寒 卵 3    49句

寒卵二つ置きたり相寄らず   細見綾子   冬薔薇

寒卵  寒玉子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
寒卵矯めつ眇めつ飯の上に 加藤みき 201804
病窓のまだ明けやらず寒卵 笹村政子 六花 201804
断下すごと割り落し寒卵 森清堯 末黒野 201805
天と地とうごくことなし寒卵 水野恒彦 201805
ふるさとのうから老いけり寒卵 三井所美智子 201806
窓の海いつも傾く寒卵 原ゆき 船団 201806
早々に鶏より奪ふ寒卵 宮井知英 201806
籠るならさくら色した寒卵 火箱ひろ 船団 201809
寒卵食うたび月の錆びつきぬ 津田このみ 船団 201809
昭和遠し無口な母の寒卵 平野無石 201902
抗癌の予後測りをり寒卵 平野無石 201902
起き伏しの変りなき今日寒卵 伊庸昌枝 201902
寒卵この温もりを妊婦へと 中貞子 201903
寒卵産みしばかりを父に割る 志方章子 六花 201904
丸々と盛り上がる黄身寒卵 大内由紀 末黒野 201904
生みたてとありて売切れ寒卵 木村梨花 春燈 201904
爪の色の今朝は健やか寒卵 小田嶋野笛 末黒野 201905
早々に鶏から奪ふ寒卵 宮井知英 201906
寒卵ひとかご抱へ母のもと 吉田悦子 201907
早朝は背を丸め行く寒卵 長崎桂子 あを 202003
寒卵平飼鶏の滋味あふる 川村欽子 雨月 202003
おのづから醤油を弾く寒卵 根橋宏次 やぶれ傘 202003
寒卵三分二秒のゆで加減 岩下芳子 202003
寒卵の豊かなる黄をすすりけり 梅田武 末黒野 202004
一椀の粥へと落す寒卵 増成栗人 202004
地震らし朝餉の膳の寒卵 鍋島武彦 末黒野 202005
寒卵産みしばかりをてのひらに 志方章子 六花 202005
寒卵割つて太陽こぼれ出る 涌羅由美 ホトトギス 202005
峡住みに日の色恋し寒卵 石井美智子 風土 202011
臥す父の五分粥に割る寒卵 苑実耶 202102
あつあつのご飯に掛ける寒卵 安齋正蔵 やぶれ傘 202103
声掛けて奪ふ産みたて寒卵 石田静 202104
金継の茶碗に割りし寒卵 山田六甲 六花 202104
地震かな朝餉の卓の寒卵 鍋島武彦 末黒野 202105
稜線に朝日射しくる寒卵 岩岡中正 ホトトギス 202106
訪ひし子に鍋の締めなる寒卵 赤座典子 あを 202203
寒卵落してわれぬ宇宙船 高橋将夫 202204
朝カフェの厚焼サンド寒卵 山田世都子 202204
明日まで毀さぬやうに寒卵 高木晶子 京鹿子 202205
炊立てに割る寒卵黄身重き 上野静子 末黒野 202205
寒卵白磁の皿の陰濃かり 笹村政子 六花 202205
寒卵明日へひとつ残し置く 山本則男 202206
肉鍋の締めを綴ぢたり寒卵 小田嶋野笛 末黒野 202305
碗の飯を少し窪ませ寒卵 平木三恵子 末黒野 202305
連日のペットの看護寒卵 谷安喜美子 末黒野 202305
寒卵割ればにんまり黄味ふたつ 山中ミツ 末黒野 202305
むべなるかな白い御飯と寒卵 赤座典子 あを 202303
てのひらで計る確かさ寒卵 高木晶子 京鹿子 202305
飲み干してひと息つくや寒卵 秋川泉 あを 202305
寒卵→ 1

 

2024年2月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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