021年11月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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