きりぎりす 2   43句

泉に没しても真緑のきりぎりす   高島茂

螽斯   きりぎりす

作品
作者
掲載誌
掲載年月
草原は見事に暮れてきりぎりす 柴田佐知子 201011
老人の増ゆる日本やきりぎりす 高倉和子 201011
鳴き鳴きて汝も雨乞ふやきりぎりす 伊藤一枝 酸漿 201011
草の葉に草より青ききりぎりす 大坪景章 万象 201012
きりぎりす声使ひきる籠の中 大松一枝 201111
草原の日のさしわたりきりぎりす 黒坂紫陽子 馬醉木 201111
バス停にゐるきりぎりす幼くて 有本惠美子 ろんど 201111
きりぎりす高く吊られて鳴き始む 田尻勝子 六花 201111
一つ鳴き連れ鳴く籠のきりぎりす 藤岡紫水 京鹿子 201201
きりぎりす母が何やら書いてゐる 城孝子 火星 201201
ひとところ荒れし畳やきりぎりす 高倉和子 夜のプール 201203
食細き仏はげますきりぎりす 山尾玉藻 火星 201210
失業やきりぎりすには長き脚 常田創 201311
きりぎりす日あたる方へ鳴きうつり 田中文治 火星 201311
よろづ屋にちちろ酒屋にきりぎりす 高橋将夫 201311
寝間の戸の半開きなりきりぎりす 桑原逸子 201312
蜑の戸の早き夕暮きりぎりす 蘭定かず子 火星 201312
きりぎりす鉄扉に鍵の穴二つ 西村節子 火星 201312
飴色の格子天井きりぎりす 西村節子 火星 201401
笑ふたびこころの奥のきりぎりす 本多俊子 201411
きりぎりす浴後の風の来たりけり 白石正躬 やぶれ傘 201411
いろ紙の切り屑吹かるきりぎりす 浜口高子 火星 201412
スプーンの上のパエリアきりぎりす 山田美恵子 火星 201412
暴風予報そこにゐたのかきりぎりす 浜福惠 風土 201501
笑ふのも泣くのも一人きりぎりす 田代貞枝 201501
日白き黙に何問うきりぎりす 水野恒彦 201611
抜け道の参道が好ききりぎりす 柴田久子 風土 201611
いつの間に菜食派なりきりぎりす 柴田久子 風土 201611
杓子庵の小さき畑のキリギリス 中村洋子 風土 201611
草原は少年の友きりぎりす 津川かほる 風土 201611
枝折戸の風のゆらぎやきりぎりす 下山田美江 風土 201611
一泊の留守を預かるきりぎりす 矢口笑子 春燈 201611
イソップの知らぬ火蟻ときりぎりす 江草礼 春燈 201710
きりぎりす時折鳴いて一昼夜 田尻勝子 六花 201710
隣への行き来は自由きりぎりす 小川玉泉 末黒野 201711
きりぎりす老年励まし鳴きやまず 阪野基道 船団 201811
混浴へ道ほの暗しきりぎりす 柴田志津子 201811
大道を説いて笑ひしきりぎりす 平野多聞 202001
庭下駄に昼のぬくみやきりぎりす 南うみを 風土 202011
イソップ絵本読むや窓辺のきりぎりす 後藤眞由美 春燈 202201
きりぎりす信濃日報読む時間 手島百合子 やぶれ傘 202212
暮れ際の路地の端よりきりぎりす 小山すみ子 末黒野 202212
きりぎりすひとつ啼きゐるバスの中 貫井照子 やぶれ傘 202302
きりぎりす →1

 

2023年8月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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