16    132句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
菊や僧とふたりの遠忌なる 大坂正 末黒野 202002
乱菊や庭に据ゑたる石仏 尾崎千代一 末黒野 202002
校長の余技と思へぬ菊花壇 斉藤マキ子 末黒野 202002
ていねいに淹るる珈琲菊日和 森清信子 末黒野 202002
菊に集ふ老にも明日を期す心 片山喜久子 雨月 202002
杖軽く菊の百花の女坂 水田壽子 雨月 202002
前菜は菊尽しなり祝の膳 三輪温子 雨月 202002
残菊の褪せし紫畠の隅 磯野青之里 六花 202002
白菊や父母ありし日の親しけれ 善野行 六花 202002
礼砲の鳴り響きけり菊日和 志方章子 六花 202002
思慮ぶかき友の眸や菊の露 高橋和女 京鹿子 202002
庭の菊手折りて父母の墓へゆく 萩原久代 やぶれ傘 202002
去年より今年は疲れ菊まつり 本郷美代子 やぶれ傘 202002
高御座しつかと継がれ菊日和 今井千鶴子 ホトトギス 202002
天皇の御即位拝す菊日和 志方章子 六花 202002
嵯峨菊の一等賞を咫尺にす 笹倉さえみ 雨月 202002
テーブルに菓子花生けに貴船菊 瀬島洒望 やぶれ傘 202002
小菊咲く空家に猫の大欠伸 若見洋子 馬醉木 202002
白菊を供へ一助の時を得る 高木晶子 京鹿子 202002
大輪の菊どこ擽れば笑ふ 直江裕子 京鹿子 202002
菊衣まとひし姫に虻止まる 志方章子 六花 202003
囲して菊展未だ審査中 石黒興平 末黒野 202003
二百鉢のざる菊の描く富岳かな 中野大樹 末黒野 202003
母ときし思ひ出深き菊花展 堺昌子 末黒野 202003
尼寺や秋明菊の白き寂 加藤静江 末黒野 202003
金賞の菊の前にて撮られけり 石黒興平 末黒野 202003
どれも皆金賞に見ゆ菊花展 石黒興平 末黒野 202003
総出にて朝の水遣り菊花店 石黒興平 末黒野 202003
菊の香や女盛りは疾うに過ぎ 小林朱夏 202003
菊を焚くけむりが道に出てきたる 大崎紀夫 やぶれ傘 202003
ひともとの野路菊おかれ馬の墓 赤川誓城 ホトトギス 202003
町の名に残る寺の名菊日和 古賀しぐれ ホトトギス 202003
磯菊や昼を灯せる海人の小屋 長尾タイ 末黒野 202004
菊日和父祖の墓石の温かし 小河原清江 梛の木 202007
待ち人の今日も通らず東菊 岩田洋子 202007
母刀自へ窓越しの礼十日菊 鈴鹿呂仁 京鹿子 202010
母方の墓白菊が二輪挿し 篠田大佳 あを 202010
あふれ咲く白菊に日の当らざる 今井肖子 ホトトギス 202011
一茎のひとくねりして貴船菊 能村研三 202011
人形の命あづかる菊師かな 木村あさ子 202011
討入りの後ろに侍る菊師かな 小坂尚子 202011
群肝の十日の菊のこころかな 千田百里 202011
菊月夜鏡いらずの髪を梳く 能村研三 201911
残菊やみんなの理想になれなくて 篠田大佳 あを 202011
海風と芥に育つ自生菊 長崎桂子 あを 202011
同輩は無職に慣れて菊大輪 高木嘉久 202012
五十年の重み掌に受く菊日和 頓所友枝 202012
旅発ちの夫を埋めゆく冬の菊 田所節子 202101
浜菊の真白沖波しぶき寄す 牛島晃江 202101
野紺菊緩きのぼりとなりにけり 大島英昭 やぶれ傘 202101
定食のメニューが画架に貴船菊 瀬島洒望 やぶれ傘 202101
庭石に臍のごと穴菊の宿 天野美登里 やぶれ傘 202101
ハート型の菊を浮かべて手水鉢 稲田延子 やぶれ傘 202101
貴船菊照すこの世の片隅を 和田華凛 ホトトギス 202102
門前は畑中の道小菊咲く 光成敏子 202102
ひと病めば気弱くなりぬ霜の菊 宮崎紗伎 春燈 202102
菊の香や吾が今生にあまたの師 斉藤マキ珈琲 末黒野 202102
村上げて持ち寄りといふ菊花展 長尾タイ 末黒野 202102
有り無しの風に寄り添ひ貴船菊 渡辺美智子 末黒野 202102
狛犬の口から手水菊日和 小林廣志 末黒野 202102
菊の日の女子高生の手前かな 松川昌義 末黒野 202102
深閑と夫の死のあり菊日和 志方章子 六花 202102
秋明菊こころ穏やかなりし時 住田千代子 六花 202102
菊を焚くはじめは煙ばかりなり 高倉和子 202102
菊花展紫幕ときどき風孕み 三村純也 ホトトギス 202103
重石とし置く一鉢も菊花展 三村純也 ホトトギス 202103
晩年は好好爺とぞ菊手入れ 石黒興平 末黒野 202103
荒れ庭の一輪匂ふ黄菊かな 森竹治郎 末黒野 202103
境内のどこかが濡れて菊花展 松田明子 202105
初菊を惜しまず剪つてくれしこと 稲畑汀子 ホトトギス 202110
残菊として供華としていよよ白 稲畑廣太郎 ホトトギス 202110
戦没の妻の父への菊の花 七郎衛門吉保 あを 202110
路地暮れて秋明菊の五六輪 渡邉孝彦 やぶれ傘 202111
菊薫る優しき人を悼みけり 加藤良子 春燈 202111
貴船菊み空へ首を差し伸ばす 太田慶子 春燈 202111
健やかな百寿ことほぐ菊日和 青柳雅子 春燈 202111
七曜にゆかりなき日々菊清し 諸岡孝子 春燈 202111
清かな待合室や菊大輪 長崎桂子 あを 202111
目を瞑り一杯に吸ふ菊日和 長崎桂子 あを 202111
大小をこんもり植ゑし菊の鉢 長崎桂子 あを 202111
戦没の妻の父への菊の花 七郎衛門吉保 あを 202111
秋明菊ひと株残し刈られけり 望月郁江 春燈 202112
喜寿傘寿の太極拳や菊日和 池乗恵美子 末黒野 202112
菊日和掛け売り帳の墨の濃き 中田みなみ 202112
奥の間の白菊かの世より匂ふ 辻美奈子 202112
水引の亀の金色菊日和 平松うさぎ 202112
亡き父の菊なき庭の広さかな 青木幹晴 202112
野紺菊道の岐れに石置かれ 倉澤節子 やぶれ傘 202112
天と地の今朝は晴やか野菊咲く 長崎桂子 あを 202112
輪台に坐して重たき菊花かな 秋川泉 あを 202112
恙なく過ごし野菊を愛で居る日 瀬戸峰子 春燈 202201
テーブルに香り添へたる庭の菊 永島雅子 春燈 202201
ここよりは下総の国野菊咲く 中村紀美子 春燈 202201
大賞はここの宮司ぞ菊花展 懸林喜代次 春燈 202201
菊日和いつもの畑耕しぬ 石橋邦子 春燈 202201
菊作り咲初めはまず仏壇に 農野憲一郎 春燈 202201
鶴翼の布陣とみたり菊花展 農野憲一郎 春燈 202201
懸崖に精魂つくす菊花展 山本泰人 春燈 202201
菊日和贔屓の力士勝ちにけり 遠藤レイ 春燈 202201
遺句集にあまたの付箋菊日和 林昭太郎 202201
栄一の偉業をたたへ大菊花 杉本光祥 202201
いつ見ても暮色まとへり野紺菊 富川明子 202201
まつすぐに朝の来てをり貴船菊 南うみを 風土 202201
生誕もまた菊の月源義忌 竪山道助 風土 202201
腰下ろす石の温みや菊日和 門伝史会 風土 202201
江戸菊や寿司屋の白木磨かれて 松本胡桃 風土 202201
菊の日や鳥居に神楽時刻表 岡本尚子 風土 202201
投入れの菊を飾るや呉服店 黒滝志麻子 末黒野 202201
立ち入るを禁ずる門や貴船菊 岡田史女 末黒野 202201
喪の文へ返辞ためらふ菊日和 小田嶋野笛 末黒野 202201
月山を遠見の小径野紺菊 高木邦雄 末黒野 202201
菊日和おでこの眼鏡さがす妻 高木邦雄 末黒野 202201
夕づくや供花に摘みたる野紺菊 長尾タイ 末黒野 202201
またひとり舞台を降りて今朝の菊 小林清彦 末黒野 202201
庭先に何といふことなき黄菊 大島英昭 やぶれ傘 202201
十念や大輪の菊立枯るる 農野憲一郎 春燈 202202
あら夕べひと雨のあり庭の菊 種田利子 春燈 202202
ざる菊てふ黄菊色菊医科の門 柿沼盟子 風土 202202
簪を大きく揺らす菊師かな 山田健太 風土 202202
風に吹かれてゐるやうに菊活ける 西田小夜子 風土 202202
今更の菊の品位を菊祭 大山夏子 202202
猿回しの猿も拍手す菊祭 大山夏子 202202
野菊より小さき声聞く夕ベかな 山田佳乃 ホトトギス 202203
咲き初めし庭の野菊を句座に活け 川口利夫 ホトトギス 202203
大菊の膨らみきつて果てにけり 谷田明日香 風土 202203
大輪の菊を生け込み桶の花器 石黒興平 末黒野 202203
夕影や風にゆららか貴船菊 北野節子 末黒野 202203
未造成宅地に可憐野紺菊 丹羽武正 京鹿子 202203
ひとつづつ思ひ出失くす母野菊 仲里奈央 202205
石仏に白の小菊を一掴み 岡村尚子 202206
繍線菊や坂沿ひの垣けぶらせて 森清堯 末黒野 202209
先生の眼差しのまま菊作り 能村研三 202211
菊→ 1

 

2022年12月12日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。