風 花 5      100句

風花の触れつつ日さす杉の苗   高島茂   冬日

作品
作者
掲載誌
掲載年月
心あるとき風花の舞ひはじむ 稲畑汀子 ホトトギス 200601
被災地の舞ふ風花に祈りあり 稲畑汀子 ホトトギス 200601
風花の天地有情舞ひはじむ 稲畑汀子 ホトトギス 200601
十年といふ月日あり風花に 稲畑汀子 ホトトギス 200601
旅心いま風花に添ふことも 稲畑汀子 ホトトギス 200601
風花や空の一画傾けて 稲畑汀子 ホトトギス 200601
山里の子に風花の舞ふ日和 村越化石 200601
風花や人つ子一人見えぬ村 小林呼溪 200601
風花のころころころと溶けつつも 森理和 あを 200601
風花や嬉しいことを思ひ出す 森理和 あを 200601
風花や温みのこりし握り飯 森理和 あを 200601
風花や開館の日を目裏に 稲畑廣太郎 ホトトギス 200602
少年のやうな尼僧や風花す 戸村よねこ 遠き海 200602
風花や最後の走者ゴールイン 間野暎子 春潮 200602
風花や見知らぬ町に迷ふとき 林翔 200602
風花や六甲山へ足の向く 山田六甲 六花 200602
風花や乳欲るこゑの聞こゆるよ 福永政江 河鹿 200603
風花やほい駕籠の客こぼれさう 中村房子 馬醉木 200603
風花や父の睫毛の長きこと 大川ゆかり 200603
生き形見とゆづる小袖や風花す 中桐葉子 春燈 200603
風花の空へ放たる熱気球 山崎辰見 ぐろっけ 200603
風花の中駆けぬけし駅伝子 河野政恵 酸漿 200603
風花の舞へり茶店の鰊蕎麦 天田美保子 酸漿 200603
風花や小督への径たどりゐる 豊田都峰 京鹿子 200603
風花におくる言葉のありやなし 小野寺節子 風土 200603
風花や紺をたたへて潮迅し 長沼三津夫 200603
風花に舞妓の匂ひ祇園まち 丸山佳子 京鹿子 200603
風花や離別のことば地に着かず 松本鷹根 京鹿子 200603
査問会舞ふ風花を誰も見ず 伊藤伴子 四葩 200603
風花や踊れをどれと一遍上人 森理和 あを 200603
風花の人には触れず舞ひゆけり 木船史舟 200604
風花すいづれ散りゆく女身かな 尾堂Y 河鹿 200604
風花にひかり奪はれ空退る 田中春生 200604
月よりの風花掬ふたなごころ 池元道雄 馬醉木 200604
風花の舞ひて浮かぶや町の底 野口香葉 遠嶺 200604
風花や僧徒の列の通り過ぐ 安岡房子 200604
風花の巻かれてゆけり綿の菓子 中野京子 200604
風花の灯れる展示ハウスかな 田中英子 火星 200604
風花や消火器抱へ僧走る 西畑敦子 火星 200604
風花や糸に頼れる赤牛べこの首 石川笙児 200604
風花の夢殿にをり一人なり 師岡洋子 ぐろっけ 200604
風花や喪主の挨拶途切れがち 鈴木栄子 酸漿 200604
竹の皮敷きて煮る魚風花す 岡村葉子 栴檀 200604
風花へ両手広げて子が走る 須永トシ 栴檀 200604
風花や仔犬の顔に留まりて 筒井八重子 六花 200604
風花や未熟なスキップ母と子と 芝宮須磨子 あを 200604
風花や雄鶏が土間通りけり 田中藤穂 あを 200604
風花の戸隠よりと便りせり 田中藤穂 あを 200604
風花や鴉ゆるゆる喉鳴らす 篠田純子 あを 200604
風花の真ん中にゐる西芳寺 吉弘恭子 あを 200604
風花や瞼閉じゐし亀のゐて 吉弘恭子 あを 200604
氷面鏡時をおなじう風花や 吉弘恭子 あを 200604
風花のもとほる日なか高徳院 吉弘恭子 あを 200604
風花のふり来て並ぶ喪の花輪 定梶じょう あを 200604
ひとひらが竹林深く風花す 定梶じょう あを 200604
風花へ網越し赤い兎の目 定梶じょう あを 200604
風花のさつと過ぎゆく魚市場 森山のりこ あを 200604
月あかり風花舞うて魂送る 鎌倉喜久恵 あを 200604
風花の天に還るや通夜のみち 鎌倉喜久恵 あを 200604
風花や思ひ違ひの多きこと 芝尚子 あを 200604
風花といふ華やぎに会へぬまま 芝尚子 あを 200604
風花の一つを追ひて見失ふ 東亜未 あを 200604
風花の中に真赤な女の子 東亜未 あを 200604
風花や一瞬音の無い世界 森理和 あを 200604
鎖場を過ぎて風花尾根の道 須賀敏子 あを 200604
風花を見てゐる人を眺めをり 赤座典子 あを 200604
風花や銀座のビルの谷間にも 赤座典子 あを 200604
何処からと問はず風花信じやう 早崎泰江 あを 200604
風花や山羊の背中に紛れこむ 早崎泰江 あを 200604
風花や寄添つて行く赤と黒 木村茂登子 あを 200604
風花や飛天来迎散華せる 木村茂登子 あを 200604
風花や托鉢の僧一列に 木村茂登子 あを 200604
風花やしばし少女の髪のうへ 斉藤裕子 あを 200604
風花や中空の青小紋柄 長崎桂子 あを 200604
風花やつむりにしばし髪飾 長崎桂子 あを 200604
風花や喪の塩一撮みちらす 鈴木多枝子 あを 200604
風花や市民オペラのビラ配り 竹内弘子 あを 200604
瀧を見てゐて風花の顔へ来る 岡崎桂子 対岸 200604
園庭に園児らの声風花す 田中千枝子 対岸 200604
風花を掌に受け遠き日を憶ふ 泉田秋硯 200605
風花や骨の節ぶしよく鳴る日 坂井法 200605
六道りくどうの辻曲がりては風花す 大竹淑子 風土 200605
風花や神事始まる分譲地 村田文一 遠嶺 200605
風花を来てセザンヌの水浴に 大島翠木 200605
風花の舞ふや祇王の影追へば 村田冨美子 京鹿子 200605
潔き空の深さに風花す 椋本一子 雨月 200605
風花の掃かるともなく消えゆけり 小島みつ代 200605
筑波嶺の雲が風花もたらせし 高橋さえ子 200605
風花のはなやぐ無人精米所 高橋さえ子 200605
一つ音の明り風花明りかな 青野れい子 200605
風花は天のてのひらより零る ことり 六花 200605
風花の風に舞ひをり南禅寺 川合八重子 酸漿 200605
風花や日の射す中に天守閣 清水和子 酸漿 200605
風花や杉の梢に日射しなほ 糸井芳子 200605
疾走の馬眩しめば風花す 鈴木多枝子 あを 200605
風花や独り暮しの家ふえて 鈴木多枝子 あを 200605
風花やしきりに矮鶏を呼んでゐる 鈴木多枝子 あを 200605
風花や遠くの街に日の射して 釜井淑子 対岸 200605
風花やすでに粉をふく吊し柿 瀧春一 常念 200606
山晴るる日は風花や炭を燒く 瀧春一 常念 200606
風花→ 6      

2021年2月8日 作成

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