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鎌倉を生きて出でけん初鰹     芭蕉

作品
作者
掲載誌
掲載年月
初鰹多目に盛りし嫁の膳 中里カヨ 酸漿 201107
放射能の有無は不問に初鰹 楯野正雄 201108
出刃の背に女の気迫初鰹 三枝邦光 ぐろっけ 201108
手土産の海光放つ初鰹 野口喜久子 ぐろっけ 201108
黒潮の沖縹渺と鰹来る 松本幹雄 馬醉木 201108
初鰹妻には妻の捌き方 濱上こういち 201109
初鰹海の蒼さを滴らす 能美昌二郎 201109
枕崎着きしその夜の初鰹 中田みなみ 201109
定置網つくろうて待つ初鰹 池田光子 201110
やや寒のうどんにのりて花鰹 松田泰子 末黒野 201202
被災地にせめて鰹の漁を待つ 稻畑汀子 ホトトギス 201206
初鰹食卓にのり酒を酌む 佐藤健伍 201208
快癒せし娘に厚切りの初鰹 河村啓花 ろんど 201208
快癒せし娘に厚切りの初鰹 河村啓花 ろんど 201208
若者の兄弟さばく初鰹 鈴木阿久 201208
初鰹褒め殺されしをとこかな 折橋綾子 201208
初鰹捌く上司の左利き 濱上こういち 201209
こつそりと西を仰いで初鰹 丸山酔宵子 かさね 201209
浦かもめ沸きあがらせて鰹揚 岡田貞峰 馬醉木 201210
古稀祝ふもどり鰹のたたきかな 河口仁志 201212
ぐい呑みの猪口は大き目初鰹 上田雪夫 ぐろっけ 201305
漕ぎ出でな大舟盛の初鰹 山田六甲 六花 201306
水樽に鰹逆立つ港町 鶴岡紀代 春燈 201307
初鰹箸の上まらぬ男の輪 川井素山 かさね 201307
自慢気に差し出す大将初鰹 大堀賢二 201307
自慢気にさし出す大将初鰹 大堀賢二 201307
品書のいの一番や初鰹 水原春郎 馬醉木 201307
何はさて鰹はたたき一番と 大橋晄 雨月 201310
藪のごと竿並べ立て鰹船 藤原冬人 火星 201312
鰹糶六百キロを一単位 山本無蓋 201402
江戸の粋大坂の粋初鰹 稲畑廣太郎 ホトトギス 201405
旬の値を背負ひて光る初鰹 四條進 201406
初鰹高値に怖ぢけ半身買ふ 荻龍雲 201407
初鰹眼の青は海の碧 上村葉子 風土 201407
初鰹すぽんと海を脱いで来し 千田百里 201407
土佐の宿鰹料理の豪快さ 鈴木照子 201407
甲板で割く昼飯の初鰹 遠藤真砂明 201407
子は育ち生きとし生きて初鰹 近藤ともひろ ろんど 201408
原宿やお薦めご膳に初鰹 布川孝子 京鹿子 201409
鰹食べしばらく蒼き雨の中 小林愛子 万象 201409
戻り来し船の吃水初鰹 小林和子 風土 201409
鳥を見て進む船団初鰹 亀井紀子 201410
初鰹竜馬の土佐の海を思ひ 落合由季女 雨月 201412
東下り三十二年初鰹 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
八金に惚れし昔や初鰹 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
初鰹土佐の活気に糶られゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201505
初鰹より会食の後半に 稲畑汀子 ホトトギス 201506
黒潮の沖の眩しさ鰹来る 益本三知子 馬醉木 201506
海中(わたなか)の鰹空舞ふ一本釣り 岩下芳子 201507
切り口に虹の生まるる初鰹 きくちきみえ やぶれ傘 201507
初鰹食うて恙の失せにけり 水原春郎 馬醉木 201508
早口は鮮度のあかし鰹糶る 林昭太郎 201508
初鰹すすめ上手に乗せられて 岡野里子 末黒野 201509
初鰹高値承知の枠を買ふ 石川多歌司 ホトトギス 201511
前泊の宿の分厚き初鰹 大久保白村 ホトトギス 201512
木場堀を濁らし春の鰹育つ 鈴木良戈 201604
鰹糶る気負ひ任せの捨値かな 能村研三 201606
黒潮へ加速促す初鰹 峰崎成規 201607
定年の後も働き初鰹 鈴木まゆ 馬醉木 201608
さつと降るぎんいろの雨初鰹 内藤静 風土 201608
行き付けし「酔心」の昼初鰹 鈴木石花 風土 201609
鰹船地球自転の海を航く 田中臥石 末黒野 201609
久久の刺身包丁初鰹 菅野日出子 末黒野 201610
選り抜きの生酒一本初鰹 岡崎伸 201707
庖丁に骨こすれたる初鰹 鎌田光恵 201708
床の宴河鹿ほうたる初鰹 小張昭一 春燈 201708
古伊万里の大皿に盛る初鰹 松田ひむれ 201709
はらからのともに晩節初鰹 雨村敏子 201709
みほとけをちよつと拝みて初鰹 福島せいぎ 万象 201709
招かるる喜の字の祝初鰹 岡田史女 末黒野 201709
旅の途の土佐の鰹にいぶさるる 谷陽右 馬醉木 201710
朝市や藁火にかをる秋鰹 曽根薫風 馬醉木 201801
住み古りて江戸に馴染めず初鰹 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
天網恢恢鰹に珍子ありにけり 中島陽華 201808
魚屋の売り声高し初鰹 矢口笑子 春燈 201808
初鰹歯に衣着せぬ者ばかり 森岡正作 201808
黒潮は大きく蛇行鰹来る 能美昌二郎 201808
鰹船目差す漁場の潮ぐもり 池谷鹿次 末黒野 201808
初鰹船の形の料理店 岸洋子 201809
初鰹海の蒼さの縞帯びて 能村研三 201907
素寒貧それはさておき初鰹 村上葉子 201908
海の青まとへるままや初鰹 門間としゑ 末黒野 201908
杉の木の経木の舟に初鰹 泉一九 やぶれ傘 201908
天地や鰹のたたき皿鉢の上 竹内悦子 201909
青墨の惨みと余白鰹の皮 中田禎子 201909
出番待つ冷凍鰹の大欠伸 高野昌代 201909
トロ箱に余る尾鰭の鰹かな 森清信子 末黒野 201911
豊州一年戻り鰹の晴れ姿 高野昌代 202001
立冬の戻り鰹の旨きかな 吉澤恵美子 京鹿子 202002
鰹船戻る吃水深々と 稲畑廣太郎 ホトトギス 202006
早朝に売切れ御免初鰹 松本峰春 春燈 202008
金婚へあと二年なり初鰹 斉藤マキ子 末黒野 202008
コロナ騒ぎ食べそこねたる初鰹 田中藤穂 202009
海光をこぼして売らる初鰹 木村公子 202009
鰹半身買ひいそいそと帰宅しぬ 森高武 風土 202009
鰹船網は二粁と言ふ漁師 森高武 風土 202009
網仕舞ふ鰹漁師の二十人 森高武 風土 202009
初鰹捌き猫にもおすそわけ 小笠原妙子 202009
土佐人や恙もなくて初鰹 赤川誓城 ホトトギス 202010
初鰹さばく手際の漁師飯 柴田近江 202105
鰹 →3

 

2023年6月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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