枯 木 3     84句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
遠山の暮れて枯木の仁王立ち 黒滝志麻子 末黒野 201803
漆黒の湖に灯の帯枯木星 安斎久革 末黒野 201803
海鳴りを両手に掬ふ枯木道 田中臥石 末黒野 201803
枯木立はけの水音潺せんと 岡田史女 末黒野 201803
もう会へぬ人またひとり枯木星 小田嶋野笛 末黒野 201803
枯木立鴇色纏ふ朝かな 紅露恵子 万象 201803
枯木山統ぶ鉄塔の仁王立ち 諸岡和子 201803
極上の日ざしのとどく枯木山 三上程子 春燈 201803
枯木立つ風景の先めくれるから 直江裕子 京鹿子 201804
夜の枯木浴びる東京タワーの灯 安原葉 ホトトギス 201805
遠山のいづれも嶮し枯木立 森一枝 末黒野 201805
日当りの部屋が特上枯木宿 藤岡紫水 京鹿子 201902
忙中閑朴の枯木を叩くかな 能村研三 201902
潮の音を香を昂らせ枯木星 松本三千夫 末黒野 201902
日翳りて池塘の枯木素描めき 森脇貞子 雨月 201903
背向より風突きささる枯木坂 栗山恵子 雨月 201903
鳥影の親しく見ゆる枯木かな 高橋まき子 風土 201903
教会へ懺悔の道や枯木星 太田良一 末黒野 201903
公園の木馬明るし枯木に灯 有賀昌子 やぶれ傘 201903
法螺貝を先頭にゆく枯木山 荒川心星 201903
容赦なき風に瞬き枯木星 岡野里子 末黒野 201904
黄昏の顔まだ見えて枯木立 兒玉充代 201907
枯木立命の鼓動秘めてをり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
神木を要としたる枯木立 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
悠然と距離を保てり枯木立 山田暢子 風土 202001
ロープウェー行く枯木立撫でながら 稲畑廣太郎 ホトトギス 202001
また誰か鐘を打ちをり枯木山 半谷洋子 202002
雀きて枯木のいろに飛び翔けり 鈴鹿仁 京鹿子 202002
カレー食ぶ窓いつぱいの枯木立 谷口摩耶 202003
忘れ物めきし枯木の鵙の贄 増成栗人 202003
何の鳥か枯木枯木を移りけり 片山喜久子 雨月 202003
いにしへの鯖の道とや枯木星 今村千年 末黒野 202003
県境の尾嶺を透かして枯木立 大内幸子 六花 202004
泰然と西へ流れぬ枯木星 今村千年 末黒野 202004
逸早く枯木となりし庭の橡 安原葉 ホトトギス 202005
奥山の枯木は真夜に歩き出す 大西乃子 202007
一本の枯木の眩しくてならぬ 中村嵐楓子 春燈 202102
稜線のあらはとなりぬ枯木立 津野桂子 末黒野 202103
先にゆく影に遅るる枯木道 善野行 六花 202103
夕星の見え隠れする枯木立 浅嶋肇 やぶれ傘 202103
揺るぎなき枯木の秘めし生命かな 澤田英紀 202104
待合や枯木の中の喫茶店 山田六甲 六花 202104
寒潮と荒磯噛み合ふ枯木灘 善野行 六花 202104
風呂焚けば現はれ出づる枯木星 藤生不二男 六花 202104
磨かるる原石のごと枯木星 森清信子 末黒野 202104
まんさくの暮れて枯木にまぎれ込む 南うみを 風土 202105
一閃のヘッドライトや枯木立 森清信子 末黒野 202105
枯木立車のライト切れぎれに 吉田幸恵 やぶれ傘 202105
虚子句碑とあり武蔵野の枯木立 須藤常央 ホトトギス 202106
飼犬の方がよく知る枯木道 岡安紀元 ホトトギス 202106
枯木影伸ばして地球回るなり 木村享史 ホトトギス 202108
これよりは嘘の通らぬ枯木山 辻美奈子 202201
黄ばみたる月が枯木に晩翠忌 藤井美晴 やぶれ傘 202201
新しき切株ふたつ枯木立 藤井美晴 やぶれ傘 202201
断捨離は明日への一歩枯木立つ 小形博子 202202
風音を落としきつたる枯木かな 坂下成紘 202202
鳴かぬ鵯止めて翳りぬ枯木の秀 枇杷木愛 202202
天空へメタセコイヤの枯木かな 須賀敏子 あを 202202
プロペラの音の行方や枯木立 須賀敏子 あを 202202
恋の詩駅まで続く枯木星 酒井たかお 202202
悠々と風去なしけり枯木立 西川保子 春燈 202203
眺望の帰帆の海や枯木山 岡田史女 末黒野 202203
背景の枯木の向かうにも背景 湯川雅 ホトトギス 202204
流れゆく雲の速さよ枯木山 松田那羅生 202204
日を纏ひ影華やげり枯木の秀 岡野里子 末黒野 202204
枯木星小巻の一人芝居果て 滋野暁 末黒野 202204
枯木立歴史に載らぬ民数多 元橋孝之 京鹿子 202204
枯木立風鳴り抜けて人里へ 谷安喜美子 末黒野 202205
大凶を枯木に結び宮詣 高橋均 やぶれ傘 202206
奥山の枯木は真夜に歩きだす 大西乃子 202212
山へ放つ二匹の犬や枯木星 若松恭子 春燈 202303
枯木立粗忽からすの見え飾る 鈴鹿呂仁 京鹿子 202301
影落とし影受けとめて枯木立 今橋眞理子 ホトトギス 202305
その上を高く鳥ゆく枯木立 岡田順子 ホトトギス 202305
大枯木より青空の下りて来る 岩岡中正 ホトトギス 202305
夕仕度急かす杣道枯木星 長尾タイ 末黒野 202302
三千夫師忌ひとつ瞬く枯木星 岡野里子 末黒野 202304
枯木立の百の骨格百の影 池乗恵美子 末黒野 202304
やはらかき光遍し枯木道 六崎正善 末黒野 202304
枯木立嘘つく顔に向き不向き 澤田英紀 202302
敬称を略す如くに枯木立 澤田英紀 202302
白インクの詩集に見えし枯木山 七郎衛門吉保 あを 202304
星ひとつふたつ枯木の黙ほぐす 村田あを衣 京鹿子 202304
月の舟枯木の間を光りつつ 兵泉美 京鹿子 202306
枯木→ 1

 

2023年11月13日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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