2       100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
渡舟待つ男の抱く菊の供華 伊関美智子 200103
菊に香燻くもてなしの鄙泊り 品川鈴子 船出 200104
菊畑に水引き入るる鬼貫忌 岡井省二 200105
うしろ過ぐをみなの匂ひ菊花展 鳴海清美 遊び蔓 200105
菊花展帰りの顔の色なりき 篠原俊博 銀化 200105
菊車きのふの谷に似てゐたり 岡井省二 200106
菊畑をかたづけてゐる烟かな 岡井省二 200106
菊挿して夕べのいろの風もらふ 外川玲子 風土 200108
真中の流速に菊棄てゝ来し 能村登四郎 200108
月しろのほどとほからぬ菊畑 岡井省二 200108
錦鶏菊ゆれて織りなす錦かな 西村しげ子 雨月 200109
暮れて着く菊の香著きわが家かな 稲畑汀子 ホトトギス 200110
嵯峨菊を咲かせて志を継ぐ 稲畑汀子 ホトトギス 200110

 祝「樟」

六百号更に輝く菊の晴

稲畑汀子 ホトトギス 200110
東菊東は鄙といふことなし 後藤比奈夫 ホトトギス 200110
膝つけば番り菊咲き月の土 山仲英子 200110
夢を違へるみ仏ありて菊かをる 能村登四郎 羽化 200110
濡れ藁苞出でたる菊の起き上る 能村登四郎 羽化 200110
いっぺんに小菊が咲いて猫日和 石橋翠 いろり 200111
菊畑経てきし風に香のありし 田中藤穂 あを 200111
いつの間の空の墨いろ解し菊 甲州千草 200112
掌に菊のかをりわづかに顔洗ふ 甲州千草 200112
菊主病みて形の整はず 久保田雪枝 雨月 200112
母の忌や嵯峨菊甕に溢れしむ 塩谷はつ枝 馬醉木 200112

 「蘭」三十周年を祝して

対なるはよし蘭の花菊の花

鷹羽狩行 200112
白菊を纏ひて人の完結す 水木沙羅 銀化 200112
野路菊や池のほとりに池の神 朝妻力 雲の峰 200112
白菊や寺に震災精霊位 高村令子 風土 200112
菊花展夫の予定に合はせたり 松沢久子 いろり 200112
友人を訪ねる度に菊切りぬ 林田加杜子 いろり 200112
図書室に小菊を挿して集ふ子等 柴田美佐子 いろり 200112
友の名ありふる里の菊花展 伊藤多恵子 火星 200112
暮れの菊一途のねがひ子に孫に 北川孝子 京鹿子 200112
菊の晴勇みて行きぬ競走馬 植木緑愁 春耕 200112
風の出て父の気にする垣の菊 柳堀喜久江 春耕 200112
日照雨過ぐ菊の香りをきはだてる 岡本明美 春耕 200112
丹精の菊を彩る山の風 久保田まさ 春耕 200112
大壺に菊活け仏間華やげり 斎藤耕次郎 春耕 200112
白菊に埋もれ明治の漢逝く 三橋泥太 遠嶺 200112
中尊寺懸崖の菊日を聚め 須賀敏子 あを 200112
菊花展直立の菊審査待つ 坂口みほ子 ぐろっけ 200112
懸崖菊富土の裾より咲きのぼる 棚山波朗 春耕 200201
懸崖の菊賞む三歩ほど退り 山崎羅春 春耕 200201
集落の真中の墓や菊溢る 岩永節子 春耕 200201
いろいろの小菊縁どる庭生簀 江原正子 春耕 200201
磯菊を縄でくくりし崖の道 斉藤やす子 春耕 200201
ひと日終へ農夫持てくる野路の菊 小林光美 春耕 200201
菊の香の一きは高し師の叙勲 柳沢杏 酸漿 200201
菊ありて主外泊許されず 永岡セツ 酸漿 200201
咲き初めし小菊紫紺や屋敷町 寺田きよし 酸漿 200201
夢にあらで米寿を迎ふ菊の酒 二村蘭秋 雨月 200201
菊の酒米寿の命尊びて 二村蘭秋 雨月 200201
山門を入れば菊の香菊薬師 大畠政子 雨月 200201
大輪も小菊も同じ香の中に 遠藤裕子 円虹 200201
ベランダに菊咲かせゐる余生かな 渡部義次 雲の峰 200201
菊手向く腹の減りたることをふと 浅川正 雲の峰 200201
菊花展終へし社の今日婚儀 宮津昭彦 200201
菊の香に長屈みして今日終り 村越化石 200201
とことわの炎たちたる菊の酒 天野きく江 200201
上の家も下家もありし菊明り 岩月優美子 200201
バースデーカード黄菊白菊纏ひ来ぬ 島崎晃 遠嶺 200201
菊の婚へ大道芸の町抜けて 金子里美 船団 200201
野路菊の揺れたる登り窯の辺に 金田美恵子 ぐろっけ 200201
殉節地古き墓石へ菊供へ 足利ロ子 ぐろっけ 200201
目の色を変へて構釈菊作り 水元幸子 200202
風が出て頭の定まらぬ鉢の菊 水元幸子 200202
嵯峨菊の影のさゆらぐ築地塀 塩谷はつ枝 馬醉木 200202
菊の香や母より聞きし父のこと 江頭信子 馬醉木 200202
一徹の蘊蓄を聞く菊畑 古川利子 200202
詩仙堂に咲き都忘れは大原女菊 鈴鹿野風呂 京鹿子 200202
不行儀は以ての外の菊の枷 渡辺俊子 京鹿子 200202
菊花展一番好きな服を着て 久保龍 200202
志万両剪るも菊剪るも 後藤比奈夫 円虹 200202
町角に菊の香運ぶ風のあり 孝子・フォン・ツェルセン 円虹 200202
牡丹菊大師は笠を脱ぎたまひ 足立浩一 200202
槍並ぶきびしき関所菊花展 小浦遊月 酸漿 200202
納棺へ剪りし大菊あと淋し 菅谷たけし 200202
道沿ひに菊括られて浦曲かな 佐野益子 百鳥 200202
菊の香や父にお酌をしてもらひ 藤井淑子 百鳥 200202
海近き山門くぐる菊花展 小池槇女 火星 200202
菊の香に酔ひ人波に疲れけり 鈴木夢亭 春耕 200202
白菊を供えて母を偲びけり 高樋洋子 いろり 200202
菊の世の美智子皇后誕生日 金國久子 遠嶺 200202
懸崖の菊に零るる夕日光 田島勝彦 遠嶺 200202
馥郁と菊大輪の重さかな 与川やよい 遠嶺 200202
端渓の硯を卓に菊薫る 大谷茂 遠嶺 200202
なかんづくふらんす菊の海がいい 松山順子 船団 200202
大輪といふはかなさの菊花展 広渡紀子 200202
受付の硯の乾く菊花展 長井順子 200202
磯菊やわづかな魚を板に干し 松岡隆子 200202
変幻は雲にまかせむ枷の菊 村田孝子 京鹿子 200202
入賞の菊見る吾れも身を正し 熊口三兄子 ぐろっけ 200202
衝立に小菊咲かせて大臣賞 伊藤光子 ぐろっけ 200202
御座船の修理中なり菊花展 伊藤光子 ぐろっけ 200202
菊の香やお城の中に開かず門 北村きみ子 ぐろっけ 200202
菊花展大賞の前腕組みす 山口和子 ぐろっけ 200202
菊の香にとり囲まれてゐる昼餉 ほりもとちか 円虹 200203
鳳凰堂十日の菊を竝べあり 中島陽華 200203
菊花展菊見てのちの空蒼し 沖倉好秋 酸漿 200204
かくれんぼ懸崖菊のうしろにも 小西瑞穂 ぐろっけ 200204
菊 →3      

2021年10月29日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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