14    100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
尼寺や秋明菊の白の寂 加藤静江 末黒野 201702
ぎやうさんに菊使はれて静舞ふ 江草礼 春燈 201702
夫命日の未だ友より菊賜る 和田幸江 春燈 201702
白菊は日陰の中で尚白し 篠原敬信 六花 201702
大菊のそろりそろりと降ろさるる 善野烺 六花 201702
稲美野は菊花の空となりにけり 善野烺 六花 201702
懸崖の菊は芝生に流れけり 篠原敬信 六花 201702
継ぎ接ぎの屋根の中なる菊花展 住田千代子 六花 201702
端正に菊の大輪咲かせあり 赤松赤彦 六花 201702
野路菊の白に心の合ひにけり 永田万年青 六花 201702
懸崖の葉裏の菊を引き出しぬ 永田万年青 六花 201702
砂利道を車椅子押し菊花展 永田万年青 六花 201702
自転車の荷台に揺るる菊の花 永田万年青 六花 201702
二人して香りの中を菊下ろす 笹村政子 六花 201702
信繁の袖の小菊はまだ蕾 野村鞆枝 京鹿子 201702
日和かな菊の上屋に雀来て 中島陽華 201702
残り咲く菊の気丈を括りけり 佐久間由子 201702
菊花展準備や工事現場めき 菅谷たけし 201702
ローカル線の駅に小さな菊花展 佐藤良二 末黒野 201702
数あれど黄菊の気品ひとしほに 川上恵子 雨月 201702
吉田神社大輪の菊左右にして 大橋晄 雨月 201702
早々と支柱立てある菊畑 柴田志津子 201703
白菊や主君真中に父子墓碑 森幸 雨月 201703
マチネーの贔屓の役者菊日和 五味紘子 末黒野 201703
反古捻りひねりて菊を焚きにけり 原田しずえ 万象 201703
鉢植の大菊競ひ門香る 神田惣介 京鹿子 201703
厚菊の孤独人目に立ちつくす 直江裕子 京鹿子 201703
笑みこぼすわらべ地蔵や菊日和 高木邦雄 末黒野 201704
大輪の三本仕立て菊花展 大霜朔朗 末黒野 201704
菊焚きし土に菊の香ありにけり 戸栗末廣 201704
菊を焚きださずじまひの請求書 中川句寿夫 ここのもん 201705
催促状菊もさかりを過ぎにけり 中川句寿夫 ここのもん 201705
菊を見て帰り孫の手妻に買ふ 中川句寿夫 ここのもん 201705
繍線菊の群がり咲いて目立たざる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201706
大まかに括られてゐる畑の菊 廣瀬雅男 やぶれ傘 201711
方丈の小さき札所野紺菊 菊池洋子 やぶれ傘 201712
玄関の花瓶の小菊葉の揺れて 神山市実 やぶれ傘 201712
秋明菊ひそと並んで尼佇てり 伊藤希眸 京鹿子 201712
消えてゆく暮光に白く菊残る 藤岡紫水 京鹿子 201712
皇室の慶事寿ぐ菊日和 荻布貢 201712
北斎の八十八歳菊の赤 柳川晋 201712
浜菊の潮に晒さる崖つぷち 能村研三 201712
師の御恩尊くありて菊の花 吉田とよ子 春燈 201712
青年のリュックにのぞく菊一本 松林依子 201712
俯きて円陣組める秋明菊 赤座典子 あを 201712
菊の香や乳鋲撫でたり突ついたり 松井季湖 201712
生涯を菊を育ててこれでよし 佐藤三男 万象 201712
八重菊の小さく咲いて母の庭 榎美幸 万象 201712
菊雛とほくの海を眺めをり 戸栗末廣 201801
新高輪プリンスホテル菊日和 井上石動 あを 201801
鉢鉢に借景入れる菊日和 長崎桂子 あを 201801
ひとり言増えしこの頃菊日和 宮本加津代 万象 201801
船笛や浜菊の白なほ白く 佐藤千恵 京鹿子 201801
菊の香ののこる指先紅を引く 佐藤千恵 京鹿子 201801
萩焼の肌の渇きへ菊一輪 木戸渥子 京鹿子 201801
野紺菊摘む手に記憶よみがへる 塩貝朱千 京鹿子 201801
白菊の群るる寺領の釣瓶井戸 片桐紀美子 風土 201801
内宮の靄の玉なす菊花展 曽根薫風 馬醉木 201801
菊見頃向こう三軒我が庭も 黒澤佳子 あを 201801
潜みゐるものの気配や乱れ菊 藤田美耶子 201801
菊花展かつてやんちやの子の名前 中島昌子 201801
拗入れの黄菊白菊織部花器 加藤北天 雨月 201801
菊日和竹刀打ち合ふ体育館 都丸美陽子 春燈 201801
菊供養帰りに覗く組紐屋 鶴岡紀代 春燈 201801
槌骨に菊焚く音のひびきけり 辻美奈子 201801
棒稲架に沿ひて咲きたる嫁菜菊 廣畑育子 六花 201801
金色に仏具をみがく菊日和 森田明成 201802
天界を祓ひてをりし菊の花 本多俊子 201802
もののふの草履に湿り菊花展 山田健太 風土 201802
かしこまりたくなる菊の名前かな 小林輝子 風土 201802
菊の香にある吉凶の記憶かな 片山煕子 京鹿子 201802
晴れやかや菊大輪となる朝 荒井ハルエ 春燈 201802
母の忌や秋明菊の白の晴れ 石川裕子 万象 201802
糠雨にときをり揺るる野紺菊 山下良江 万象 201802
下毛野の秋明菊の絮けなげ 原田しずえ 万象 201802
菊見頃向う三軒我が庭も 黒澤佳子 あを 201802
頼らるることも幸せ野紺菊 川内谷育代 馬醉木 201802
門前のそば屋満席菊日和 古川幸子 春燈 201802
菊の香に灯して早も七七忌 鶴岡紀代 春燈 201802
旅先の小さき神社も菊花展 中原吟子 雨月 201802
白菊の大輪日射しほしいまま 川上恵子 雨月 201802
リズムよく釘打つ大工菊日和 小川玉泉 末黒野 201802
盆景の小菊かがやく日和かな 岡田史女 末黒野 201802
庭の菊活けて客待つ昼下り 吉田きみえ 末黒野 201802
菊活けて遺影に語る四方山よ 今井充子 201802
楽市の歓声響く菊日和 高木春夫 201802
紅ほのと千輪仕立菊迎へ 清水佑実子 201802
みどりごを絹にてつつみ菊の寺 服部早苗 201803
なだれ咲く懸崖菊に日のまばら 福島せいぎ 万象 201803
母の忌の仏間黄菊の花明かり 吉田きみえ 末黒野 201803
東の空の明るき菊の雨 笹村政子 六花 201803
講釋の果なき翁菊花展 加藤静江 末黒野 201803
ゆるみきし鼻緒すげかふ菊日和 政時英華 京鹿子 201803
菊日和卒寿と言ひて微笑まる 遠山のり子 201804
菊を採る肩書のなき十年まり 磯貝尚孝 清閑 201804
菊の日や古びし杜甫の文庫本 磯貝尚孝 清閑 201804
白菊の群れ咲きをれば香のたちて 安部和子 雨月 201808
緋袴の硬き結び目今日の菊 篠田純子 あを 201810
婚約の月日の中の菊日和 大橋櫻坡子 雨月 201810
橋詰の秋明菊の濡れてをり 能村研三 201810
菊→15      

 

2021年11月30日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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