烏瓜の花 1   100句

ふはふはと泡かと咲けり烏瓜   松本たかし

作品
作者
掲載誌
掲載年月
花烏瓜島を去りたる家の屋根 松崎鉄之介 199811
烏瓜の花におどろく通夜帰り 松崎鉄之介 199909
夢を見しごとくに烏瓜の花 中村幸子 俳句通信 199909
烏瓜星に向ひて咲きにけり 小林優子 酸漿 199910
烏瓜咲きむせぶなり月の蝕 岡本まち子 馬醉木 199911
誰がために咲く烏瓜魔女めきて 鈴木浩子 ぐろっけ 199912
群咲きて家路の灯烏瓜 鈴木浩子 ぐろっけ 199912
烏瓜の花うかうかと夜が明ける 夏秋明子 火星 200010
あらたなる詩魂や烏瓜の花 環順子 遠嶺 200011
夜目遠目花烏瓜発泡体 高桑婦美子 海程 200012
雨に縷ひそめし烏瓜の花 稲畑汀子 ホトトギス 200106
烏瓜松に咲かせし高さかな 稲畑汀子 ホトトギス 200106
マタイ伝閉じをり烏瓜の花 中島陽華 200108
鍵穴を鍵外れからすうりの花 南うみを 風土 200110
烏瓜の花に逢はせむ話など 宮津昭彦 200110
花烏瓜に寄り来る小闇かな 天野きく江 200110
諦念のにはかにからすうりの花 林裕子 風土 200111
烏瓜咲くまでをれぬ父母の墓 大石よし子 雨月 200111
夜目遠目カラスウリ咲く静かなり 高桑弘夫 海程 200112
烏瓜の花そこここの日暮なり 中道錦子 200208
烏瓜咲いて観音堂暮るる 阪口美枝子 雨月 200208
烏瓜の花の夕日の町歩く 田村すゝむ 風土 200211
送り盆賑やかに咲く烏瓜 松崎鉄之介 200309
面影をたどりて烏瓜の花 石山惠子 遠嶺 200310
三毛猫のふと消え烏瓜の花 中島陽華 200310
ひとすじの水音烏瓜の花 岩月優美子 200310
門柱に垂れゐて烏瓜の花 二瓶洋子 六花 200311
夜の闇の深くてからすうりの花 中村洋子 風土 200312
夕闇を洗いて烏瓜の花 中野英歩 八千草 200402
烏瓜の花撮りに行く道暗し 松崎鉄之介 200409
選挙の夜を競ひて咲けり烏瓜 松崎鉄之介 200409
夕闇をひと網からすうりの花 清水公治 200410
背丈ほどに夜の来てからすうりの花 羽原青吟 草の花 200410
月光もあみこみ烏瓜の花 栗原公子 200410
夕づつへ糸編む烏瓜の花 岡淑子 雨月 200411
去るものは去らして烏瓜の花 神蔵器 風土 200411
風の出て五つ咲きたる烏瓜 名和未知男 草の花 200411
渡船場へ這ひ出しからすうりの花 山下良江 万象 200412
寺町の夕暮からすうりの花 今井松子 遠嶺 200412
さやうならと烏瓜の花灯る 斉藤利枝子 対岸 200502
星々の座を組む烏瓜の花 近藤喜子 200508
白はすぐ汚れて烏瓜の花 伊藤佳代 対岸 200509
烏瓜の花咲き誰もゐない駅 藤井英子 対岸 200510
そばすする音して烏瓜の花 神蔵器 風土 200510
夕闇より融け出て咲くや烏瓜 後藤眞由美 春燈 200510
からすうりの花月光の端掴む 諸岡和子 200511
秘密めく白さにからすうりの花 飯島かほる 対岸 200511
烏瓜の花を夜々見て写しけり 松崎鉄之介 200610
億年後赤く咲きをる烏瓜 堀志皋 火星 200610
立秋後烏瓜咲き夫々実に 松崎鉄之介 200610
月うるみ出づれば烏瓜の花 伊東恵美子 馬醉木 200611
烏瓜の昨夜咲きし花子房持つ 松崎鉄之介 200611
遠ざかる靴音からすうりの花 田村園子 200710
一日の家出にからすうりの花 林いづみ 風土 200710
花烏瓜ライト浴びせて撮りにけり 松崎鉄之介 200710
灯に照りて花烏瓜細密画 松崎鉄之介 200710
もじやもじやの糸のごと咲く烏瓜 黒澤登美枝 200710
夢たがへなるべし烏瓜の花 中村恭子 200711
猿島の日暮は烏瓜の花 平田紀美子 風土 200711
烏瓜咲くや真闇に溶けぬ白 高久清美 200711
青々と暮れて烏瓜の花 北畠明子 ぐろっけ 200810
星となる夜の来て烏瓜の花 神蔵器 風土 200810
軒先に風来る烏瓜の花 藤井美晴 やぶれ傘 200810
現世にをののくからすうりの花 鈴木庸子 風土 200811
ほの暗き参道烏瓜の花 武田漣 炎環 200811
烏瓜の花の羞らふ夕明り 池田達二 風土 200909
雨音の明るし烏瓜の花 下田恭子 炎環 200910
庭隅に浄土と咲けり烏瓜 水原春郎 馬醉木 200910
烏瓜咲く一穢なき妖しさに 水原春郎 馬醉木 200910
ソムリエの鈎鼻からすうりの花 桑原まさを 201004
花街の日暮れてからすうりの花 宮内とし子 201009
聞き返す日時や烏瓜の花 安永圭子 風土 201009
暮れなづむ藪に花置く烏瓜 廣瀬雅男 やぶれ傘 201009
烏瓜の花をたしかめ雨戸閉づ 本多遊方 春燈 201010
もつれ咲く妖しき花よ烏瓜 高橋照子 雨月 201011
蔓先の揺れゐる烏瓜の花 天野美登里 やぶれ傘 201012
烏瓜の花の名残の夜明かな 須藤節子 万象 201101
おほかたは烏瓜の花星仰ぐ 伊藤希眸 京鹿子 201101
烏瓜あちこち咲けり夕の月 坂上香菜 201110
姉川にけぶりて咲ける烏瓜 延広禎一 201110
からす瓜咲いて垣根は星の宿 鎌田悟朗 万華鏡 201206
夕風を編みたる烏瓜の花 大川ゆかり 201209
烏瓜の花のもつるる朝仕事 三輪慶子 ぐろっけ 201210
烏瓜刺繍仕立てのくづれ咲き 北川英子 201210
送りませう烏瓜咲く道なれば ふけとしこ 船団 201301
あかあかと高嶺の花や烏瓜 神谷さうび 末黒野 201302
この美花に烏瓜とは誰がつけし 石黒興平 末黒野 201304
烏瓜の花戦ける線路脇 尼嵜太一郎 ぐろっけ 201304
潮騒に縺れず咲ける烏瓜 安部和子 雨月 201310
花烏瓜入相の鐘とうに過ぎ 川上久美 ろんど 201310
竹林に絡みて烏瓜の花 辻井ミナミ 末黒野 201311
烏瓜咲きて妖しき闇の夜 山崎里美 201311
魑魅魍魎とらへて烏瓜の花 山口誠 馬醉木 201311
絹糸のもつれや烏瓜の花 池田かよ ぐろっけ 201312
街の灯をはるかに烏瓜の花 石黒興平 末黒野 201312
烏瓜アバンギャルドの花咲けり 田辺博充 201410
世阿弥秘すものかはからす瓜の花 中島悠美子 京鹿子 201411
なんでなのだらうと烏瓜の花 大川ゆかり 201411
烏瓜の花いづ方の誰の手に 近藤紀子 201411
川風のとほりて烏瓜の花 小林愛子 万象 201411
烏瓜の花 →2      

 

2023年8月16日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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