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作品
作者
掲載誌
掲載年月
菊展に三漢みたりしやがみて千本立 品川鈴子 ぐろっけ 200512
優劣をどこで見極はめ菊花展 塩川雄三 築港 200512
人はみな順位が好きで菊花展 塩川雄三 築港 200512
また元の菊へと戻り立ちつくす 藤井昌治 200512
野生菊日と風と波はねかへす 長崎桂子 あを 200512
聞き役の戸惑ふばかり夜の菊 渡邉友七 あを 200512
晩菊や父の小言の切れさえず 松田有伽 河鹿 200601
盛り尽くし乾坤の華料理菊 北上良一 四葩 200601
地蔵にもあふれむほどの小菊かな 広津留きょう子 四葩 200601
菊花展背筋ただして老夫婦 石井恵美子 四葩 200601
蕾数多つけ落選の菊であり 今瀬剛一 対岸 200601
跳ね橋のゆつくり跳ねて菊の昼 塩沢とき子 対岸 200601
大輪の黄菊白菊寿がれ 飯高あい 対岸 200601
菊花展驛長室を占領す 安田青葉 対岸 200601
よく匂ふ切りたての菊戴けり 畠田律子 対岸 200601
夫留守の黄菊白菊たのまれし 吉田康子 火星 200601
近江路の東寺西寺や菊日和 尾野奈津子 春燈 200601
花展まつ大輪白菊そつと見る 藤田信義 春燈 200601
菊咲けり南に丘の見ゆる庭 松崎鉄之介 200601
小屋掛けの出来しも菊の花来ざり 松田邦子 200601
隣りあふ懸崖菊の盾と矛 鷹羽狩行 200601
菊作り肘掛椅子に休みをり 斉藤利男 百鳥 200601
早起きの父の口笛菊手入 村田北斗 百鳥 200601
菊日和沓脱ぎ石に禰宜の下駄 大串若竹 百鳥 200601
どうしてもこればかりにと真白菊 丸山佳子 京鹿子 200601
宝剣の反りの深沈菊の冷え 藤岡紫水 京鹿子 200601
金賞の鉢巻しめて菊ひらく 吉田多美 京鹿子 200601
弔ふに菊は小振りの小督塚 鎌田政利 京鹿子 200601
悼む日の黄菊白菊翳持たず 西野初音 京鹿子 200601
古書店は凡て北向き菊日和 水野範子 ぐろっけ 200601
トラックに菊の義経揺られをり 吉田明子 200601
一信者よりと献花の菊香る 若江千萱 雨月 200601
母へ供華十日の菊と詫び乍ら 森脇貞子 雨月 200601
食さるる定めに咲きし菊を摘む 伊藤一枝 酸漿 200601
「陵王」の雅楽の調べ菊薫る 中谷葉留 風土 200601
仏具屋に光氾濫菊日和 近藤幸三郎 風土 200601
懸崖菊「晴れ姿」てふつぼみなり 浅田光代 風土 200601
菊花展裏に日当る余り鉢 浅田光代 風土 200601
菊の香にわが身養ふ家居とも 糸井芳子 200601
谷戸ずみの段畑に菊あふれしむ 煙山郷子 200601
菊花展夜も皎々と眠らせず 泉田秋硯 200602
かばかりの煙昇天菊焚けば 泉田秋硯 200602
なかんづくけふ退院の菊日和 次井義泰 200602
菊焚いて琥珀の煙立たせけり 千坂美津恵 200602
語りかけ亡夫の遺影に菊飾る 松村富子 200602
「達者でな」祖父の婚の辞菊薫る 北尾章郎 200602
黄菊活け淡きひかりに包まれぬ 糸川草一郎 百鳥 200602
大輪の菊に汽笛の通りけり 堀木基之 百鳥 200602
一花ごと声かけて出す菊花展 酒井忠正 百鳥 200602
小菊の香マリアの鉦を打ちてゆく 福岡もも 百鳥 200602
さりげなく笑顔をくれし菊日和 斉藤阿津子 百鳥 200602
朝に「笈の小文」の風雅菊の花 渡辺民親 遠嶺 200602
菊日和客殿にあり化粧部屋 中山純子 万象 200602
菊を焚く陶淵明も咽びしや 安藤しおん 200602
菊花展の余韻を胸に句会かな 松尾いさ子 四葩 200602
萩津和野松江の城下菊日和 山本喜朗 雨月 200602
弟の爪ぱちと切り菊匂ふ 福井隆子 対岸 200602
卵溶く音に目覚めて菊日和 矢田弘子 対岸 200602
小菊ばかり咲ける鎌倉時頼忌 松崎鉄之介 200602
手折りたる菊の香にあり幼き日 田宮勝代 酸漿 200602
菊日和捨てぬと決めし山高帽 田宮勝代 酸漿 200602
日輪や菊垣百花あふれしめ 中里カヨ 酸漿 200602
菊の香や社の巫女の剣の舞 井出やすはる 酸漿 200602
菊匂う同姓続く墓場まで 水野範子 ぐろっけ 200602
一歩寄り二歩退り見る菊花展 宮原利代 ぐろっけ 200602
認知症らし白昼に菊盗む 村上和子 ぐろっけ 200602
老人のジーンズルック菊日和 村上和子 ぐろっけ 200602
髪白き牧師の日課菊手入れ 秋田直己 ぐろっけ 200602
菊焚いて居りし香りとすれ違ふ 小林和子 風土 200602
三色の菊に主従のなかりけり 笹村政子 六花 200602
図書館に師の本並ぶ菊日和 平居澪子 六花 200602
菊の香を仏拝みしあとに吸ふ 三関浩舟 栴檀 200602
金賞の菊の晩節見事なり 塩路隆子 200603
近隣に空巣の被害菊日和 山崎泰世 200603
貴船菊とんぼ放下の翅拡げ 堤京子 馬醉木 200603
菊を焚く煙菩薩の形して 安達実生子 馬醉木 200603
太宰府の菊祭てふ賑ひに 松尾緑富 ホトトギス 200603
大年の焚かれてゐたる菊の塵 水野恒彦 200603
佳きことを耳うちされし菊の前 西口万佐子 200603
菊薫る横丁多き漁師町 松村多美 四葩 200603
白菊やここに座りし人のこと 稲畑廣太郎 ホトトギス 200604
西教寺先づは目で食ぶ菊御膳 尼嵜太一郎 ぐろっけ 200604
欣一忌むらさき深き菊を食み 小林愛子 万象 200604
菊を焚く浪音は背を馳けのぼり 迫田白庭子 百鳥 200604
晩菊や整骨院の窓耿耿 芦川まり 八千草 200605
菊盛ん誕生月の胃検診 中島英子 八千草 200605
皇女の婚祝ぎ奉るかに菊清し 有賀元子 八千草 200605
菊日和隣りの花嫁チラと見る 大滝香釈 八千草 200605
嵯峨菊に夕日の端のとどきをり 本多俊子 さくらの音 200605
白菊を起こせば太き茎ありぬ 本多俊子 さくらの音 200605
鉢菊にむさし野の日はさしわたり 瀧春一 常念 200606
鉢の菊ならびて槻の露止みぬ 瀧春一 常念 200606
雜木紅葉黄菊の畑をとりかこみ 瀧春一 常念 200606
下枝の蜜柑に觸るる菊白し 瀧春一 常念 200606
新たなる母の一歩や菊日和 与川やよい 遠嶺 200606
白菊は常に黄昏の翳を含む 瀧春一 瓦礫 200606
錦鶏菊越後七浦断崖なす 松崎鉄之介 200610
東籬の菊淵明死して名を上げぬ 松崎鉄之介 200610
糸菊の先ことごとく玉結び 品川鈴子 ぐろっけ 200610
酒なくて菊を食ひしと淵明詠む 松崎鉄之介 200611
手入れせぬ庭にても咲く貴船菊 松崎鉄之介 200611
菊→ 7      

 

2021年11月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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