切 干      130句

切干やいのちの限り妻の恩   日野草城   人生の午後

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
切干に風呂敷の合ふ男かな 小堀寛 京鹿子 199901  
切り干しがふくらむまでのミレニアム 稲用飛燕 船団 199912  
切干の茣蓙に峡の日ゆたかなり 乾フヂ子 俳句通信 200001  
束の間の日に切干をひろげけり 唐沢静男 春耕 200002  
筵ごと切干大根畳まるる 松本恒子 ぐろっけ 200005  
切干の海は遠くへ置きにけり 大場佳子 銀化 200102  
大袈裟のはじめ切干見倣はむ 中原道夫 銀化 200102  
切干や日の入り早き麓村 中村孝子 200103  
切干を時間の乾くほど干せし 後藤立夫 ホトトギス 200103  
切干や寺を訪ひ来し媼たち 河上麗子 春耕 200202  
切干や風の息継ぐ島の路地 真田清見 馬醉木 200203  
切干の酢に甦るうすみどり 増淵三良 百鳥 200204  
切干や銀婚という一区切り 浅川正 雲の峰 200212  
枯れ菊の庭に切干広げたり 須賀敏子 あを 200301  
切干の乾き加減を触りみる 立石萌木 雨月 200303  
切干の手足をのばす春の水 林敬子 酸漿 200306  
美し国切干並べられてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311  
切干を煮て今日は主夫してをりぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200311  
痛きほど晴れて切干日和なり 遠藤とく 200402  
切干や一手に山の日を受けむ 豊田都峰 京鹿子 200402  
切干を斜に過りし鳥の影 吉田島江 火星 200403  
日に甘さ貰ひ切干縮みたる 杉山瑞恵 雨月 200403  
切干を刻みて妻の病よし 西村梼子 ぐろっけ 200405  
志摩の日に切干のよく乾きをり 小山漂葉 酸漿 200406  
山寺に切干匂ふ日和かな 中御門あや 雲の峰 200501  
切干の乾くキテイのシートかな 山口マサエ 雲の峰 200501  
切干や確と揃ひし耳順の歯 川野喜代子 雲の峰 200501  
切干を作る夫婦の笑ひ声 荒幡美津恵 遠嶺 200503  
切干や山彦もすぐそばにゐて 大畑善昭 200503  
切干の筵に雀遊ぶかな 滝沢伊代次 万象 200511  
鳶舞ふや切干大根ちぢみゆく 滝沢伊代次 万象 200511  
切干や掌にあたたかき嵩となり 富川明子 200603  
切干を風とおもへる臼齒あり 佐藤喜孝 あを 200604  
切干や勤行終へし朝の膳 伊藤白潮 200612  
丘に拡ぐ切干朝日飛びつける 山内なつみ 万象 200701  
海光の切干乾く島聖堂 一瀬昭子 馬醉木 200701  
切干を縁に広げて留守なりし 今里満子 火星 200702  
切干や母子右利き左利き 柴田久子 風土 200702  
切干や今はむかしの荒筵 西口鶴子 遠嶺 200702  
切干と日向分けあひをりしかな 柴田久子 風土 200702  
切干の白清々し広がりぬ 須賀敏子 あを 200703  
切干のこの捩れやう風の邑 塩路隆子 200704  
日を溜めし切干甘き香を放つ 羽賀恭子 200704  
風のややありて切干日和かな 西口万佐子 200705  
日を追うて切干は香を放ちけり 鈴木多枝子 あを 200801  
切干や宮崎産と在るを買ふ 田中峰雪 雨月 200802  
切り干しのちぢみ具合を日にすかす 坂口夫佐子 火星 200802  
切干を震はす日本海の風 岩木茂 風土 200804  
切干の掻き寄せられて鯨幕 南うみを 風土 200804  
切干しとダージリンの缶飾り窓 加藤みき 200804  
切干の干し上がりたる匂ひなり 森温子 酸漿 200805  
一汁の切干にあり陽の甘味 久世孝雄 やぶれ傘 200805  
切干はちぢれ素焼きの窯入れ日 品川鈴子 ぐろっけ 200901  
幣の如切干大根山の家 中島陽華 200902  
切干や母に孝養為し得ずに 山内四郎 春燈 200905  
切干のしなり確かめ峡暮らし 塩路隆子 201001  
切干の乾く筵に蜂もきて 廣瀬義一 雨月 201002  
切干の音たてさうに乾くなり 辻直美 201002  
切干のちりちり縮む日向かな 東芳子 酸漿 201002  
切干に搦む風あり日和あり 飯田角子 酸漿 201003  
里日和得て切干の白匂ふ 足立典子 雨月 201003  
切干の干上りて香の立ちにけり 伊藤いな栄 酸漿 201003  
切干の膨らむ喜色ありにけり 辻直美 201004  
切干を炊く結界のなき家居 稲畑汀子 ホトトギス 201011  
切干を煮たる匂ひに馴染まぬ子 稲畑汀子 ホトトギス 201011  
切干や東京都練馬区の路地 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
切干や赤城颪といふ味に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
切干や空青くなる深くなる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
切干の風に乾いてゆく音色 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
切干の決め手裏六甲の風 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
切干を戻す手順は簡単に 稲畑汀子 ホトトギス 201011  
切干に淡き日向を含ませる 石川かおり 201101  
谷戸四・五戸切干日和の佳き日かな 藤岡紫水 京鹿子 201102  
切干の炊けて祇園の細格子 コ田千鶴子 馬醉木 201102  
悔ゆること多々切干の母の味 土屋実郎 末黒野 201102  
切干の乾くよるひる母の郷 十川たかし 201105  
届きたる切干大根干直す 網野茂子 酸漿 201105  
切干の非常食あり春の卓 石川孝子 酸漿 201106  
切干の匂ひこもるを好まざる 稲畑汀子 ホトトギス 201111  
切干の風に煽られ甘み増し 岡野安雅 かさね 201201  
切干の大根縮む日和かな 廣瀬雅男 やぶれ傘 201203  
切干の乾び村ごと老いゆける 柴田良二 雨月 201203  
西海の風の切干ちぢみ出す 水木沙羅 201204  
割干しと切干し沖の日の溢れ 田中貞雄 ろんど 201204  
切干の戻し加減は風が知る 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
切干のきりきり乾きゆく朝 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
切干を煮たる鍋より日向の香 きくちきみえ やぶれ傘 201301  
会心の切干し茣蓙に陽を集め 門間としゑ 末黒野 201302  
歯にさはる食感まぶし蚕切干 吉田希望 201302  
ちりちりになりて切干香を深め 松岡和子 201304  
切干や母に好かれし妻であり 相良牧人 201402  
切干に太陽の音生まれたり 甲州千草 201402  
ベランダの切干大根こがね色 須賀敏子 あを 201403  
切干の乾きて星の殖えにけり 能勢俊子 馬醉木 201404  
人柄が朝の切干料理にも 赤川誓城 ホトトギス 201404  
寒の水に切干浸す夕かな 近藤紀子 201404  
繭の色して切干の乾ききし 蘭定かず子 火星 201404  
切干しの湯気充満す夕厨 上家弘子 ろんど 201405  
切干の日毎嵩減る小旅かな 大島節子 201405  
切干の日の香もろとも購へり 鎌田光恵 201405  
切干や笊かたむけて陽を掴む 中島玉五郎 201501  
切干のちぢれ工合も干し加減 丸尾和子 雨月 201502  
寧日や切干大根母をまね 原田たづゑ 春燈 201502  
切干のちりちり乾く隠れ里 栗山恵子 雨月 201503  
切干の乾けるほどに日の匂ふ 水谷靖 雨月 201504  
切干も母も脇役酒の宴 鈴木鳳来 故山 201505  
切干に日向の匂ひ夕支度 河合とき 末黒野 201505  
切干の反りはじめたる日ざしかな 佐津のぼる 六花 201603  
切り干しのちぢれはじめる粗筵 菊池洋子 やぶれ傘 201604  
切干や漁家のどの家も猫がをり 森俊人 201606  
日に風に切干縮むちりちりと 丸尾和子 雨月 201702  
旧仮名は切り干しに似る噛み応へ 木戸渥子 京鹿子 201702  
切干の仕上げにかかる日和かな 笠井敦子 201702  
切干の甘さの残る茣蓙たたむ 門間としゑ 末黒野 201702  
切干の日毎に縮む荒筵 藤岡紫水 京鹿子 201703  
切り干しの眠たき色の水を切る 岡本秀子 201703  
切干を廊下に並べ天日干し 白石正躬 やぶれ傘 201703  
山の日を溜め切干の幅広し 高橋道子 201705  
菓子箱に切干うつす尼御前 山田春生 万象 201802  
切干が日を吸ふ縁のペルシャ猫 下嶽孝一 万象 201802  
切干の硬き手触り日の匂ひ 石原孝人 京鹿子 201802  
軒干しの切干しからぶ山家かな 田中珠生 馬醉木 201804  
ふる里の太き切干届きけり 上林富子 やぶれ傘 201804  
切干を並べ一村鎮もれる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201811  
切干や夕星光り晴つづき 池谷鹿次 末黒野 201903  
切干や風と光を味方とし 須賀敏子 あを 201903  
切干に青首の色ところどころ 角野良生 201906  
切干や練馬の風に仕上りぬ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911  
切干の乾く音聞く夕間暮れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911  
みちのくの日差切干躍らせて 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911  

 

2019年11月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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