風 花 4      100句

風花やまばたいて瞼思い出す   池田澄子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
風花や夜明けの市で海の幸 井内佳代子 遠嶺 200404
門深くピアノ教室風花す 田所洋子 雨月 200404
風花や大きく軋むかづら橋 渡辺周子 雲の峰 200404
風花や声をゆたかに湯もみ唄 於久昭臣 雲の峰 200404
風花や草木の匂ふ九十九折 米澤光子 火星 200404
風花や梲上がりし和紙の里 宮川典夫 200404
風花の日のまはり来る西の峰 中野京子 200404
湯立神事素足の巫女へ風花す 南奉栄蓮 風土 200404
風花や大前濡らし湯立て果つ 南奉栄蓮 風土 200404
船送る楽師七人風花す 内藤静 風土 200404
風花や友の訃報のひそやかに 中島静子 酸漿 200404
室内に産着干しあり風花す 羽根田和子 百鳥 200404
風花に負けしと跳ねる童たち 阪口久子 築港 200404
ちぎれ雲またつながつて風花す 松崎零衣 築港 200404
風花にふと手を止めし厨ごと 松崎零衣 築港 200404
ひとひらのうしろひとひら風花す 佐々木幸 200404
風花やふと妣の声妣の影 橘沙希 月の雫 200404
風花を追つてゆきたき日なりけり 沖増修治 百鳥 200404
風花やレースより馬戻り来る 堀木基之 百鳥 200404
パレードの力士の髭に風花す 冨永道子 百鳥 200404
風花のなかで切札反古にする 井上菜摘子 京鹿子 200405
風花や西に行脚の行基さま 矢野節子 草の花 200405
風花や昼の大阪うなぎ焼く 大堀鶴侶 雨月 200405
風花の母雲はいづこ空真青 浜田南風 200405
風花に日の射すところ鶴の舞 渕脇登女 200405
風花や甦へりくる子守唄 上薗櫨夫 河鹿 200405
風花の山や鐵斎見に行かな 米澤光子 火星 200405
風花や懐紙に分けし飴あられ 藤森万里子 百鳥 200405
風花や癌病棟の十二階 石見邦慧 200405
風花やとぎれてはまた湯揉み唄 水原春郎 馬醉木 200405
風花の大きくなれば止みにけり 岩垣子鹿 ホトトギス 200406
風花やふとほころびを考へる 木山杏理 京鹿子 200406
空よりの供華に風花積翠忌 辻口静夫 ホトトギス 200407
秋の風花壇に残る支へ棒 恒川絢子 対岸 200411
風花の空の藍より煌めけり 森屋慶基 風土 200411
風花に小さき駅の灯りけり 内藤ゑつ ゑつ 200411
風花のしきりなる中発ちて来し 稲畑汀子 ホトトギス 200412
ゴシックの塔金箔の風花す 品川鈴子 六香 200501
風花を逃れホテルに着いてをり 稲畑汀子 ホトトギス 200501
帰りには風花の雲去つてゐし 稲畑汀子 ホトトギス 200501
風花や墨の香しるき芳名簿 西郷利子 200501
潮の香の濃き風花となりにけり 西郷利子 200501

 桂信子さんを悼み

天泣といふ風花を諾へり

鷹羽狩行 200502
風花の舞うて夕づく牡蠣打ち場 朝妻力 雲の峰 200502
これよりは雪の日数や風花す 工藤進 200502
風花に暮れつつすでに月夜なる 三村武子 酸漿 200503
十字架をいちばん高く風花す 今瀬剛一 対岸 200503
風花や見るたび留守の駐在所 大井つる子 帆船 200503
風花が舞つてゐる街ガスタンク 町田喜久 帆船 200503
風花の舞ふ華やぎを目にとどめ 青垣和子 雨月 200503
風花や天動説に親近感 土肥屯蕪里 雲の峰 200503
風花や鉄橋少し赤錆びて 竹内美登里 雲の峰 200503
風花の吹き込む堂に大草鞋 北島孝 雲の峰 200503
風花やふすふす煮ゆる小豆餡 竹内弘子 あを 200503
ビル颪やがて風花ひとひら来 定梶じょう あを 200503
風花は言葉たらずの言葉かな 山田六甲 六花 200503
「無腸」銘秋成の墓風花す 荻野嘉代子 春燈 200503
風花にふつと世界が変はりけり 内田稔 遠嶺 200503
風花といふ美しき名が欲しき 片山タケ子 200503
風花や第二楽章ビオラより 山崎桂 帆船 200504
風花の散華に友を葬りたり 服部菰舟 雨月 200504
巽橋を渡る桃割れ風花す 中野京子 200504
小さきもののたましひよ風花になれ 近藤喜子 200504
風花やなべて小粒の能登すずめ 門脇なづな 対岸 200504
風花や降臨の峯仰ぎ見る 藤田京子 ぐろっけ 200504
今という刻は今しか風花も 丸山佳子 京鹿子 200504
風花や比叡より愛宕つなぎけり 豊田都峰 京鹿子 200504
風花の止みたる青き畳かな 山田六甲 六花 200504
温泉寺裏にまはれば風花す 山田六甲 六花 200504
風花の舞ひのつそりと黒い猫 横山迪子 六花 200504
風花を追ふ子の後をひしと追ふ 清水公治 200504
風花に唇(くち)吸はれけり吾に返る 泉田秋硯 200504
風花を軍鶏の雄叫び貫けり 杉本綾 200504
両の掌に風花視野に高嶺あり 大谷茂 遠嶺 200504
風花を来てまつくらな弥陀の前 長沼三津夫 200504
ビル灯り風花いよよ奔放に 佐々木幸 200504
母の忌やことに風花舞ふ日なり 千坂美津恵 200505
風花やそつぽを向きし道路鏡 猪俣洋子 200505
奉納の居合や舞殿風花す 木暮剛平 万象 200505
睫毛ふと伸びたる心地風花す 鈴掛穂 200505
巻き返し図る走者や風花す 岡本崇 200505
風花や露店に並ぶ海の幸 宮川迫夫 遠嶺 200505
風花や土のぬくみの筒茶碗 丹羽啓子 馬醉木 200505
北嶺のすだまなりけり風花す 大島翠木 200505
風花や旧居の雨戸まはりかね 金澤明子 200505
風花が風花を追ひ峡をゆく 久保東海司 200505
紙皿に受くる風花ほこりほど 吉田明子 200505
風花や三十年を過ぎ来し句座 池田倶子 雨月 200505
風花や夕暮のまだ闇なさず 長沼三津夫 200505
風花の睫に触れし暗さかな 尾辻のり子 河鹿 200506
老眼鏡拭ふ風花身に遊ぶ 長村雄作 栴檀 200506
淡海に北風募り風花す 長村雄作 栴檀 200506
風花や標札別火坊と在り 河合佳代子 栴檀 200506
風花や空の青さに大菩薩 久保田ヤスエ 酸漿 200506
風花は天のてのひらから零る ことり 六花 200506
風花や点描画となる街景色 大野禮子 200506
歩みゆく天に風花地に俳句 岩岡中一 ホトトギス 200507
風花の飛びついてくるバスの窓 青山悠 200507
風花の舞ふ地を発ちて来られしと 稲畑汀子 ホトトギス 200601
風花を零す雲より日を零す 稲畑汀子 ホトトギス 200601
風花→ 5      

 

2021年1月26日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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