蝌蚪 6      61句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
蝌蚪掬ひ孫等はしやげる三回忌 木村瑞枝 やぶれ傘 201808
池一つ烟らせてゐる蝌蚪の群 山田佳乃 ホトトギス 201809
近づけば千の蝌蚪逃ぐ影連れて 河原敬子 201809
はぐれない、ように端持つ蝌蚪の紐 阪野基道 船団 201809
神の田にさざ波の立つ蝌蚪の陣 東木洋子 春燈 201905
この頃は亜流栄える蝌蚪の水 犬塚李里子 201905
しがらみも絆も似たり蝌蚪の紐 森岡正作 201906
午後の日のかたむくにほひ蝌蚪の水 高橋眸 馬醉木 201907
日の当る池面黒ぐろ蝌蚪の群 岡野里子 末黒野 201907
まだ蝌蚪の紐とはならず大毬に 竹下陶子 ホトトギス 201908
篆書には筆順の無し蝌蚪生るる 伊藤隆 201908
鯉の尾のひと振り蝌蚪の陣乱る 宮之原隆雄 末黒野 201908
水底の影とデュエット蝌蚪泳ぐ 酒井たかお 201909
蝌蚪に足はや棹の音知つてをり 林未生 201910
あれほどの紐やつたのに蝌蚪皆無 稲畑廣太郎 ホトトギス 202003
居るやんか三角池に蝌蚪その他 稲畑廣太郎 ホトトギス 202004
採決は卵が先に蝌蚪の紐 鈴鹿呂仁 京鹿子 202005
とろとろと水は流るる蝌蚪蜥 大島英昭 やぶれ傘 202005
蝌蚪の尾のぴちぴち生きてゐる証 本池美佐子 202005
蝌蚪の国にも改元のありさうな 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
水底に日の斑ただよふ蝌蚪の群 稲葉三惠子 馬醉木 202005
木もれ日の水にふくらみ蝌蚪の紐 及川照予 末黒野 202006
蝌蚪生まれ水の胎動始まれり 大矢恒彦 202006
蝌蚪すくふ子の髪熱くなりにけり 松本胡桃 風土 202007
ちりぢりの蝌蚪を飲み込む亀の口 奥田茶々 風土 202007
漣の揺らめく影や蝌蚪の群 大坂正 末黒野 202007
蝌蚪の国見えないものに怯えをり 田所節子 202007
子らの網逃れて蝌蚪の浮き沈み 藤原明美 202007
泉水のひさご形なり蝌蚪黒き 田尻勝子 六花 202007
陰りてはまた日の差せり蝌蚪の水 笹村政子 六花 202007
蝌蚪は湧くべし句作りは深むべし 増成栗人 202007
蝌蚪に脚抵抗力をつける水 甲州千草 202007
蝌蚪生る日差しの動く池の面 小山繁子 春燈 202007
手足ある蝌蚪の頭は水の上 石原健二 やぶれ傘 202007
蝌蚪ひらひら何かに当たるところまで 角野良生 202010
蝌蚪の紐命の鼓動犇きて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202102
蝌蚪の紐水惑星を持ち上げて 稲畑廣太郎 ホトトギス 202103
蝌蚪の紐思ひおもひの少年期 ありかわみのる 202104
蝌蚪生まる水面のゆるる朝のこと 大島英昭 やぶれ傘 202105
きのふより少し流され蝌蚪の紐 小島良子 202105
陀羅尼助数へてをりし蝌蚪遊ぶ 井上静子 202106
のぞきこむ影に乱るる蝌蚪の陣 青木幹晴 202106
現世も来世も厳し蝌蚪生る 工藤邦子 202107
リメイクの真珠十粒蝌蚪生る 林いづみ 風土 202107
木道は片側通行蝌蚪群るる 渡辺やや 風土 202107
忘れたき事は数へず蝌蚪に足 菊地光子 202108
蝌蚪生れて水面の雲を走らせる 西村安子 京鹿子 202108
足出でて蝌蚪のカオスや池の底 小田嶋野笛 末黒野 202108
蝌蚪の群うねりて黒き帯となる あさなが捷 202112
列なれる自転車の児等蝌蚪の紐 谷口律子 末黒野 202204
紐解けて黒き団結蝌蚪の国 峰崎成規 202205
蝌蚪の国覗く園児の膝の泥 長尾タイ 末黒野 202205
産土の蝌蚪騒がせて近道す 和田照海 京鹿子 202206
開発の予定の谷戸や蝌蚪の国 太田良一 末黒野 202206
日だまりに生まれたてなる蝌蚪の群れ 柿沼盟子 風土 202207
蝌蚪に足いろいろの雲遊び行き 大畑善昭 202207
児の靴を返せば出づる水と蝌蚪 永澤千恵子 202207
蝌蚪群れて内緒ばなしを始めけり 尾野奈津子 春燈 202207
蝌蚪生る汀の国の乱れけり 森清堯 末黒野 202208
八橋や音に乱るる蝌蚪の国 末黒野 末黒野 202208
歩の駒を万事に備ふ蝌蚪の群れ 鈴鹿呂仁 京鹿子 202303
蝌蚪 →1

 

2023年4月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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