62句

黍嵐  

作品
作者
掲載誌
掲載年月
黍畑の葉音豊かや昼の月 藤村美津子 春耕 199811
ハンガリー舞曲黍畑つづきをり 杉浦典子 火星 199912
楊貴妃の憩ひしと云ふ黍の道 山村すみ 俳句通信 199912
黍は穂に稜線さやに茅ヶ岳 村上光子 馬醉木 200010
黍畑の雨大粒になつてきし 杉浦典子 火星 200101
黍に風出るを待ちをり水飲みをり 黒田咲子 200101
ねんねこの子と挽臼の黍を挽く 水谷芳子 200103
月山の喜雨来てをどる黍畑 和田和子 馬醉木 200110
黍畑やダムに沈むといふ在所 阿波野和子 春耕 200201
加速度のつきて入日や黍畑 山田美保 200204
稲妻に縮んで伸びて黍畑 田中武彦 六花句集 200205
ふる里へつづくバス停黍畑 徳武しげ子 帆船 200209
一片の雲遠ざけて黍は穂に 小石秀子 酸漿 200212
牛用の黍刈り残す畑仕舞 西村梛子 馬醉木 200212
黍畠の四隅より枯はじまりぬ 田中美智代 200302
雨空のほつとあかるき黍の花 山田弘子 円虹 200303
黍畑の風の中なる小学校 山田弘子 草の蝉 200305
馬車は搖れ大日輪は黍の上 佐藤喜孝 あを 200401
金の日と金の佛塔黍畑 佐藤喜孝 あを 200401
馬黍の丈にかくれてパゴダある 佐藤喜孝 あを 200406
凍み餅の海老・海苔・黍で赤青黄 升田ヤス子 200505
松島の島の一つぞ黍青き 瀧春一 菜園 200509
黍青く生簀に土用鰻あり 瀧春一 菜園 200509
地蔵街道なごりの黍の風あつめ 戸田和子 200512
鳥声のもつれてゐたる黍畑 戸栗末廣 火星 200601
洲に立てば黍と空なり初嵐 瀧春一 常念 200606
秋風や赤く見ゆるは黍車 瀧春一 常念 200606
蔵のまへ臼に黍碾く通ひ夫 島田万紀子 馬醉木 200606
大粒の雨落ちてきし黍畑 杉浦典子 火星 200611
夕星や黍吹く風と思ひをり 近藤きくえ 200611
黍の穂にすがる雀の胸白し 青木陽子 酸漿 200612
燈台にかよへる黍の径かな 瀧春一 200706
日盛りを秋風さそふ黍畑 瀧春一 200706
家づとにきりぎりす獲て黍の道 瀧春一 200706
蜻蛉のをりをり立ちぬ風の黍 瀧春一 200706
半鐘も遠く應へて黍の闇 瀧春一 200706
黍熟れて日のあかあかと高麗郷 斉藤敬子 万象 200801
さみどりの黍の初穂や浦凪ぎて 宇野慂子 万象 200809
しんかんと馬なき厩黍の風 佐藤いね子 馬醉木 200811
雲脱がぬ八ヶ岳へ黍畑せり上り 倉科紫光 馬醉木 200901
百姓も牛も休みの黍の雨 八田木枯 晩紅 200908
たくましき黍の長さに風はあり 八田木枯 晩紅 200908
黍畑や島に移住の子沢山 田下宮子 200911
黍畑に狐罠かけ知らぬ顔 海上俊臣 酸漿 200912
雀等の世界真昼の黍畑 青木陽子 酸漿 200912
炊きあげて湯気ほつこりと黍の飯 島崎久美子 酸漿 201012
黍の穂や辺境に血の征服史 柴田佐知子 201111
黍熟るる六十がれへ登る径 大村峰子 万象 201112
銃を売る国境の村黍の花 須賀充子 パミール越え 201206
懺悔座の帳をゆらし黍の風 中島久子 馬醉木 201210
水面来て黍吹く風となりにけり 生田作 風土 201412
快晴なり壊滅したる黍畑 瀬川公馨 201501
軒吊りの枯れたる黍や神楽宿 坂上香菜 201501
青黍の騒立つ音や雨強し 飯田ひでを 201510
黍畑風過ぎてより騒ぐなり 原田達夫 201702
梯子かけてゆがむ庇や黍を干す 中川句寿夫 ここのもん 201705
牧童の刈りこんでゐる飼料黍 田中臥石 末黒野 201812
寒の餅黍と決めをり嬉しい黄 石森理和 あを 201903
落人の郷の山畑黍の風 蒲田雅子 雨月 202001
にはとりのあひだを通り黍畑へ 根橋宏次 やぶれ傘 202111
草屋のもてなすものに黍の餅 石井一石 京鹿子 202301
黍畑の葉ずれ遥かなものを呼び 荒井千瑳子 202310

 

2023年10月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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