鶏 頭 3   100句

鶏頭に拳ぶつけて通りけり   牧卓夫   俳句研究

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鶏頭や土開の引戸の半開き 高木嘉久 200411
十四五本の鶏頭雨となりにけり 福井隆子 対岸 200411
鶏頭を活けむ思案のながかりし 宮津昭彦 200411
牛神に誰か来てゐる花鶏頭 大山里 200411
杣の家の石組み高し鶏頭花 祐森省造 雲の峰 200411
いくさ色して鶏頭の立ち上がる 蒔元一草 河鹿 200412
鶏頭花日に眼裏の重たかり 清水ミツコ 200412
花であることを拒めり鶏頭燃ゆ 片山タケ子 200412
鶏頭の恥を忘れたやうな赤 松本圭司 200412
鶏頭の群るるは声の湧くやうに 中高あきら 200412
陽を返す力ありけり鶏頭花 村瀬八千代 遠嶺 200412
鶏頭に祈のことば呟けり 島すが子 200412
烈日を煮つめし色に鶏頭花 近藤喜子 200412
色深し夕日まみれの鶏頭花 檜原さち子 酸漿 200412
人の如鶏頭立てり塀添に 兼子栄子 酸漿 200412
鶏頭の火照りや闇のよどみゆく 梶浦玲良子 六花 200412
鶏頭のぶつかる道の墓参かな 辻兎夢 200412
枯鶏頭抜くべくありぬ雨のあと 岡本眸 200412
鶏頭の一本立つはアラーの神 新井裕 六花 200501
鶏頭のごつんごつんと風の中 遠野萌 200501
鶏頭の花斜めなり雨晴れて 小山百合子 遠嶺 200501
鶏頭の身じろぎもせず夕昏るる 田代ヨシ 河鹿 200501
月下にて鶏頭彩を失へり 有働亨 馬醉木 200501
人影に鶏頭歩み出さんとす ほんだゆき 馬醉木 200501
奥つ城を彩どりてをり鶏頭花 小柳順子 帆船 200501
鶏頭へ手押車のつつかへぬ 高橋芳子 火星 200501
離れては寄りては子規の鶏頭見る 辻恵美子 栴檀 200501
隔離して種鶏頭や庵守 辻恵美子 栴檀 200501
鶏頭の頭叩かれ通学路 福田かよ子 ぐろっけ 200502
風に引き離さるる蜂鶏頭花 安嶋都峯 対岸 200502
鶏頭や一打一打に拜む鐘 河内桜人 京鹿子 200502
枯鶏頭抜きたる始末手にあまる 岡本眸 200502
雨明りして鶏頭が路地の口 坪井洋子 200502
逝かれしか鶏頭はなほ燃えたつに 辻恵美子 栴檀 200502
鶏頭の朱極まりて黒となる 愛甲厚子 200502
剛直もほどほどにせん鶏頭花 山元志津香 八千草 200503
鶏頭や石塀ともに燃えんとす 松井和恵 八千草 200503
風通ふ枯鶏頭の高さかな 瀬戸悠 風土 200504
鶏頭のざらりと焦げし八雲の忌 山元志津香 八千草 200504
おとなふと鶏頭二本京焼に 森理和 あを 200509
枯鶏頭抜けばぱらぱら日照雨 岡本眸 200510
鶏頭や選挙公示日声潰れ 赤座典子 あを 200510
沖の紺よりつながつて鶏頭花 水野恒彦 200511
鶏頭や日がな一日遊戯なれば 天野きく江 200511
鶏頭にほの暗くある魔の日向 近藤喜子 200511
鶏頭の種採る死者の誕生日 伊藤白潮 200511
鶏頭を眺めて笑まぬ眼のありし 長屋璃子 火星 200511
鶏頭のこぼれ咲きなる盆の道 丸山照子 火星 200511
声に出て子規の鶏頭数へゐし 神蔵器 風土 200511
声に出て一句の重し鶏頭花 工藤ミネ子 風土 200511
十二天に鶏頭の花種こぼす 武久昭子 風土 200511
子規忌来る糸瓜鶏頭おちつかず 大串章 百鳥 200511
鶏頭を抜いて墓石に種こぼす 淵脇護 河鹿 200512
鶏頭のまつ赤沸点極まりぬ 諸岡和子 200512
鶏頭やゆつくり砂利をゆくタイヤ 山尾玉藻 火星 200512
鶏頭のかたへに忽と我が齢 浜口高子 火星 200512
鶏頭と三尺のきより師との距離 江崎成則 栴檀 200512
鶏頭の首垂れやすく折れやすし 合川月林子 ぐろっけ 200512
鶏頭の中へ鶏頭倒れけり 中村智恵子 200512
鶏頭花種こぼしつつ傾ぎ立つ 佐藤佐代子 200512
鶏頭を赤のクレヨンだけで描く 本田義成 四葩 200601
鶏頭の徹頭徹尾もの言はず 岬雪夫 200601
種を宿して鶏頭の枯れきざす 遠藤若狭男 200601
鶏頭や約束破らざるを得ず 田村園子 200601
曇りたる朝の静けさ鶏頭花 山村修 酸漿 200601
鶏頭の炎の先あをき子規の空 宮川みね子 風土 200601
手折らるるまへの鶏頭種こぼす 秋千晴 200601
鶏頭の鳴くかとみせて暮れにけり 貝森光大 六花 200601
鶏頭の朝の光や妻の鉢 五ケ瀬川流一 六花 200601
枯鶏頭いちづの色をのこしけり 水野恒彦 200602
ふつふつと星生る鶏頭末枯すがれたり 岩月優美子 200602
信念は秘めて置くべし鶏頭花 森竹昭夫 遠嶺 200602
いましがた雨のあがりし枯鶏頭 蘭定かず子 火星 200602
鶏頭の赤極まれり伏見鳥羽 丸井巴水 京鹿子 200602
鶏頭の句は一行に綾子句碑 梅村五月 栴檀 200602
鶏頭の色は問はずに手向け来し 稲畑汀子 ホトトギス 200609
鶏頭のかたへ鶏冠とさかの大き鶏 滝沢伊代次 万象 200609
鶏頭を無造作に活け店飾る 宮津昭彦 200610
炎ゆるかに日に真向ひて鶏頭花 宮本道子 酸漿 200610
鶏頭の茎まつすぐに花支ふ 宮本道子 酸漿 200610
鶏頭花燃ゆ萬斎の高笑ひ 小澤克己 遠嶺 200611
たましひに火のつく子規の鶏頭花 神蔵器 風土 200611
母の忌の鶏頭手折る雨の庭 島崎勇作 酸漿 200611
鶏頭のこぞりて立てり雨の中 菊地惠子 酸漿 200611
鶏頭のまつ赤縄文火焔土器 諸岡和子 200611
倒れたる鶏頭の朱の激昂す 小田司 馬醉木 200612
鶏頭の影まで染めて大没日 藤岡紫水 京鹿子 200612
鶏頭の乾いてきたる灘の風 荒井千佐代 200612
鶏頭をがまんの色と思ひけり 甲州千草 200612
鶏頭の赫を押し出す休耕地 藤井佐和子 200612
結界のこちら鶏頭ばかりかな 天野きく江 200612
耳朶のぬくみありけり鶏頭花 城孝子 火星 200612
鶏頭や雨溜りゐる五右衛門風呂 田中英子 火星 200612
燃えしぶる鶏頭の根を打ちにけり 南うみを 風土 200612
子規の机に肘ついて見る鶏頭花 島田和子 風土 200612
鶏頭花そつとゆさぶり種を採る 早崎泰江 あを 200612
崖をもて墓地尽きにけり鶏頭花 加瀬美代子 200612
暗を出て明のまぶしさ鶏頭花 斎藤道子 馬醉木 200701
枯れ深くして鶏頭の真くれなゐ 鷹羽狩行 200701
風も寄り来ぬよ鶏頭赤過ぎて 伊藤トキノ 200701
鶏頭 →4      

 

2020年9月23日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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