歌留多 2      158句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
目配せで合図し合うて歌留多取り ことり 六花 200801
須磨浦の篊は天女の歌留多なる 品川鈴子 ぐろっけ 200802
須磨の篊歌留多並びのやや乱れ 品川鈴子 ぐろっけ 200802
しなやかな指(および)がとばすカルタ会 大川冨美子 ぐろっけ 200803
捲りたる歌留多の坊主緋の衣 和田照子 200804
歌留多とり坊主めくりで終りけり 出木裕子 200804
かるた取り読み手幼く間を余す 梅原幸子 遠嶺 200804
俳かるた芭蕉蕪村と親しめり 竹内喜代子 雨月 200804
代々封を切らず飾られ伊勢歌留多 塩見英子 雨月 200804
宿題のかるたいっしょに諳ずる 川村欽子 雨月 200804
小さき手をつぶさぬ程に歌留多とり 山口透 ぐろっけ 200805
又一つ忘れし十八番歌かるた 稲畑汀子 ホトトギス 200811
手ごころは加へぬ気魂歌かるた 稲畑汀子 ホトトギス 200901
歌留多とる膝の気負ひの並びけり 稲畑汀子 ホトトギス 200901
ジーパンの膝の加はるうたかるた 稲畑汀子 ホトトギス 200901
月光を散らかしてゐし花カルタ 北島正太郎 炎環 200901
意味知らぬままに覚えて歌留多取 ことり 六花 200901
歌かるた言の葉ほのと口に出で 川崎良平 雨月 200903
名札背に廻して老ら歌留多とり 藤野寿子 あを 200903
獲物狙ふ野生の眼かるたとり 新実貞子 200904
ぼうずめくりシャッフルシャッフルえのかるた 塩路彩奈 200904
読める札前に並べて初かるた 吉田和子 ぐろっけ 200904
美声には遠くなりたる歌留多かな 竹内弘子 あを 200904
恋札の手掻きの痕や歌かるた 鎌田政利 京鹿子 200905
もの忘れうたかるたにも及びけり 稲畑汀子 ホトトギス 201001
待つてゐる札はなかなか出ぬ歌留多 高橋将夫 201001
誉められてゐしは読声恋歌留多 山田六甲 六花 201001
正月やかるたは凧は羽子板は 鷹羽狩行 201002
かるたとる老の意地見せ小町札 新実貞子 201003
六歌仙のがさぬ構へ歌留多会 佐々木昭 201003
言霊の今も脈々歌かるた 久保田雪枝 雨月 201003
戦中派なれば縁なき歌留多かな 鈴木阿久 201003
一と雨に歌留多ちらしの柿落葉 金子隆吉 201003
お手つきの手に手重なる恋歌留多 中嶋麿澄 201004
身構への剣士さながら歌留多会 中嶋麿澄 201004
海嘯を遥かにしたる歌かるた 水野恒彦 201004
千年の恋を取り合ふ歌留多かな 清水美子 春燈 201004
一ひらの歌留多の仮名が宙を飛ぶ 岩垣子鹿 ホトトギス 201005
恋歌留多取らむとすれば奪はれて 増田甚平 ろんど 201005
美しき手に負けてをり歌かるた 河野美奇 ホトトギス 201006
年寄に優しき娘花かるた 竹内慶子 春燈 201006
きつちりとかるた並べる子なりけり 高橋将夫 201101
張り飛ばす袂に紅絹や恋歌留多 山田六甲 六花 201101
二の腕に惑はされつつかるた取 山田六甲 六花 201101
張りのある声でお読みよ恋歌留多 ことり 六花 201101
久に詠む犬養節や歌かるた 塩路隆子 201103
朗々と歌留多を読みて母卒寿 田所節子 201103
いろは歌留多に幼の育ち確と見ゆ 大橋晄 雨月 201103
「田子の浦ゆ」子が弾きけり歌かるた 新実貞子 201104
耳に遺る妣の歌留多の節回し 山下佳子 馬醉木 201104
僧形の艶めいて出づ歌留多筥 戸深澤鱶 火星 201104
万葉のにほひちりぬる歌かるた 古賀しぐれ ホトトギス 201105
絵歌留多を取られし童涙する 宮脇百百子 201105
かるた会「儀同三司の母」でとる 遠藤とも子 ぐろっけ 201105
かるたとるをのこご媛がだいすきで 佐藤美紀 ろんど 201105
引越して来し子も交り歌留多とる 和田崎増美 雨月 201105
かるた取り恍惚の母優勝す 増本明子 ぐろっけ 201106
案外に忘れてをらぬかるたかな 稲畑汀子 ホトトギス 201201
歌留多会十八番揃へて身ほとりに 稲畑汀子 ホトトギス 201201
もの忘れしてもかるたは別なりし 稲畑汀子 ホトトギス 201201
歌留多トランプ昔むかしの大家族 大橋敦子 雨月 201201
「これやこの」子の手が下に歌留多かな 山田愛子 201203
地震一に誰も気づかず歌留多かな 竹内悦子 201203
日本一の養蚕県と詠むかるた 片桐てい女 春燈 201203
香の仄と琳派のかるた展べらるる 和田崎増美 雨月 201203
歌かるた星々あまた殖すかに 水野恒彦 201204
かるたとり二人はきつと結ばれる 片田きく 201204
歌留多読むふしはおのづと母のふし 石井勇 末黒野 201204
かるた取り得手の恋歌取られけり 渡辺和夫 ろんど 201204
誘はれて咏み手ひきうけ歌留多会 林美智 ぐろっけ 201204
歌留多とるかたきのような顔をして 山本敏子 ぐろっけ 201204
幼子の頬赤らめて歌留多取り 広瀬俊雄 万象選集 201205
歓声に卒寿も交じる歌留多会 徳竹良子 万象選集 201205
とぎれつつ歌留多読む子の頬赤し 中ノあさ子 万象選集 201205
かるた会老女の細き手がさらふ 喜多尾明子 万象選集 201205
幼子の手と重なりぬ歌留多取り 若林昌子 万象選集 201205
かるたとり子の諳んずる恋の歌 古谷悠紀子 万象選集 201205
多感なる子の加はりし歌留多とり 竹内弘子 あを 201205
下戸の父並べ始まる歌かるた 青木朋子 201206
世を捨てし僧の恋歌かるた取 北崎展江 くりから 201209
手より目が先に歌留多を取つてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
歌留多取一句授かるまで続く 稲畑廣太郎 ホトトギス 201301
児と競ふなぞなぞ付の新かるた 山口和子 201303
姫捲り喜ぶ児らの歌かるた 塩路五郎 201303
かるた取り孫に負けじと気合入れ 吉田博行 かさね 201303
上皇の二三尺飛ぶ歌留多かな 阪本哲弘 201303
羽子板と歌留多をならべ一人住み 菅野蒔子 末黒野 201304
歌がるた得意札さへ取り零す 藤井久仁子 ぐろっけ 201304
歌留多とる尼子の殿を祠る寺 古田考鵬 雨月 201304
歌留多会祖母の貫禄しめしけり 鶴見董子 末黒野 201304
お手付きとなる君がため歌がるた 松本三千夫 末黒野 201304
人の世は坊主めくりの歌留多かな 中野京子 201304
歌留多取る元気な指でありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201310
歌留多会正座崩してより強し 稲畑汀子 ホトトギス 201401
いろは歌留多さつと消えたる匂ひかな 山田六甲 六花 201401
君の指するりと抜けて歌留多舞ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
お手つきの勝姫さまや歌留多取 山田六甲 六花 201402
老嬉々とシルバー川柳かるた会 松田和子 201402
歌かるた心凍らす一首あり 秋葉雅治 201403
青白くひかるタオルが雪原に たかはしすなお 201403
日輪草のやうな笑顔や歌留多取 清水美子 春燈 201404
歌留多会とことん訛消えぬ父 久米なるを 201404
歌留多読む消去されざる国訛 久米なるを 201404
取るたびにいろはがるたの意を問ふ児 坂場章子 201404
恋歌に声の艶めく歌がるた 横山昭子 雨月 201404
上りなき俳句人生歌かるた 栗山恵子 雨月 201404
そもそもは恋のかるたの御手付きに 鈴木撫足 春燈 201404
歌に飽き坊主めくりとなる歌留多 加藤千春 春燈 201405
一音で宙に舞ひたるかるたかな 吉田宏之 璦別冊 201408
恋歌に声の艶めく歌がるた 横山昭子 雨月 201501
契りおきしさせもが露を歌留多取 山田六甲 六花 201501
夫が睨みをきかしをり恋歌留多 山田六甲 六花 201501
近江路のかるた散らしに刈田かな 熊川暁子 201502
小鳥来ることわざかるた子が読めば すずき巴里 ろんど 201502
好きな札目の前に置き子の歌留多 吉田宏之 201503
子の集ふ押入れ好きで歌留多好き 鈴木照子 201503
相手無く歌留多の一人遊びかな 井上正子 春燈 201503
初歌留多タイ人の子ら生き生きと 大口堂遊 春燈 201503
草食系の青年の読むかるた札 中山賠雪 201504
かるた会あと一枚でぼくの勝ち 廣瀬将也 201504
歌留多取る手の重なれる恋の札 蒲田豊彦 雨月 201504
羊顔虎の心で歌かるた 田中一美 ろんど 201505
からうじて春へ転がるだるま寺 高木晶子 京鹿子 201505
歌留多取りし若き日ありし戦ありし 嶋田一歩 ホトトギス 201506
歌留多取りし友等今亡く指を見る 嶋田一歩 ホトトギス 201506
本箱に古きものとし歌留多あり 嶋田一歩 ホトトギス 201506
百畳の端まで飛ばすカルタ札 吉田葎 201506
記憶せんむすめふさほせうたかるた 稲畑汀子 ホトトギス 201512
青春は百人一首歌留多会 稲畑汀子 ホトトギス 201601
若き日のつづきの如くうたかるた 稲畑汀子 ホトトギス 201601
わらんべにとらす接待キャラ歌留多 七郎衛門吉保 あを 201603
負けん気の肩に漲るかるた会 平田はつみ 馬醉木 201604
残り火の炎を上げし歌留多かな 寺田すず江 201604
歌留多取り忍ぶる恋も空に跳ね 久保夢女 201604
花かるた古き図柄のはんなりと 宇都宮敦子 201604
食器洗(あらやけ)の母は厨へかるたとり 山田六甲 六花 201701
権兵衛は名無しのままでカルタとる 秋山泰 船団 201701
孫ひこと手心のなき歌留多とり 池田崇 201703
中学生の手の速きかな歌留多札 田部井幸枝 201704
鳥獣の絵となり遊ぶかるたかな 足立良雄 201704
歌留多取り古人(いにしえびと)と朋になる 岩月優美子 201704
三歳の児の意気高く初かるた 七郎衛門吉保 あを 201703
歌がるた目くばせをもて子に取らす 柴田志津子 201705
目の前のこの札だけは歌留多取 平木三恵子 末黒野 201705
歌留多読むいつしか母の声となり 本郷公子 京鹿子 201801
素養あり流るるごとき歌留多読み 山田六甲 六花 201801
手際よく負けやる婆や歌留多取 佐俣まさを 春燈 201803
歌留多取りの襷にかくる勝負かな 及川照子 末黒野 201804
子の相手いろは歌留多のちりぬるを 住田千代子 六花 201804
生き残り来しこと多し歌留多取る 嶋田一歩 ホトトギス 201807
医者の手のつくづく老いし歌留多取る 嶋田一歩 ホトトギス 201807
宙に舞ふ式部小町や歌留多取 斉藤マキ子 末黒野 201904
恋を知り歌留多とる手の厳しかり 三木亨 201904
読み手なる子のもたつきの歌留多かな 山田佳子 201904
花歌留多小木の港の盥舟 延川五十昭 六花 202003
一枚も欠けず戦火を知る歌留多 辻美奈子 202003
負けん気の子らに交はり歌留多取 大杉映美 馬醉木 202004
顔見せる姫ばかりなり恋歌留多 中島昌子 202004
負けてやれと父の目配せ歌留多取 山内碧 202107
歌留多→ 1      

 

2022年1月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。