毛糸編む 2     101句

毛糸編む  毛糸玉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
毛糸編む心の隙間埋めるごと 藤本節子 万象 201305
白壁の日溜りを背に毛糸編む 梁瀬照恵 ぐろっけ 201307
名曲を奏でるやうに毛糸編む 稲畑廣太郎 ホトトギス 201312
爪に星点して少女毛糸編む 上谷昌憲 201401
毛糸編む同じテンポの肩の揺れ 横山さくら 春燈 201401
家鳴らす風のひと日や毛糸編む 山田美恵子 火星 201402
毛糸編む昭和の御代をはるかにし 富田佐恵子 馬醉木 201403
毛糸編む十指の聞ける山の雨 坂口夫佐子 火星 201403
毛糸編む居眠りといふ極楽に 田原陽子 201403
もの言はぬことの安らぎ毛糸編む 荒木治代 ぐろっけ 201403
歩み来し日を手繰り寄せ毛糸編む 加藤千春 春燈 201405
毛糸編む指輪の光追ふごとく 平居澪子 六花 201406
毛糸編む手の休みなし戻り寒 菅野蒔子 末黒野 201406
遠き子へ夫の背幅に毛糸編む 仲井タミ江 京鹿子 201501
誕生を心待ちして毛糸編む 森理和 あを 201502
妻何もうっちゃらかして毛糸編む 山本孝夫 201502
晩節は引算ばかり毛糸編む 藤井寿江子 馬醉木 201502
美しき言の葉胸に毛糸編む 平田はつみ 馬醉木 201502
毛糸編む母のまんまる眼鏡かな 安居正浩 201502
手芸教室あれこれ意見毛糸編む 芝宮須磨子 あを 201503
ころころと編む手はなるる毛糸玉 東秋茄子 京鹿子 201503
もう少しもう一段と毛糸編む 田上ゆみ子 ろんど 201503
倦怠も嫉妬もすこし毛糸編 原友子 201504
指先に吹き込む命毛糸編み 貝森光洋 六花 201504
生きるのも死ぬるも遊び毛糸編む 鶴濱節子 船団 201505
毛糸編む指のしなやかさを今に 山田六甲 六花 201511
よく笑ふ嫁よく食べて毛糸編む コ田千鶴子 馬醉木 201601
毛糸玉一個編み切る無心の夜 須賀敏子 あを 201601
毛糸編むきちんと未来見つめねば 平野加代子 春燈 201601
毛糸編む齢を見せぬ針さばき 川崎雅子 春燈 201601
紙箱に釦いろいろ毛糸編む 樋口みのぶ 201601
毛糸編む遠き日の夢たぐり寄せ 呂秀文 春燈 201602
己への問果つるなき毛糸編 藤井寿江子 馬醉木 201602
毛糸編む母の遣せし色繋ぎ 丹羽啓子 馬醉木 201603
毛糸編む鍋のとろ火をうかがひつ 佐藤保子 馬醉木 201603
毛糸編むわが分身の馬手弓手 清水美恵 馬醉木 201604
毛糸編む母の手許は子守唄 久保夢女 201604
凭り掛かる柱のありて毛糸編む 風間史子 201605
毛糸編む妻のかなしみ知れど触れず 成瀬櫻桃子 春燈 201607
指編みの毛糸鴇色自愛かな 渕上千津 201612
毛糸編む打算の消ゆる指白し 鈴鹿呂仁 京鹿子 201701
追憶のぺージ余して毛糸編む 石原孝人 京鹿子 201701
こま切れの時を形に毛糸編む 佐藤保子 馬醉木 201703
来し方の誰かれ胸に毛糸編む 堀田順子 馬醉木 201703
毛糸編む想定外の今を生き 北川孝子 京鹿子 201703
木の橋のほどよき硬さ毛糸編む 北川孝子 京鹿子 201703
縁側に残る日向や毛糸編む 天野美登里 やぶれ傘 201703
耳底に山のこゑせり毛糸編む 成田美代 201703
編棒を井桁に毛糸編みにけり 服部早苗 201703
ラジオより昔の歌や毛糸編む 青木朋子 201703
編み直すモヘアの毛糸絡む絡む 青木朋子 201703
毛糸編む母より暗みはじめけり 森屋慶基 風土 201704
毛糸編む耳全開になりにけり 松本胡桃 風土 201704
肩幅を思ひ出しつつ毛糸編む 大川ゆかり 201705
毛糸編む手を止め夫の寝息きく 高橋和女 風紋 201709
表編裏編現世に似る毛糸 甲州千草 201801
毛糸編む晩年の夢ひろげつつ 西村滋子 京鹿子 201801
毛糸編む過去未来へと縁つなぐ 本郷公子 京鹿子 201801
毛糸編む針目に時を掬ひつつ 栗坪和子 201802
毛糸編む孫へ思ひを綴るごと 上野進 春燈 201802
毛糸編むこの世に誰も居なくても 柴田佐知子 201803
毛糸編む孫六人に悔はなし 渡辺美智子 末黒野 201805
恋心忘るるために毛糸編む 吉田悦子 201808
毛糸編む針目に時を掬ひつつ 栗坪和子 201901
毛糸編む夫のその気の不思議かな 鈴鹿呂仁 京鹿子 201901
編み掛けの毛糸に妻の顎かな 山田健太 風土 201902
毛糸編む未来へ念ひ母ごころ 鈴鹿仁 京鹿子 201902
亡き夫の在らばと思ひ毛糸編む 遠藤レイ 春燈 201903
真つ青な空を見てより毛糸編む 山本則男 201904
毛糸編むほろほろ鳥の斑を真似て 大槻春美 201904
幸せは退屈と母毛糸編む 森清信子 末黒野 201905
毛糸編む一と編み毎に生繋ぎ 中田みなみ 201906
天狼星の時空編込む毛糸玉 若泉真樹 201907
毛糸編む利き手は左母に似て 吉田悦子 201909
自己流といふやすらかさ毛糸編む 恩田洋子 馬醉木 202002
毛糸編むイヴ・モンタン似のマダム 波戸辺のばら 202003
グローバルスタンダードで毛糸編む 高橋将夫 202003
眠るまで赤い毛糸を指で編む たかはしすなお 202003
ゆつくりと夢を編み込む毛糸かな 柴田靖子 202003
毛糸編むなかなか効かぬ葛根湯 森清信子 末黒野 202003
毛糸編む妣はひねもす縁側に 今村千年 末黒野 202003
遠縁の山姥に編む毛糸帽 火箱ひろ 202003
切れ切れの刻をつなぎて毛糸編 村上絢子 馬醉木 202004
まなうらの母の夜なべや毛糸編む 橋場美篶 末黒野 202004
聖マリア産まれくる子に毛糸編む 有松洋子 202004
毛糸編むそのうしろ影いま在さず 根來隆元 202005
卒寿祝ぐアルパカ白き毛糸編み 千原叡子 ホトトギス 202007
孫の名に我が名の一字毛糸編む 石井美智子 風土 202011
毛糸玉子へ初めてのミトン編む 佐々木澄子 末黒野 202103
毛糸編む樹の囁きを聞きながら 藤原明美 202103
毛糸編む忙中閑の外待雨 亀井福恵 京鹿子 202104
編み棒の交差に踊る毛糸玉 山咲和雄 末黒野 202104
有り合ひの色も愉しき毛糸編む 根本公子 末黒野 202104
毛糸編む生きてゐる夜を延ばすべく 中田みなみ 202105
ほめられて三つ目を編む毛糸帽 山内碧 202107
生き下手はきっと死ぬまで毛糸編む 北川孝子 京鹿子 202201
毛糸編む吾子の幼なをしのびつつ 北川孝子 京鹿子 202201
孫嫁すやひ孫待ちつつ毛糸編む 大川暉美 末黒野 202204
帽子編む会話の絡む毛糸玉 長尾タイ 末黒野 202304
毛糸編む→1      

 

2023年12月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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