風 花 7      99句

風花やあるとき青きすみだ川    久米正雄  歳時記(産調出版)

作品
作者
掲載誌
掲載年月
風花や縹の空のひろがりに 松浦洋子 酸漿 200805
天帝の夢のかけらか風花は 木船史舟 200806
風花の美しきを背に峠越 宇田喜美栄 200806
風花や二人で訪はむ未知の国 湯浅夏以 樹も鳥も 200806
風花は天の贐出棺す 木村享史 ホトトギス 200808
風花の消えて大地に届かざる 稲畑汀子 ホトトギス 200901
風花の会ひ別れては穢土に舞ふ 西村純太 200902
風花を呼びこんでをり干丸太 西村博子 馬醉木 200902
本能の赴く方へ風花す 山崎ゆき子 炎環 200902
薬包紙ひらく風花日和かな 常盤優 炎環 200902
風花やマンモグラフィー検診車 中上馥子 春燈 200902
風花や天より白紙のみの文 松本美簾 馬醉木 200903
箱庭を囲む子の輪に風花す 鴨下昭 200903
風花や仏の道は旅に似て 小澤克己 遠嶺 200903
風花や観音菩薩の紅き唇 原紀子 炎環 200903
風花に執す姫垣匂ひけり 高橋澄子 200903
風花や来し道語るマレー医師 伊吹之博 京鹿子 200903
空白の職業欄や風花す 藤原はる美 200903
風花やミルトジャクソン小気味良し 赤座典子 あを 200903
風花や噂思はぬ輪をひろげ 藤原たかを 馬醉木 200904
風花や渦が渦呑む最上川 和田和子 馬醉木 200904
風花や小さき城抱く伊賀盆地 丸山美奈子 馬醉木 200904
風花の消えなんとして日暮の木 水野恒彦 200904
勾玉を連ねてゐたり風花す 中島陽華 200904
風花や六根清浄こゑ近く 近藤きくえ 200904
山頭火牧水の路風花す 鈴木石花 風土 200904
風花や水面のぞけぬ街の川 柿沼盟子 風土 200904
風花や校庭にちる紅白帽 天野啓子 炎環 200904
風花や奉書飾りの巫女の髪 柴田良二 雨月 200904
風花とふ遣せぬものを掌 井田実代子 雨月 200904
風花や子が馳せ若き母が駆け 上田明子 雨月 200904
阿修羅展出で風花の塔仰ぐ 宮平静子 雨月 200904
まだ磨き足らざる一話風花す 工藤節朗 200904
風花の道に出つ張る花屋かな 山本耀子 火星 200904
風花に犬の歩みの老いにけり 高橋芳子 火星 200904
風花や最終便に間に合はず 岩井ひろこ 火星 200904
風花やけさよりすするまじり粥 渡邉友七 あを 200904
風花の一瞬山を包みけり 大野ツネ子 酸漿 200904
風花の舞ふ静けさや能舞台 石原光徳 酸漿 200904
雪嫌ひなれど風花いとしめる 泉田秋硯 200905
風花や睫毛を仮の宿とせる 泉田秋硯 200905
風花を吸ひて幼の飽きもせず 泉田秋硯 200905
風花や静かな宿に灯をともす 高木みさ女 炎環 200905
風花や稲株白く乾く音 久津見風牛 200905
風花のもの言ひたげに触れゆけり 田原陽子 200905
風花や半紙ひと締め買ひ足せり 平野みち代 200905
風花や余生の駿馬長まつげ 梶川智恵子 200905
亡骸を送る裏口風花す 竹内喜代子 雨月 200905
風花や俥にサリーなびかせて 大城戸みさ子 火星 200905
風花に遊ぶ幼と鳩数羽 木原今女 ぐろっけ 200905
風花やホームの椅子に小座布団 根橋宏次 やぶれ傘 200905
風花や禰宜をりふしに鈴を振り 藤井美晴 やぶれ傘 200905
風花や電車過ぐ間に人消えて 平居澪子 六花 200905
風花に原爆ドームかくれなし 竹下陶子 ホトトギス 200906
風花に天の篳篥流れゐし 竹下陶子 ホトトギス 200910
風花や奈良古町を鹿あゆむ 水谷洋子 十進法 200911
風花の舞ふ東京と聞きて来し 稲畑汀子 ホトトギス 201001
風花や追憶の鍵深くさし 菊池和子 京鹿子 201001
風花や離れて渡る丸木橋 成田美代 201002
トテ馬車の馬も五代目風花す 竹久みなみ 風土 201002
風花の無為の虚空に舞ふばかり 西村純太 201002
風花や微笑む裸婦像街角に 渡辺安酔 201002
流れゆく風花にみる光かな ことり 六花 201002
風花や京釜座かまんざに釜師の居 小澤菜美 201003
潟釣りの竿へ風花ひとしきり 山田春好 201003
ラウンジは映画館跡風花す 園部早智子 ろんど 201003
風花の六ひら七ひら八一の忌 加藤千津 ろんど 201003
風花の舞いて進路の決められず 鈴木てるみ ぐろっけ 201003
風花を喰ふや未来の池の主 常田創 201003
風花や大空よりの文かとも 安武晨子 201004
一湾を望む峰より風花す 高田令子 201004
口開けて風花の中抜けにけり 米澤光子 火星 201004
風花や貨車つなぐ音とほくより 川端俊雄 火星 201004
風花に鸚鵡の籠を下げてくる 瀬戸悠 風土 201004
風花を掌に受くごとく学びたし 竪山道助 風土 201004
風花の吸ひ込まれゆく鴨の湖 田中礼子 万象 201004
風花や段駆け降りる緋の袴 中島陽華 201004
風花や落し穴あるかも知れず 久津見風牛 201004
風花の吸ひ込まれゆく時空かな 前田美恵子 201004
風花や師の句碑に会ふさざえ堂 清水美子 春燈 201004
風花に惑はされたる下駄の歯ぞ 石黒一憲 201004
風花の舞ひて地に触ることもなし 古田かつみ 201004
舞ひゐたる風花空に消えゆけり 池田いつ子 酸漿 201004
父還る西方よりの風花に 今橋眞理子 ホトトギス 201005
風花にうつし世遠く父送る 今橋眞理子 ホトトギス 201005
父恋ふる心へとまた風花す 今橋眞理子 ホトトギス 201005
風花に一天の舞ひはじめたる 竹下陶子 ホトトギス 201005
豪雪の丹後の空に風花す 稲岡長 ホトトギス 201005
吾が眉に来て風花の安楽死 泉田秋硯 201005
風花の鋭き飛沫浴ぶる旅 椿和枝 201005
からす追ふからす風花くる空に 大崎紀夫 やぶれ傘 201005
横顔の似合ふ風花通りかな 北川孝子 京鹿子 201005
風花や串の焼烏賊立食ひす 小林のり人 春燈 201005
風花や汐入川の舫ひ舟 藤村達江 春燈 201005
風花や潮の香満つる貨物駅 熊切光子 末黒野 201005
風花や尺にも満たぬ湯女の墓 熊切光子 末黒野 201005
風花やむかし宿場の常夜灯 立野千鶴子 末黒野 201005
風花や校門にたつ志望校 鈴木てるみ ぐろっけ 201005
風花や胃カメラに腹さぐられて 山本敏子 ぐろっけ 201005
風花 →8      

 

2021年2月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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