切 干 2      47句

切干やいのちの限り妻の恩   日野草城   人生の午後

作品
作者
掲載誌
掲載年月
切干のちりちり乾く隠れ里 栗山恵子 雨月 201503
切干の乾けるほどに日の匂ふ 水谷靖 雨月 201504
切干も母も脇役酒の宴 鈴木鳳来 故山 201505
切干に日向の匂ひ夕支度 河合とき 末黒野 201505
切干の反りはじめたる日ざしかな 佐津のぼる 六花 201603
切り干しのちぢれはじめる粗筵 菊池洋子 やぶれ傘 201604
切干や漁家のどの家も猫がをり 森俊人 201606
日に風に切干縮むちりちりと 丸尾和子 雨月 201702
旧仮名は切り干しに似る噛み応へ 木戸渥子 京鹿子 201702
切干の仕上げにかかる日和かな 笠井敦子 201702
切干の甘さの残る茣蓙たたむ 門間としゑ 末黒野 201702
切干の日毎に縮む荒筵 藤岡紫水 京鹿子 201703
切り干しの眠たき色の水を切る 岡本秀子 201703
切干を廊下に並べ天日干し 白石正躬 やぶれ傘 201703
山の日を溜め切干の幅広し 高橋道子 201705
菓子箱に切干うつす尼御前 山田春生 万象 201802
切干が日を吸ふ縁のペルシャ猫 下嶽孝一 万象 201802
切干の硬き手触り日の匂ひ 石原孝人 京鹿子 201802
軒干しの切干しからぶ山家かな 田中珠生 馬醉木 201804
ふる里の太き切干届きけり 上林富子 やぶれ傘 201804
切干を並べ一村鎮もれる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811
切干や夕星光り晴つづき 池谷鹿次 末黒野 201903
切干や風と光を味方とし 須賀敏子 あを 201903
切干に青首の色ところどころ 角野良生 201906
切干や練馬の風に仕上りぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
切干の乾く音聞く夕間暮れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
みちのくの日差切干躍らせて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
切干の軽ろきうねりや夕心 植村蘇星 京鹿子 201912
切干を解く日と風と 鈴鹿呂仁 京鹿子 202001
切干の日を零しては日を択む 鈴鹿呂仁 京鹿子 202001
切干の藁も混じりて届きけり 松本胡桃 風土 202002
自家製の切干少し太かりき 辻泰子 京鹿子 202002
切干を煮てをり午後もよく晴れて 青谷小枝 やぶれ傘 202002
うしろより切干日暮ひき寄せる 菊池和子 京鹿子 202002
切干や元々わたし役者なの 菊池和子 京鹿子 202002
切干や元に戻れと言はれても 西村白杼 京鹿子 202002
うしろより切干日暮ひき寄せる 菊池和子 京鹿子 202003
切干に筵の匂ひ交じりをり 志方章子 六花 202004
切干しを浸けたる水に日の匂ひ 柿沼盟子 風土 202102
切干や手早く動く母の指 間島あきら 風土 202102
切干の飴色深し母遠し 中嶋陽子 風土 202102
切干の幅広よろし故郷かな 中嶋陽子 風土 202102
切干を炊いて夫居し日を思ふ 志方章子 六花 202103
切干の戻し加減は夫の技 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
切干の出汁に拘る京女 稲畑廣太郎 ホトトギス 202111
帰宅せり切干戻す香の中に 升田ヤス子 六花 202205
切干しの次女の味付け母の味 坂本和穂 やぶれ傘 202206
切干の雑多なる形茣蓙の上 谷安喜美子 末黒野 202304
縁側に切干丸く座を占むる 青木幹晴 202302
切干 →1      

 

2023年11月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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