啓 蟄 10    78句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
啓蟄や子らラジコンを飛ばしつつ 森藤千鶴 馬醉木 202004
啓蟄や穴ひとつづつ植木鉢 和田照海 京鹿子 202005
啓蟄や人の名と顔覚束な 宮内とし子 202005
啓蟄の土を啄む鳩の群れ 安藤久英子 やぶれ傘 202005
啓蟄や自由なる身を謳歌して 岩月優美子 202005
啓蟄や介護車のドア開けられて 丑久保勲 やぶれ傘 202005
啓蟄の砂場に砂の山ひとつ 大島英昭 やぶれ傘 202005
啓蟄やこの世ざわざわして来たる 根本世津 202005
啓蟄の土手を彷徨はや眩し 長崎桂子 あを 202005
啓蟄やバッグをねだる孫七歳 臼居澄子 末黒野 202006
啓蟄やウイルス恐れ身を縮め 両角富貴 末黒野 202006
啓蟄の虫を目で追ふ待ち時間 谷口律子 末黒野 202006
啓蟄や琥珀の中の虫の翅 斉藤マキ子 末黒野 202006
啓蟄やふつくら返す卵焼 森清信子 末黒野 202006
啓蟄や子らの屈めるひとところ 森清堯 末黒野 202006
啓蟄や振りてサクマのドロップ缶 中田みなみ 202006
啓蟄や馴染みの揃ひたる酒場 鈴木崇 202006
啓蟄や地図の折り目の山と谷 中村洋子 風土 202006
啓蟄のシャツより手出て首の出て 岩木茂 風土 202006
啓蟄や得体の知れぬウイルス禍 菅野日出子 末黒野 202007
啓蟄や銹びたる鎌の納屋の隅 和田啓 末黒野 202008
啓蟄と言へどウイルス淘汰せず 千原叡子 ホトトギス 202008
啓蟄にコロナウイルス現れて 千原叡子 ホトトギス 202008
啓蟄の郡の車をとり囲み 千原叡子 ホトトギス 202008
啓蟄の自動扉の音も無く 千原叡子 ホトトギス 202008
啓蟄や野を広げゆく水の音 森清信子 露の堂 202008
啓蟄のそはそはしたる都心かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
啓蟄の地べたがこひし考恋し 千田百里 202104
啓蟄の窓をぴしやりと閉めにけり きくちきみえ やぶれ傘 202105
啓蟄やつかまり立ちの出来たる子 懸林喜代次 春燈 202105
啓蟄や回転軸の一妄語 奥田筆子 京鹿子 202105
啓蟄の青葉の育つ屋敷畑 小林共代 風土 202105
啓蟄や豆煎餅に豆の穴 和田満水 202105
啓蟄や皮膚科ご用の七十路 七郎衛門吉保 あを 202105
啓蟄や九九唱えつつウオーキング 篠田純子 あを 202105
啓蟄や防災無線こだまして 須賀敏子 あを 202105
啓蟄や猫そそくさと通り過ぎ 須賀敏子 あを 202105
啓蟄や杖を小脇に足ならし 大山夏子 202105
啓蟄や鶏こゑを使ひ分け 平佐悦子 202105
啓蟄の屋根まで届く長梯子 光成敏子 202105
啓蟄や孫は制服試着へと 湯本実 やぶれ傘 202105
啓蟄や兜太の本は金庫中 安齋正蔵 やぶれ傘 202105
啓蟄の暗渠の蓋は踏めば鳴る 岩藤礼子 やぶれ傘 202105
ガス工事啓蟄の土掘り返す 小池一司 やぶれ傘 202105
身長をぽんと計られ啓蟄なり 土井ゆう子 風土 202106
啓蟄や土動き出すひとところ 橋添やよひ 風土 202106
啓蟄や市松模様に椅子並ぶ 塚原紀代子 風土 202106
啓蟄や俄にふゆる雀どち 溝越教子 春燈 202106
啓蟄や散歩の赤きスニーカー 木村みどり 春燈 202106
啓蟄やせはしく動く耕運機 遠藤レイ 春燈 202107
啓蟄や効能書きにルーペ当て 原友子 202107
啓蟄やキックバイクに乗る真顔 羽山喜舟 京鹿子 202107
啓蟄や初めて使ふ絵の具箱 羽山喜舟 京鹿子 202107
啓蟄や晩学心を昂らす 沼田巴字 京鹿子 202203
啓蟄や子規の遊びし野球場 沼崎千枝 末黒野 202204
啓蟄や世間の風に馴染まむと 小林清彦 末黒野 202204
啓蟄や鳴くほかはなし島の山羊 和田照海 京鹿子 202204
啓蟄の林中に耳聡きかな 甘田正翠 薫風 202205
啓蟄のひよいと見つかる探し物 矢口笑子 春燈 202205
啓蟄や地球飛び出す漢あり 中谷恭子 202205
啓蟄や麻酔覚めたる北病棟 和田照海 京鹿子 202205
地下出口啓蟄の人吐き出せり 川田好子 風土 202205
啓蟄や児の音読にうなづきて 中田みなみ 202205
啓蟄や這ひ這ひの児の輝く目 加藤良子 春燈 202206
啓蟄や青竹踏みに余念なし 小林紫乃 春燈 202206
啓蟄や外出せぬ日続きをり 土井ゆう子 風土 202206
啓蟄の土に突きさす犬の鼻 門伝史会 風土 202206
啓蟄の霞ヶ浦の野点かな 山田健太 風土 202206
啓蟄やピエロ姿の大道芸 遠山悟史 京鹿子 202206
啓蟄の樹々百態の目覚めやう 五十嵐敏子 202206
啓蟄や靴を磨きて籠りゐる 森清信子 末黒野 202206
啓蟄やバスのどこかで鳴るスマホ 菅野日出子 末黒野 202206
啓蟄やバッグの底のはつか飴 菅野日出子 末黒野 202206
啓蟄や鎌倉行きの日取決め 佐藤勝代 末黒野 202206
啓蟄や空き家に灯る人の影守 蘭さと子 202207
啓蟄やフレイル防ぐ靴を買ふ 吉田悦子空 202211
啓蟄やリードを咥へ犬が来る えとう樹里 202302
啓蟄や騒く関東ローム層 稲畑廣太郎 ホトトギス 202303
啓蟄→ 1

 

2023年3月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。