小 春 11      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
小春日や貌変りゆく広小路 平野無石 201611
思い出す昭和小春の資料館 都築繁子 201611
講演を終へて小春の旅心 稲畑汀子 ホトトギス 201611
講演の二つ目も済み旅小春 稲畑汀子 ホトトギス 201611
小春日の午後は崩るる予報かな 稲畑汀子 ホトトギス 201611
天王寺七坂小春猫闊歩 稲畑廣太郎 ホトトギス 201611
小春日や点滴引きて談話室 荒井ハルエ 春燈 201612
小春ぞら四十路の母の野辺おくり 宮崎洋 春燈 201612
虚子句碑の一文字づつにある小春 稲畑廣太郎 ホトトギス 201612
来て迷ふ道も楽しき小春かな 稲畑汀子 ホトトギス 201612
小春日のあなたはいつも祥月命日 井上信子 201612
小春日の像の足首緩やかに 大日向幸江 あを 201701
小春凪二色で終る変り玉 赤座典子 あを 201701
寝ころがる犬の眼が向く小春かな 白石正躬 やぶれ傘 201701
小春日のふらりと入るべーカリー 青谷小枝 やぶれ傘 201701
文机を小春の日矢が等分す 高木嘉久 201701
能登小春鵜家の芯の自在鉤 甲州千草 201701
土までもやさしく鵜様宿小春 辻美奈子 201701
賜りぬ能登の小春と増穂貝 辻美奈子 201701
坪庭に小春一枚置かれけり 内山照久 201701
くすぐりて子を笑はする小春かな 栗原京子 201701
句読無きメールの届く小春かな 芦田しずく 京鹿子 201701
耳打ちを幾度試すや小春の児 芦田しずく 京鹿子 201701
日の匂風のにほひも小春かな 丸山允男 春燈 201701
大桟橋きらめき返す小春凪 落合小枝 春燈 201701
行く雲の飛天の舞や小春風 齋藤晴夫 春燈 201701
急ぐなと言はれ躓く小春かな 加藤良子 春燈 201701
石仏の笑みつつましき小春かな 安立公彦 春燈 201701
行き先は出てから決める小春かな 本間羊山 風土 201701
小春日や雀に残すパンの耳 門伝史会 風土 201701
句碑それを墓碑とも思ふ能登小春 本池美佐子 201701
小春日の蝶たちまちに屋根あたり 大島英昭 やぶれ傘 201701
小春日の窓際猫の定位置に 柳田美代子 やぶれ傘 201702
竹林を尾長飛び交ふ小春かな 村田武 やぶれ傘 201702
小春凪彼のメールは仮定形 平井奇散人 船団 201702
小春日や亀の甲羅の数珠繋ぎ 松橋輝子 末黒野 201702
ままごとの縁に風なき小春かな 高木邦雄 末黒野 201702
みな海を見てをり小春日のベンチ 岡田史女 末黒野 201702
小春日の見事文金高島田 黒滝志麻子 末黒野 201702
とりどりの舟に埋もる海小春 宮崎洋 春燈 201702
小春日や芝生よろこぶ児のはだし 物江康平 春燈 201702
飼猫の家出を探す小春かな 中澤弘 春燈 201702
小春日や和太鼓乱拍子にて締める 江草礼 春燈 201702
眠る鳥潜く鳥ゐて沼小春 木多芙美子 春燈 201702
小春日や暖簾腕押す京ことば 青柳雅子 春燈 201702
猫のほかは出払つてゐる小春かな 近藤牧男 春燈 201702
霊泉の小春をあそぶあめんぼう 中條睦子 万象 201702
天山のふつくらとして小春かな 西住三恵子 201702
寺小春三々五々の車椅子 山本無蓋 201702
小春日や刻を忘るる花鋏 田原陽子 201702
小春日や何買ふとなく店のぞく 畑佳与 京鹿子 201702
トルソーの背ばかり見せて小春窓 塩貝朱千 京鹿子 201702
小春かな店先さかる雑貨店 松本文一郎 六花 201702
円舞曲の唱歌「港」や小春空 佐藤やすこ 風土 201702
案内は船長小春の日本丸 落合絹代 風土 201702
打つてみるモールス信号小春凪 落合絹代 風土 201702
小春日のバス停に列伸びてをり 平瀬千会 風土 201702
小春日や古き友の身息災に 東秋茄子 京鹿子 201702
小春日の猫になれざる虎の鬱 高橋道子 201702
方位盤に指す小春日の姉妹都市 中村洋子 風土 201702
どの岩も仏顔なる島小春 小川田鶴子 馬醉木 201702
小春日やきのふと違ふ骨の音 岩月優美子 201702
羽衣のやうな浮雲小春かな 寺田すず江 201702
小春凪猫の留守居の蜑が庭 内田順治 201702
子午線の伊勢に連なり氣多小春 阿部眞佐朗 201702
小春日の天まで届け肩ぐるま 池美佐子 201702
小春日の雀弾んで光りけり 小張志げ 春燈 201702
ライオンも獏も小春を慈しむ 森岡正作 201702
琴造りの原木立ててある小春 有賀昌子 やぶれ傘 201702
天井は若冲の筆堂小春 熊岡俊子 雨月 201702
江の島の沖の白帆の小春凪 大石喜美子 雨月 201702
カリヨンの響きわたれる小春空 大橋晄 雨月 201702
小春日の婚儀粛々吉田山 大橋晄 雨月 201702
乳母車降りて児が押す小春かな 山内碧 201703
流れ藻に魚が顔出す小春かな 横田敬子 201703
大屋根に雀の遊ぶ小春かな 秋千晴 201703
会ふにハグ別れに握手駅小春 田岡千章 201703
鳥籠の水替へてゐる小春かな 小林朱夏 201703
忘れ得ず母逝きし日の小春空 服部早苗 201703
小春日や三人みたり坐れるほどの石 宇都宮敦子 201703
ニュータウン間近かにありて里小春 相良牧人 201703
紀伊国屋でばつたり孫に会ふ小春 有賀昌子 やぶれ傘 201703
小春日やボール蹴り蹴り子等が来る 有賀昌子 やぶれ傘 201703
画廊へとドア押して入る小春かな 丑久保勲 やぶれ傘 201703
百五歳小春日和に召されしと 山本漾子 雨月 201703
混み合へる路面電車や街小春 水田壽子 雨月 201703
小春日の漁の小舟や信濃川 五味紘子 末黒野 201703
里小春布ざうり置く無人店 原和三 末黒野 201703
古都小春英語ガイドのポリスマン 原和三 末黒野 201703
紺碧の空や小春の鳶一羽 吉田きみえ 末黒野 201703
揚船に磯着の乾く小春かな 斉藤マキ子 末黒野 201703
歌碑綴り行くや小春の小倉山 竹内喜代子 雨月 201703
陸封魚群るる小春の忘れ潮 安斎久英 末黒野 201703
小春凪空のそれより深き藍 安斎久英 末黒野 201703
園小春いつしか集ふ乳母車 森清堯 末黒野 201703
公園の小春を乗せて乳母車 森清堯 末黒野 201703
小春日の駅より駅へ小さき旅 黒滝志麻子 末黒野 201703
小春日や千年杉の息を聞く 田勝子 万象 201703
小春日やだる玄の土鈴鳴らし売る 山田春生 万象 201703
小春日の増やしてゆける可動域 篠藤千佳子 201703
小春 →12      

 

2021年11月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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