桐の花 8     54句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花桐の高さで思考停止せり 山中志津子 京鹿子 201909
崩れつつ雪形残る桐の花 三村純也 ホトトギス 201910
桐の花月突き上ぐる高さかな 山田正子 201911
花桐の夕づく空や殉死塚 本郷 公子 京鹿子 202001
山裾の駅舎眠たし桐の花 岩永みはる 追伸 202003
桐の花花火師栖むてふ峡の村 小河原清江 梛の木 202007
桐の花駅のこちらは知らぬ町 岩藤礼子 やぶれ傘 202007
花桐やこの世に名前もらひし日 斉藤マキ子 末黒野 202008
洋館の朽ちたる門扉桐の花 岡野里子 末黒野 202008
この川は町のシンボル桐の花 岩崎藍 末黒野 202008
桐の花散りし辺りの明るかり 志方章子 六花 202009
豪農のくらくらまぶし桐の花 黒滝志麻子 末黒野 202009
故郷を追ひても遠し桐の花 森清信子 末黒野 202009
散策の今日はここまで桐の花 石黒興平 末黒野 202009
桐咲いて風の缶詰送りましょ 火箱ひろ 202009
峠より雨の匂ひや桐の花 小坂尚子 202101
桐の花壁画は人を寄せつけず 瀬戸薫 風土 202102
隠国となりし一村桐の花 沼田巴字 京鹿子 202105
山国に母の生涯桐の花 森なほ子 あを 202107
桐の花山紫に覆ひけり 赤座典子 あを 202107
吹いてみて唇甘し桐の花 森なほ子 あを 202107
祖師ヶ谷の桐の花見しむかしかな 中野あぐり 春燈 202107
桐咲くや納戸の奥の箱枕 美濃律子 202108
福耳の淋しき人や桐の花 中村重幸 202108
神の懐ふかき花桐にほふ 柴田靖子 202108
丘わたる夕ベの鐘や桐の花 岩永はるみ 春燈 202108
先達の健脚たしか桐の花 太田佳代子 春燈 202108
桐の花介護役からされる身に 井上正子 春燈 202108
蔵壁に明るき陽射し桐の花 向井芳子 春燈 202108
天界の老妣はいづこ桐の花 安田優歌 京鹿子 202108
山路行く遠目に高き桐の花 村田敦子 末黒野 202108
桐の花人を遠避け人を恋ふ 亀井福恵 京鹿子 202109
花桐や妣の形見の帯着物 政時英華 京鹿子 202109
桐の花谷戸の夜明けの水走り 森清信子 末黒野 202109
奥谷戸の棚田を守りて桐の花 石黒興平 末黒野 202109
一の鳥居くぐりて馬場や桐の花 橋添やよひ 風土 202109
言霊の安らいでをり桐の花 阪倉孝子 202109
桐の花八十年の苦難越え 沼田巴字 京鹿子 202205
父母をりし生家なつかし桐の花 田中藤穂 あを 202205
ダムに沈みし村の名前や桐の花 沼田巴字 京鹿子 202206
桐咲くや祖母の母校は川沿ひに 谷口摩耶 202207
見るよりも見らるる高さ桐の花 荒井千瑳子 202207
桐咲いて杉玉錆を深くしぬ 枇杷木愛 202207
近道のつもりが遠し桐の花 鈴木としお 春燈 202208
手鏡へ笑まふ人あり桐の花 阪倉孝子 202208
段畑のどこからも見え桐の花 浅田光代 風土 202208
桐の花夕べは重き土蔵の扉 小林共代 風土 202208
束帯の稚児を馬上に桐の花 六車佳奈 風土 202208
桐咲いて高きところに風の音 小坂尚子 202208
街道を折るる目印桐の花 森清堯 末黒野 202209
恙無き母百二歳桐の花 森清信子 末黒野 202209
三代の学ぶ校舎や桐の花 山咲和雄 末黒野 202209
真心を示せば桐の花咲きぬ 高橋将夫 202209
桐の花咲ける青空市場かな 中田みなみ 202302
桐の花→ 1

 

2023年6月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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