鶏 頭 2   100句

鶏頭を抜けばくるもの風と雪   大野林火   青水輪

作品
作者
掲載誌
掲載年月
鶏頭や地代納めに来て待たさる 柳生千枝子 火星 200112
鶏頭の血を流さずに斃れけり 大井東一路 百鳥 200112
鶏頭の赤きに触れて柩出る 伊藤和枝 百鳥 200112
痩せ畑に鶏頭四五本子規忌かな 伊藤和枝 百鳥 200112
鶏頭や風の流れをきいてをり 祐森彌香 遠嶺 200112
根競べ負じとばかり鶏頭花 早崎泰江 あを 200112
鶏頭を心に紅を引きにけり 河合笑子 あを 200112
風吹けば鶏頭ごつんとぶつかりぬ 山口庸子 ぐろっけ 200112
鶏頭の畑を縁取る赤さかな 須賀敏子 あをかき 200112
壽限無壽限無鷄頭の種零れつぐ 中原道夫 銀化 200112
鶏頭のそよがぬ風情鬼瓦 千坂美津恵 200201
ときに眉ひそめてながむ鶏頭花 平子公一 馬醉木 200201
鶏頭の蹠を照らす潮かな 小形さとる 200201
種こぼし鶏頭力抜きにけり 朝井きよ子 200201
鶏頭に宿りて赫し雨雫 尼嵜太一郎 ぐろっけ 200201
首切つてより鶏頭の種を採る 池谷市江 200202
鶏頭はわたしに一番遠い色 千坂美津恵 200202
鶏頭を根こそぎ抜きて男立つ 土井ゆう子 風土 200202
鶏頭の炎え身に及ぶ午後の照り 上林孝子 200202
枯れてなほ鶏冠を立てて鶏頭花 入野田千寿子 200203
鶏頭の四五本なれど供華とせん 稲畑汀子 ホトトギス 200209
鶏頭花剪ればたちまち星降れり 小澤克己 遠嶺 200209
鶏頭や重きニュースの多過ぎて 須賀敏子 あを 200210
子規の眼の高さ鶏頭の焔の高さ 神蔵器 風土 200211
子規庵に水音もどる鶏頭花 神蔵器 風土 200211
鶏頭のこぼれ咲きして小さき村 今井妙子 円虹 200211
象谷の鶏頭に闇まつたなし 山尾玉藻 火星 200211
鶏頭の種を宿せしかげりかな 佐藤みほ 200211
すげ替へて猪首鶴首鶏頭花 中原道夫 銀化 200211
鶏頭を数へ四の五の言ひたがる 佐藤多恵子 銀化 200211
行きずりの鶏頭の種もらひけり 生田恵美子 風土 200212
鶏頭に強き脛あり焚きにけり 近藤幸三郎 風土 200212
鶏頭や子規従軍の船中記 川端実 遠嶺 200212
鶏頭の供華のありせば子規の墓 木村享史 円虹 200212
杭うつごと並び花壇の鶏頭花 高松由利子 火星 200212
鶏頭の強気を小突き種吐かす 羽根嘉津 200212
鶏頭や昼はろくろく空を見ず 戸田喜久子 200212
一寸の影一寸の鶏頭花 丸山敏幸 200212
鶏頭花今は我慢の時であり 土岐明子 遠嶺 200212
鶏頭の地蔵の裾にあらあらし 徳永真弓 百鳥 200301
ぬきんでし槍鶏頭に櫂の音 水野恒産 200301
鶏頭の抜かれし土の微熱かな 富川明子 200301
警官のかたまつてゐる鶏頭花 天田千重 火星 200302
鶏頭の傾ぎに止めし歩みかな 北島美都里 200302
鶏頭の種採るに首掻落す 荒井正隆 200302
告げられし言葉の重し鶏頭花 谷上佳那 百鳥 200302
手の平にへばりつきたる種鶏頭 吉田康子 青山椒 200303
鶏頭のまだ芽の見えぬ夕端居 滝本香世 百鳥 200309
鶏頭と夜目にも知れて家近し 岡本眸 200309
鶏頭のあかに朝日の朱重ね 東亜未 あを 200310
大いなる鶏頭厨覗きをり 加藤白狼子 築港 200311
首太きスポーツ選手鶏頭花 植松美根子 200311
鶏頭に組みついて児の倒れけり 大串章 百鳥 200311
鶏頭の赤を要に花扇 岡本明美 雲の峰 200311
来年の為に鶏頭買ひにけり 射場智也 六花 200311
小さきは小さきままに鶏頭花 丸山敏幸 200311
鶏頭に水打ちてある焼肉屋 山尾玉藻 火星 200311
鶏頭花西口にまだ陽の力 高木嘉久 200312
鶏頭の日差しあつめて門の傍 鈴木清子 遠嶺 200312
鶏頭に風の幾重や安乗崎 木下玉葉子 酸漿 200312
鶏頭の枯れざま闇を厚くせり 伊藤白潮 200312
台風に鶏頭の首飛びさうな 赤松丹月 雨月 200312
子規しのび鶏頭の種いただきぬ 東野鈴子 雨月 200312
鮮紅の適ひて供華の鶏頭花 溝内健乃 雨月 200312
鶏頭の昼の湯音に枯れそめぬ 山尾玉藻 火星 200312
鶏頭の一列暗む邸畑やしきばた 戸田春月 火星 200312
鶏頭の畦の果の水の音 浜口高子 火星 200312
ぶるんぶるんと鶏頭を束ねけり 平野貴 対岸 200312
鶏頭を百本育て子規忌かな 平田紀美子 風土 200312
槍鶏頭光る沖から何も来ず 水野恒彦 200312
鶏頭花さはりなほしてをりにけり 黒田咲子 200312
塾の子の鶏頭叩き帰りけり 大串章 百鳥 200312
蝶とめて槍鶏頭の鉾鈍る 山口啓介 百鳥 200312
鶏頭の凝りたる色となりにけり 高倉和子 200312
一邑一寺鶏頭花朱を極む 大野英美 風土 200401
鶏頭咲く子ども一一〇番の家 中村洋子 風土 200401
鶏頭の一本の茎完結す 高木晶子 京鹿子 200401
鶏頭に絡みつきたり蜘蛛の糸 井出清峯 百鳥 200401
みづうみの照りの来てゐる鶏頭群 立石萌木 雨月 200401
強情も衰へ見せず鶏頭花 塩路五郎 200401
鶏頭や歌舞伎町ゆくちんどんや 堀内康男 帆船 200401
鶏頭のとうとう消えてしまひけり 射場智也 六花 200401
鶏頭や胸突坂の登り口 永岡セツ 酸漿 200401
見つめゐて鶏頭黝き身の疲れ 生方ふよう 200401
鶏頭の昏れゆく彩の吹かれをり 青砥真貴子 200401
鶏頭の日を集めては暮れにける 山内富雄 草の花 200401
温もりを胸に活けたし鶏頭花 高井フジ 遠嶺 200402
音の無き午後鶏頭の輝やけり 三井孝子 六花 200402
鶏頭の枯れの極みや棒立ちに 生方ふよう 200403
枯鶏頭抜くべく週の明けにけり 生方ふよう 200403
子規に名句たまわりし此の鶏頭花 花島みゆき 八千草 200404
鶏頭や語る歴史も百年に 稲畑汀子 ホトトギス 200409
鶏頭を供へ歴史の中歩く 稲畑汀子 ホトトギス 200409
処分品なる鶏頭を佛花とす 伊藤白潮 200410
鶏頭花貝殻山へかたむける 山尾玉藻 火星 200410
明日からは子の住む町の鶏頭花 北村菜々子 草の花 200410
鶏頭の一本のみが目立ちけり 石山民谷 遠嶺 200411
槍鶏頭鬼門の方に控へをり 北川英子 200411
鶏頭に蜂の軌道の狂ひけり 中尾公彦 200411
鶏頭の紅の極まり日のにほひ 矢崎すみ子 200411
鶏頭→ 3      

 

2020年9月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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