紙 漉 2     24句 

紙漉のこの婆死ねば一人減る   大野林火

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山峡の雪を宝と紙を漉く 佐藤貞子 雨月 201705
紙を漉く紙が風邪引く話など 中川句寿夫 ここのもん 201705
名人は目立たぬ人よ紙を漉く 江島照美 201708
紙漉きの単調破る雨蛙 白澤よし子 馬醉木 201708
紙を漉く手元へ朝日とどきけり 大崎紀夫 やぶれ傘 201711
それぞれの昼餉に帰る紙漉女 佐野和子 万象 201802
紙漉くや平家の裔として生まれ 田中佐知子 風土 201802
ひと息に水すべらせて紙漉けり 菊池洋子 やぶれ傘 201803
杉原すいはらや橋ひともとの紙漉場 山田六甲 六花 201803
水音を近くに置きて紙を漉く 松田明子 201804
越前和紙漉きて祈の鶴を折る 和田華凛 ホトトギス 201805
明星や紙漉く村に灯のともる 橋本順子 201903
紙漉や槽底の闇掻き立てて 岡野里子 末黒野 201903
紙漉女のの字のの字に水と和す 五十畑悦雄 201904
紙漉や己たてたる波鎮め 石黒興平 末黒野 201905
一水と山気を重ね紙漉かれ 大川暉美 末黒野 202002
紙漉女の手首しなやか水匂ふ 橋場美篶 末黒野 202002
波起こし波を均して紙漉女 岡野里子 末黒野 202003
紙漉女乳色の波重ねつつ 岡野里子 末黒野 202003
紙漉くや水の引き出す木の記憶 平松うさぎ 202003
紙漉の指にからまる水の黙 大杉映美 馬醉木 202003
長身を折り曲げ若き紙漉女 曽根富久恵 202005
献上紙漉きし川辺や寒紅梅 橋添やよひ 風土 202104
水ぬるむ紙漉小屋の閉ぢしまま 大橋松枝 202104
水に水重ねて揺らし紙を漉く 松田明子 202108
紙漉に太初の波のありどころ 菊川俊朗 202202
紙を漉く土間にやかんが湯気を立て 倉澤節子 やぶれ傘 202206
紙漉 →1      

 

2022年12月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

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