風 花 6      100句

風花やむしろの上の神楽の荷   寺尾美代子   現代俳句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
風花の速さが河を折り曲げる 八田木枯 晩紅 200606
風花の松の一徹義兄あに逝けり 中野英歩 八千草 200606
風花や散歩の足を緩めたる 佐原正子 六花 200608
風花や動物園の裏通る 大山文子 火星 200609
風花や六甲颪に導かれ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200701
風花の舞ふといふ空知つてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200701
嶺越えて風花となるところかな 稲畑汀子 ホトトギス 200701
風花のやうで流れてゆく時間 稲畑汀子 ホトトギス 200701
風花や訪ふ人もなき山の池 稲畑汀子 ホトトギス 200701
風花に松の高さの消えにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200701
風花の先の先まで日を抱く 稲畑汀子 ホトトギス 200701
廃校の日時計正午風花す 鈴鹿けい子 京鹿子 200701
風花や思ひつのりしこと忘れ 吉原一暁 200702
風花のしきり四国の臍はここ 臼杵游児 春燈 200702
風花の限りなく降る海へ降る 柳生千枝子 火星 200702
生れし日や風花はわが髪飾り 岡本眸 200702
風花や適塾の扉の開いてあり 山尾玉藻 火星 200703
風花へ両手で背中押されたる 杉浦典子 火星 200703
風花や蓄音機の蓋開いてゐる 浜口高子 火星 200703
風花す採りつくしたる大根畑 戸栗末廣 火星 200703
風花や虎姫駅を過ぎしころ 戸田春月 火星 200703
風花や朝市のものみな淡し 西畑敦子 火星 200703
風花や婚の荷がゆく五條坂 大城戸みさ子 火星 200703
思ひ出を消すすべ知らず風花す 鈴鹿仁 京鹿子 200703
風花の生れし風の中にゐし 鈴鹿仁 京鹿子 200703
風花や人語の重さ石文に 鈴鹿仁 京鹿子 200703
温泉玉子ひと日の想ひ風花す 梶浦玲良子 六甲 200703
麦の芽のどこへ風花下りるべく 定梶じょう あを 200703
風花やある時高くさかのぼり 定梶じょう あを 200703
風花に童ぽかんと口を開け 足利ロ子 ぐろっけ 200703
風花や白鳥頸を立て揃へ 手島靖一 馬醉木 200704
風花や返却の本脇抱へ 桑島啓司 200704
茶屋街の紅柄格子風花す 山路紀子 風土 200704
風花の消え惑へるや巫女の髪 吉澤利治 遠嶺 200704
風花や朝のスープは琥珀色 近藤きくえ 200704
ショールかき寄せ風花の街を行く 稲次登美千 雨月 200704
風花を追へば比叡の空あたり 豊田都峰 京鹿子 200704
窯出しの皿に風花吸はれけり 堀口希望 200704
はいる場所なきてにをはや風花す 梶浦玲良子 六花 200704
風花や出さずじまひの角封筒 吉弘恭子 あを 200704
生れし日の風花顔に舞へりけり 岡本眸 200704
伏兵のごとき風花と遊びけり 岸田爾子 200705
風花や丘に残れる砦址 向山雅子 200705
風花や角なき鹿の争へる 小林愛子 万象 200705
おそらくは二度と来ぬ町風花す 荒井千佐代 200705
相輪に舞へる天女に風花す 川畑はるか 遠嶺 200705
風花に木魚の響く地鎮祭 本間勇 酸漿 200705
風花の舞ひのつそりと黒き猫 横山迪子 六花 200706
花嫁の差掛け傘に風花す 伊藤美音子 万象 200707
日輪のかけらの如く風花舞ふ 渡邉友七 あを 200709
逢へば訣れ万の風花手に炎やす 渡邉友七 あを 200709
ビル街といふ山脈に風花す 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
風花や戸ごとわびしき魚干す 加藤克 200801
葬送の夫の涙は風花に 宮本幸子 京鹿子 200801
山越えて風花のくる姫始 山田六甲 六花 200801
天よりの散華かふいに風花す 峰尾秀之 200802
風花や幹に乾きし時間あり 小澤克己 遠嶺 200802
風花や引力といふ不粋もの 安居正浩 200802
風花に殺陣師のロケや武家屋敷 鈴木照子 200803
風花やがんじがらめの背負篭 鴨下昭 200803
風花や草書ときめく文ありて 鈴鹿仁 京鹿子 200803
何処より軋む音して風花す 鈴木勢津子 200803
天守を背の小十郎の碑風花舞ふ 高橋正彦 200803
腕に鷹抱へし顔に風花す 山田美恵子 火星 200803
駅伝の折り返し点風花す 杉浦典子 火星 200803
すいと吹く風花に手を伸べるのみ ことり 六花 200803
風花も雪も六つの角もてる 木村茂登子 あを 200803
風花や肩落したるロダン像 森ひろ 馬醉木 200804
風花や昇降口に色溢れ 村上沙央 200804
風花といへど阿騎野の景を消す 泉田秋硯 200804
風花と立つ白波のシンフォニー 千坂美津恵 200804
風花を捲いて北行く新幹線 中村悦子 200804
風花や窯出しの炭鳴りひびき 南うみを 風土 200804
天神は古都の戌亥や風花す 大竹淑子 風土 200804
てのひらに風花といふしづくかな 岩木茂 風土 200804
風花の芯にゆるびのありにけり 浜口高子 火星 200804
風花や墓石の扉ずれてをり 天谷翔子 火星 200804
青空の忍び笑ひや風花す 後藤眞由美 春燈 200804
風花に白く冴えたる割烹着 高木曽精 春燈 200804
風花のひとひら眉を飾りけり 久津見風牛 200804
風花や若草色の懐紙入れ 中田禎子 200804
地震あとに祈る母の背風花す 堀田清江 雨月 200804
風花の一瞬の舞きらめきて 椋本一子 雨月 200804
世界ぢゆう時間を止めて風花す 辻美奈子 200804
風花の舞ふ信濃路に入りけり 中里信司 酸漿 200804
風花に竹の林の揺れ止まず 永田あき 酸漿 200804
風花や人恋ふ瞳きらめきて 中島静子 酸漿 200804
風花の鬼追ふ遊び子等変へず 森竹昭夫 遠嶺 200804
風花や中森明菜的埴輪 坪内稔典 稔典句集U 200804
鳥のゐぬ鳥籠のなか風花す 大川ゆかり 炎帝 200804
天上の妻風花を散らすかな 大橋晄 雨月 200804
背の子が風花に声上げにけり 垣内薫 200805
風花や乗継ぎ駅のわつぱめし 木下もと子 200805
風花の御幣に残す置みやげ 津田礼乃 遠嶺 200805
風花の鉄砲狭間に吸ひこまる 高橋スミ子 万象 200805
ランナーの一団すぎて風花す 岩下芳子 200805
風花やひと日丸太を磨きあげ 樋口みのぶ 200805
風花や夜は青々と人眠り 織田高暢 200805
風花や湖みて温き缶珈琲 丸井巴水 京鹿子 200805
振りむきし顔に風花はりつける 指尾直子 雨月 200805
風花→ 7      

 

2021年2月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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