鉦 叩 1               323句

鉦叩虚子の世さして遠からず    波多野爽波    舗道の花

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
鉦叩塔ありし世を偲べとや 稲畑汀子 ホトトギス 199810  
己が律守りて打ちけり鉦叩 大橋敦子 雨月 199811  
鉦叩六角時計停りをり 柳生千枝子 火星 199812  
部屋内に紛れてをりぬ鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 199909  
忌日来しわが身ほとりの鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 199909  
鉦叩きたたき疲れてまだ明けぬ 林田加杜子 いろり 199909  
鉦叩しばし鉦置く日照雨かな 長谷川千枝子 199910  
鉦叩きのふやけふの人のかき 丸山海道 丸山海道全句集 199910  
鉦叩あとさきも無き闇にをり 小山森生 199911  
忙しげに道ゆく人や鉦叩 渋谷ひろ子 酸漿 199911  
廓あと今昔刻む鉦叩 山田弘子 円虹 199911  
詠はねば死ぬぞとたたく鉦叩 三浦勲 199911  
風干しの喪服のゆれに鉦叩 高田幸枝 199911  
敦盛に鳴くつく法師鉦叩 大橋敦子 雨月 199911  
初夜に聞き後夜覚めて聞き鉦叩 内山芳子 雨月 199912  
ミサ曲の鎮もるところ鉦叩 稲畑廣太郎 廣太郎句集 199912  
池の上に闇移りたり鉦叩 福井啓子 200001  
野に山に神住み分けて鉦叩 今城知子 船団 200006  
鉦叩けふの六甲五円安 山田六甲 六花 200009  
五百羅漢拝めばそこに鉦叩 熊谷みどり いろり 200010  
暗き灯をもてなしの宿鉦叩 黒坂紫陽子 馬醉木 200011  
鉦叩あしたも雨は降らぬらし 水谷ひさえ 六花 200011  
邯鄲の声の楔に鉦叩 渡邊千枝子 馬醉木 200012  
あるだけの山星いでぬ鉦叩 大森井栖女 馬醉木 200012  
鉦叩聞きをり別の闇にゐて 津田経子 火星 200012  
鉦叩ファックスのまた紙詰り 長谷川鉄夫 200012  
清水の舞台の下に鉦叩 宮永順子 俳句通信 200012  
夜は湖の漆延べたり鉦叩 岡田貞峰 馬醉木 200101  
禅寺のしじま深めて鉦叩 梶田敬子 200101  
湯上がりに稿書きつげば鉦叩 梶田敬子 200101  
愛でられしあとは疎まれ鉦叩 松崎幹 200101  
身のどこか綻びてをり鉦叩 小宮山勇 遠嶺 200101  
会話ふと途絶えたる間の鉦叩 内藤三男 ぐろっけ 200102  
鉦叩素顔誰にも見せませぬ 中尾杏子 船団 200103  
鉦叩また宵星をさがす径 豊田都峰 京鹿子 200110  
鉦叩超辛口の枡の角 山田六甲 六花 200110  
気まぐれもリズムの内か鉦叩 林敬子 酸漿 200111  
鉦叩打つたび闇の深まりぬ 山田天 雨月 200111  
祷る吾に朝な夕なの鉦叩 山田弘子 円虹 200111  
君生きよ生きよと叩く鉦叩 山田弘子 円虹 200111  
けふの一部欠落したり鉦叩 鈴木節子 200112  
灯を消してよりはっきりと鉦叩 岡淑子 雨月 200112  
鉦叩夕勤行に合せ打つ 細川コマヱ 雨月 200112  
鉦叩ふた夜律義な相聞歌 古川利子 200112  
鉦叩朱雀大路に引きし幕 村上瑪論 銀化 200112  
窓の灯の消えて人在り鉦叩 浜崎良彦 円虹 200112  
山宿の三面鏡や鉦叩 海輪久子 円虹 200112  
繕ひの針なめらかや鉦叩 武田孝子 春耕 200112  
阿弥陀堂裏に真昼の鉦叩 古市枯声 春耕 200112  
高潮や防潮扉鉦叩 間瀬淑子 春耕 200112  
命日の近づいて来る鉦叩 三村純也 ホトトギス 200201  
鉦叩聞えぬ母となりませり 下平しづ子 雨月 200201  
妣の文字は皆右下り鉦叩 石城幸子 百鳥 200201  
いち早く風雨去りしと鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 200209  
鉦叩宿のランプは琥珀色 池田冨美 帆船 200210  
鉦叩「お寄り掛かりの柱」かな 田村すゝむ 風土 200211  
胸中の小暗さへ打つ鉦叩 梅村すみを 200211  
鉦叩初め小さく打ちはじむ 前田青紀 馬醉木 200212  
虫のソロ終へて出番の鉦叩 乃美隆子 200212  
鉦叩狭庭の闇を深めけり 岩崎真理子 遠嶺 200212  
世を捨てて独人の居場所鉦叩 西岡残照 京鹿子 200212  
棟梁の地声の大き鉦叩 佐野幸子 百鳥 200212  
読経のつまづきしとき鉦叩 佐野布娑 雨月 200212  
夜更しのときを刻むや鉦叩 岩田登世 雨月 200212  
ひと雨の後より近し鉦叩 村本真由美 遠嶺 200212  
裁ち屑の散らばつてをり鉦叩 亀田宏子 百鳥 200301  
草引けばひそかに叩く鉦叩 夏目満子 酸漿 200301  
留年を匂はす便り鉦叩 百田早苗 六花 200301  
キッチンに父の気配や鉦叩 中村房枝 六花 200309  
鉦叩過ぎ行く日日を惜しみたり 大森玲子 築港 200311  
鉦叩き打ち違ふことあらぬなり 波多野蟻仗 200311  
万霊の高野浄土や鉦叩 水島夜雨 京鹿子 200311  
父眠る墓所に名残の鉦叩 野田光江 雨月 200311  
鉦叩二重鍵つく古扉 左官治郎 200401  
鉦叩ききらきら星を奏したる 的池遙 百鳥 200401  
追悼の稿をしるすに鉦叩 荒井正隆 200401  
幻聴にあらず夜明けの鉦叩 鳴海清美 六花 200401  
声を出すことのなき夜の鉦叩 鈴木美智子 草の花 200401  
鉦叩黙祷悲惨語り継ぐ 長崎桂子 あを 200410  
地震除の神へひたすら鉦叩 長谷川閑乙 馬醉木 200411  
奥宮へ九十九折なり鉦叩 辻井桂子 雲の峰 200411  
茅屋の興の最たる鉦叩 大橋麻沙子 雨月 200411  
耳すます寝覚の底に鉦叩 鎌倉喜久恵 あを 200411  
岩風呂に至福かみしめ鉦叩 芝宮須磨子 あを 200411  
鉦叩挽歌と聞けり夜の闇 松浦光子 200412  
奥の間の奥の一夜を鉦叩 山崎祐子 万象 200412  
鉦叩き祖母と呼ばれて祖母恋し 佐野益子 百鳥 200412  
鉦叩離婚届の話など 小田元 六花 200412  
こころあふ夜半となりゆく鉦叩 吉弘恭子 あを 200501  
打ちつづけ闇ふかめゆく鉦叩 前田青紀 馬醉木 200501  
鉦叩嵐の夜半は叩かでも 滝川あい子 雨月 200501  
読み進むほど遠くなる鉦叩 斉藤利枝子 対岸 200502  
お弔いあらねどちんちん鉦叩 物江晴子 八千草 200504  
鉦叩忌日の心ありにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200509  
今生の闇がぎつしり鉦叩 遠藤真砂明 波太渡し 200510  
鉦叩てふ伽ありて徹夜稿 八染藍子 200511  
鉦叩寡黙な母に近くあり 森理和 あを 200511  
耳遠き母にとどくや鉦叩 鎌倉喜久恵 あを 200511  
鉦叩こもる心をこもらせる 篠田純子 あを 200511  
鉦叩長湯となりし仕舞風呂 芝尚子 あを 200511  
独り居のどこか近くの鉦叩 森理和 あを 200511  
頭垂れ足ひきずるを鉦叩 東亜未 あを 200511  
夜更しはほどほどにせよ鉦叩 長崎桂子 あを 200511  
秒針の銀のひかりの鉦叩 定梶じょう あを 200511  
算数を考へてゐる鉦叩 定梶じょう あを 200511  
大木の夜目にも著し鉦叩 佐藤喜孝 あを 200511  
「硝子戸の中」をまた読む鉦叩 竹内弘子 あを 200511  
鉦叩より始まりし虫時雨 谷本春代 200512  
決断に期日てふもの鉦叩 高木嘉久 200512  
こだはりの遠退いてゆく鉦叩 代田幸子 200512  
久々に訪ふ母の墓鉦叩 堀田清江 雨月 200512  
一つづつ心に打てる鉦叩 磯野しをり 雨月 200512  
鉦叩行けど行けども造成地 鳴海清美 六花 200512  
身の内のどこかに怠惰鉦叩 関口幹雄 遠嶺 200601  
鉦叩忍びの術も持ちあはせ 用名仁子 四葩 200601  
鉦叩き名残の鐘を打ちにけり 小坂アイ子 四葩 200601  
鉦叩となりへ越してゆきにける 近藤きくえ 200601  
鉦叩忌日の庭を淋しめず 稲畑廣太郎 ホトトギス 200609  
鉦叩都心にもある住宅地 稲畑廣太郎 ホトトギス 200609  
水音の中に確かに鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 200609  
縄文の埋没林の鉦叩 中村恭子 200611  
ゆり椅子や夜伽に適ふ鉦叩 吉田明子 200611  
徹宵の友やちちろと鉦叩 水原春郎 馬醉木 200611  
大土間の闇澄みきつて鉦叩 工藤義夫 馬醉木 200611  
共に来し月日はるかや鉦叩 千手和子 馬醉木 200611  
母が逝く夢に起され鉦叩 斉藤裕子 あを 200611  
鉦叩愚かに自問くりかへし ほんだゆき 馬醉木 200612  
数へゐて定まらぬ数鉦叩 大井彌雨 雨月 200612  
仏守る日々の過ぎゆき鉦叩 高橋照子 雨月 200612  
玉垣に芸妓の名あり鉦叩 三浦ひろみ ぐろっけ 200612  
鉦たたき床の間を占む古書新書 山元志津香 八千草 200703  
鉦叩目つむり数う湯舟かな 芦川まり 八千草 200704  
海原の闇見えてきし鉦叩 百瀬七生子 海光 200705  
鉦叩都心の夜を彩れり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
ビル風に叩き損ねて鉦叩 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
娘の帰宅遅いおそいと鉦叩 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
鉦叩戸袋といふホールかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 200709  
鉦叩漫画に見入る男の子 滝沢伊代次 万象 200709  
吉里吉里の国へ来たれと鉦叩 片山タケ子 200711  
鉦叩まだ十二時と母の言ふ こばやしきょうこ 200711  
脱稿はまだ鉦叩さう急くな 富川明子 200711  
鉦叩静かに夕日落しけり 大西まりゑ 酸漿 200711  
最終便待つバス停や鉦叩 伊藤百江 春燈 200712  
心地良く聴いてをりけり鉦叩 筒井八重子 六花 200712  
鉦叩妻にも聞えゐるらしく 廣畑忠明 火星 200712  
星空のしづくのやうな鉦叩 長山あや ホトトギス 200801  
考への奥へ奥へと鉦叩 長山あや ホトトギス 200801  
目覚め癖つき鉦叩聞く夜々や 水野節子 雨月 200801  
曽て上司の通夜にて聞けり鉦叩 長谷川久吉 200801  
夜の稿反古を拠れば鉦叩 飛鳥由紀 200801  
汝が父の吾が母の忌や鉦叩 山田弘子 ホトトギス 200802  
鉦叩たたけば東京タワーに灯 池田忠山 200802  
老眼をすなほに掛けよと鉦叩 加藤富美子 200802  
鉦叩音色捉へし耳飾り 佐土井智津子 ホトトギス 200803  
人の世の刻をきざみて鉦叩 佐土井智津子 ホトトギス 200803  
鉦叩星に聞かせる楽ならん 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803  
都心てふ喧騒他所に鉦叩 稲畑廣太郎 ホトトギス 200809  
鉦叩六甲おろしめくリズム 稲畑廣太郎 ホトトギス 200809  
皆去にし後の空虚や鉦叩 森下康子 200810  
闇が闇生んでゐるなり鉦叩 鈴木直充 素影 200811  
七音に一音余り鉦叩き 足立幸信 200811  
テレヴィ観て死を待つ母よ鉦叩 丹沢亜郎 炎環 200811  
夜の静寂間をおきて打つ鉦叩 前川千恵子 雨月 200811  
鏡中に月日ふはふは鉦叩 安居正浩 200811  
母の忌やひたすらに打つ鉦叩 一民江 馬醉木 200812  
ファゴットを聴く傍耳に鉦叩き 岩本紀子 200812  
一芸は物にするべし鉦叩 北尾章郎 200812  
寿命少し重たくなりし鉦叩 今城あき子 炎環 200812  
辞任の弁夜もすがら聴く鉦叩 鴨下昭 200812  
仏壇にしきりに鳴けり鉦叩 岡野ひろ子 200812  
灯を消してよりの長さや鉦叩 佐久間多佳子 京鹿子 200812  
闇のはてまでとどまらず鉦叩 柴田靖子 200812  
どこかでなくここで生きます鉦叩 中野京子 200812  
絶妙な間のピアニシモ鉦叩 米原秋城 雨月 200812  
どことなく心かたむけ鉦叩 吉田陽代 200812  
鉦叩夕餉仕度を励ませり 石井邦子 酸漿 200812  
悩むなよどうにかなるよ鉦叩 伊藤憲子 200901  
城壁の石の大小かねたたき 高橋秋子 炎環 200901  
相づちを打つも看取りや鉦叩  嶋田摩耶子 ホトトギス 200902  
残業のまだ終らぬか鉦叩 牧海南美 200902  
段落のやうな間をとる鉦叩 中村恭子 200902  
忌日来ることを知らせて鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 200909  
人閧ノ深く入りくる鉦叩 佐藤喜孝 あを 200909  
しみじみと聴く鉦叩夜は深む ことり 六花 200909  
鉦叩けふ月の出に早仕舞 山仲英子 200910  
鉦叩いつまで鳴くや夜はふかし 安立公彦 春燈 200910  
きつちりと十進法に鉦叩 水谷洋子 十進法 200911  
をさなごの寝つきしよりの鉦叩 太田昌子 馬醉木 200911  
かねたたき耳の奥へと人りけり 池田光子 200911  
人住まぬ隣家に頻り鉦叩 大橋晄 雨月 200911  
辻説法跡をたたきて鉦叩 渡部志津子 200912  
機嫌よきアナログテレビ鉦叩 高梨美佐子 遠嶺 200912  
鉦叩律儀すぎるも切なかり 北川英子 200912  
鉦叩たたきては闇深うしぬ 辰巳あした 雨月 200912  
仏の灯届かぬ闇に鉦叩 尾崎みつ子 雨月 200912  
声嗄れて一ト日こもりぬ鉦叩 岡田史女 末黒野 200912  
リハビリは子のための家事鉦叩 佐藤弘香 ろんど 200912  
来客は膝をくづさず鉦叩 南うみを 風土 200912  
鉦叩薪積まるる窯の脇 瀬戸雄二 風土 200912  
引越の最中に鳴ける鉦叩 伊藤いな栄 酸漿 200912  
虫の音に気付けば残る鉦叩 小平恒子 酸漿 200912  
通夜の客見送る闇に鉦叩 黒部祐子 200912  
簡にして要の打ちやう鉦叩 定梶じょう あを 200912  
その中の間を置きし音は鉦叩 嶋田一歩 ホトトギス 201001  
自らに倦みてたたくや鉦叩 小嶋恵美 春燈 201001  
ほろ酔ひの道にこよひの鉦叩 大崎紀夫 やぶれ傘 201001  
壬生踊りつづく限りは鉦叩く 藤岡紫水 京鹿子 201008  
鉦叩聞きながら寝につきにけり 滝沢伊代次 万象 201009  
土佐の旅終へて我が家の鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201009  
くつろげばいつか身ほとり鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201009  
忌日過ぎゆきたるばかり鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201009  
旅先を発ちゆく旅路鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201009  
知らざるは気楽なことよ鉦叩 森下康子 201011  
祷るといい願ふといいて鉦叩 鈴鹿仁 京鹿子 201011  
気紛れに想い出紡ぐ鉦叩 鈴木直枝 ろんど 201011  
割算かけ算忘れぬやうに鉦叩き 堀内一郎 あを 201011  
鉦叩等間隔に疲れけり 藤原照子 201012  
あをあをと灯ともしごろの鉦叩 松原仲子 201012  
鉦叩夜々来て鳴けり勤しめと 安立公彦 春燈 201012  
閑けさやけふも厨に鉦叩 小川玉泉 末黒野 201012  
静かさや眠れぬ夜半の鉦叩 岡野里子 末黒野 201012  
シナトラ聞く頬杖いつか鉦叩 浜口高子 火星 201012  
鉦叩日暮の音となりにけり 東芳子 酸漿 201012  
鉦叩小さな鉦か小さき音 榎本桂子 万象 201101  
六曜や門扉の裏の鉦叩 奥田順子 火星 201101  
刻々と思ひの丈を鉦叩 大泉美干代 雨月 201101  
星仰ぐ野に佇めば鉦叩 安原葉 ホトトギス 201102  
山寺の夜の静けさよ鉦叩 安原葉 ホトトギス 201102  
仏間よりけなげに毎夜鉦叩 宮脇百百子 201102  
鉦叩たたけど無明のがれ得ず 成瀬櫻桃子 成瀬櫻桃子俳句選集 201105  
鉦叩都心に時の止まる頃 稲畑廣太郎 ホトトギス 201109  
忌日過ぎ今年は聞かぬ鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
どこをどう入り来し居間の鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201109  
明日からは強く生きよと鉦叩 和田照子 201109  
捕へくれ何と小さしや鉦叩 大橋敦子 雨月 201110  
よくぞよくぞ捕へ呉れたる鉦叩 大橋敦子 雨月 201110  
鳴声の唯々不思議鉦叩 大橋敦子 雨月 201110  
虫の名の鉦叩とは本意なれ 大橋敦子 雨月 201110  
鉦叩もう待つことに馴れし耳 コ田千鶴子 花の翼 201111  
寝入るまで羊何匹鉦叩 きくちきみえ やぶれ傘 201111  
誰を供養現れいでし鉦叩 東野鈴子 雨月 201111  
一粒の星の色より鉦叩 根岸善行 風土 201111  
震災に郷離れをり鉦叩 安田一郎 京鹿子 201112  
鎌を研ぐ砥石の癖や鉦叩 鈴木一三 末黒野 201112  
亡き人に話及びぬ鉦叩 松田泰子 末黒野 201112  
解決策浮かばぬままに鉦叩 和田紀夫 201112  
まあまあと宥めてをるや鉦叩 甕秀麿 201112  
スイングを試みゐたる鉦叩 有本南陵 ろんど 201112  
妻恋ほしと憶うてあれば鉦叩 古田考鵬 雨月 201112  
仏量の片隅夜半の鉦叩 小川玉泉 末黒野 201201  
夕に誦す経の間合ひを鉦叩き 波多野孝枝 末黒野 201201  
鉦叩愚直に生きて悔多し 笠井敦子 201201  
近くゐて音のそろはぬ鉦叩 宇都宮敦子 201201  
鉦叩最後の孤独たたきよる 水野範子 ぐろっけ 201201  
鉦叩鬼も仏も人ごころ 土居通子 ろんど 201201  
連弾を聞かせてみよや鉦叩 町山公孝 201201  
不夜城の県警本部鉦叩 瀬島洒望 やぶれ傘 201201  
打つ音を惜しむごとくに鉦叩 松田泰子 末黒野 201202  
鉦叩とみに音を張り忌の近み 池田倶子 雨月 201202  
まだ冷めぬ石のおばしま鉦叩 佐藤いづみ 万華鏡 201206  
何回忌ともなく聴きぬ鉦叩 稲畑汀子 ホトトギス 201209  
一滴に墨を擦りをり鉦叩 北崎展江 くりから 201209  
寝てゐても空腹は来る鉦叩 山田六甲 六花 201209  
鉦叩一打十万億土かな 山田六甲 六花 201209  
鉦叩闇のますます澄みきたる 山田六甲 六花 201209  
鉦叩都心は今日も不夜城に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
早鐘はついぞ聞かずよ鉦叩 細野恵久 ぐろっけ 201210  
灯を消して広がる闇に鉦叩 長久保郁子 かさね 201211  
三階のベランダ占めて鉦叩 辰巳あした 雨月 201211  
身に沁むるかに真夜に聴く鉦叩 辰巳あした 雨月 201211  
宿坊にスリッパ積まる鉦叩 前田忍 火星 201211  
かすかなれど疑ひもなし鉦叩 早崎泰江 あを 201211  
この居間にソロの演奏鉦叩 森理和 あを 201211  
更くる夜を不意に脚下の鉦叩 小川玉泉 末黒野 201211  
指させば音の途切れて鉦叩 古川千鶴 かさね 201212  
思ひがけぬ訃を聞く夜や鉦叩 篠原幸子 春燈 201212  
目と耳で追ふ秒針や鉦叩 瀬島洒望 やぶれ傘 201212  
秒針の刻みに真夜の鉦叩 三枝邦光 ぐろっけ 201212  
書斎夫日々ゐてやすし鉦叩 乗光雅子 雨月 201212  
歩を止むるすがれ音色の鉦叩 大石喜美子 雨月 201212  
鉦叩独り居を思ふひとりの夜 久保田雪枝 雨月 201212  
窯元の煉瓦塀古り鉦叩 塩見治郎 雨月 201212  
路地奥の真闇の中の鉦叩 堀田恵美子 雨月 201212  
灯消し湯に浴するや鉦叩 長崎桂子 あを 201212  
鉦叩たたき憂きこと平らにす 熊川暁子 201301  
頬杖の酔のほのかや鉦叩 浜口高子 火星 201301  
描き上げし筆寝かすとき鉦叩 坂田静枝 万象 201302  
律義てふ言葉ありけり鉦叩 森田尚宏 201302  
風のなき真昼の庭の鉦叩 貫井照子 やぶれ傘 201302  
鉦叩しづけき庭をなほ鎮め 宮崎正 ホトトギス 201303  
人間はいいなと打つや鉦叩 山田六甲 六花 201310  
雲切れて闇生まれけり鉦叩 井上石動 あを 201310  
これは夢早く覚めろよ鉦叩 斉藤裕子 あを 201310  
鉦叩たましひ深きところまで 近藤喜子 201311  
幽明の理迫めて鉦叩 鳥居美智子 ろんど 201311  
ここからが真剣勝負鉦叩 斉藤裕子 あを 201311  
いまそこにむかしの闇が鉦叩 辻美奈子 201312  
きのふよりけふ音高き鉦叩 柿沼盟子 風土 201312  
ともすれば萎ゆる心や鉦叩き 大橋伊佐子 末黒野 201312  
鉦叩独りとなれる身を支へ 小川玉泉 末黒野 201312  
遥かなるもの偲びつつ鉦叩 本田和子 201401  
鉦叩浮き世の扉を開閉す 前田美恵子 201401  
鉦叩あかとき早き目覚めぐせ 下平しづ子 雨月 201402  
鉦叩たたきて誰を弔ふや 松田泰子 末黒野 201402  
湯の湧いてくるごとき澄み鉦叩 山田六甲 六花 201410  
厨子の隅更けて奏づる鉦叩 小川玉泉 末黒野 201411  
闇に浮くちちははの家鉦叩 浜口高子 火星 201411  
鉦叩季をせかしてをりにけり 樺山翠 雨月 201411  
波音の遠く近きに鉦叩 西郷慶子 201411  
鉦叩皆が聞こえてゐると言ふ 市川伊團次 六花 201411  
駅に待つ独りの客へ鉦叩 北尾章郎 201412  
道化師の後姿や鉦叩 野坂民子 馬醉木 201412  
鉦叩闇こよなくよしと鳴き 岡崎柴田靖子 201412  
入り込む眠りの底に鉦たたき 河村啓花 ろんど 201412  
消されさうで消されずに打つ鉦叩 佐藤淑子 雨月 201412  
鉦叩夜の勤行を急かさるる 金森教子 雨月 201412  
鉦叩二匹叩きてややこしき 中尾安一 火星 201412  
隅っこを頑とゆずらぬ鉦叩 たかはしすなお 201412  
夫の忌の星は大粒鉦叩 宮川みね子 風土 201412  
鉦叩き無言館てふ底にかな 小林共代 風土 201412  
ふとやみてまた初めから鉦叩 今橋眞理子 ホトトギス 201501  
夫留守の二階の遠し鉦叩 大山文子 火星 201501  
右近く左に遠く鉦叩 橋本くに彦 ホトトギス 201502 鉦叩 →2

 

2016年9月3日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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