7       100句

雷も雀が鳴けば仕舞なり     江戸川柳鳥の吹き寄せ

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一喝の雷に睡魔の退散す 山本漾子 雨月 200810
眠た目に大雷の一度っきり 上田明子 雨月 200810
雷鳴にロッジの往き来絶えにけり 武政礼子 雨月 200810
木綿針糸を通せば日雷 水谷靖 雨月 200810
雷の玉と落ちけりまのあたり 海上俊臣 酸漿 200810
豪快な雷雨の後の涼しさよ 小峯雅子 酸漿 200810
八月の夜を鳴りひびく雷のあり 渋谷ひろ子 酸漿 200810
雷鳴の遠し我が家もまた遠し 青木陽子 酸漿 200810
サルビアに百雷の打ちころげたり 藤田宏 200810
遠雷や一本長き白鼻毛 荒木甫 200810
雷雲の気になる太鼓連忙し 岩本紀子 200810
雷や地の蟻急ぐことも無く 廣瀬雅男 やぶれ傘 200810
遠雷や乾き切つたる道を行く 久世孝雄 やぶれ傘 200810
雷鳴を遠くに聞きつ髪染める 須賀敏子 あを 200810
激雷に怖えながらの喜雨なりし 駒井でる太 200811
雷鳴に夢の入口鎖されし 峰尾秀之 200811
高階より大パノラマの雷雨劇 木村幸 200811
雷に追はるるごとく下山せり 竹内孝彦 200811
雷鳴の加はる夜店早終ひ 竹内喜代子 200811
胸躍る夜の久しき遠き雷 金原亭馬生 炎環 200811
雷鳴の近づく船のにほひかな 熊野和子 炎環 200811
東司とんすにてかそけき雷を数へをる 小形さとる 200811
雷神に後押しされて生まれしと 東良子 遠嶺 200811
死して頸伸びたる鳥や日雷 柴田佐知子 200811
追悼の界明法師に夜の雷雨 松崎鉄之介 200811
月下美人雷雨の中も咲き揃ふ 松崎鉄之介 200811
雷雨の日夫郵便を待ちてをり 川原典子 酸漿 200811
雷神の律気さ今日も通り過ぐ 中里信司 酸漿 200811
遠雷や旧家の床几揚げしまま 川合まさお ぐろっけ 200811
死者生者寄り添ふ部屋に雷激し 岸はじめ ぐろっけ 200811
君と聞く雷さまの大ドラム 藏本博美 ぐろっけ 200811
落雷にダックスフント匍匐なる 岡敏恵 ぐろっけ 200811
雷神の足音とどろひとしきり 遠藤とも子 ぐろっけ 200811
雷鳴にショパンの曲のとぎれけり 宮川みね子 風土 200811
弔文をしたためをれば夜の雷 鈴木とおる 風土 200811
建具屋の鑿巻きしまふ日雷 鈴木庸子 風土 200811
雷と一緒に来たり豆腐売り 奥田茶々 風土 200811
天上に雷の一喝受けるかな 松田延子 風土 200811
遥かなる嶺々ころげくる日雷 山田春生 万象 200811
居酒屋の盛り塩流す雷雨かな 萩原渓人 やぶれ傘 200811
山国の雷地底よりとどろけり 長山あや ホトトギス 200812
句碑按ずゲリラ雷雨の三時間 泉田秋硯 200812
ゲリラ雷雨またまた神の癇癪日 石岡祐子 200812
雷の子の鬼ごつこかも知れぬ 吉岡一三 200812
雷やどしや降りらしき河向かう 田村善伴 万象 200812
鑑真展出づるや雷火たちにける 繁田たけ子 万象 200812
父母祖父母なし白瓜の雷干し 竹内弘子 あを 200812
雷神や午前三時の窓打つは 今橋眞理子 ホトトギス 200901
雷烈し地球不安になるほどに 今橋眞理子 ホトトギス 200901
夜のしじま深め雷鳴遠ざかる 今橋眞理子 ホトトギス 200901
雷雨の底螢火ほどのいのち覚む 瀧春一 深林 200901
雷雲の駆け抜け風の森となる 稲畑汀子 ホトトギス 200907
雷神に追はれし記憶甦る 稲畑汀子 ホトトギス 200907
雷鳴に出掛けるしほを計りをり 稲畑汀子 ホトトギス 200907
雷の置いて行きたる雨に濡れ 稲畑汀子 ホトトギス 200907
雷を抜けしドライブ六時間 稲畑汀子 ホトトギス 200907
雷か大砲か否虚子の喝 稲畑廣太郎 ホトトギス 200907
雷神の出撃雲を先達に 布川直幸 200908
軽雷の屋根にころがる気配して 仁平則子 200908
夏の雷六腑を均し過ぎにけり 須藤トモ子 200908
遠雷のししむらここに大悟せり 栗栖恵通子 200908
日雷そば屋に傘を忘れけり 仲山秋岳 万象 200908
哀しくて優し阿修羅や遠き雷 鈴木良戈 200908
山刀伐峠逆立つてゐる雷雨 鈴木伸一 200908
日雷赤子の口のひらきをり 小林宙太 炎環 200908
サーフボード砂に突つ立つ日雷 山本耀子 火星 200908
名残り雨降らす雷雲迅く流れ 相沢有理子 風土 200908
雷の子の帰りそびれる夢の中 小堀寛 京鹿子 200908
瞑りて遠雷をきく夕まぐれ 岡野イネ子 春燈 200908
遠嶺より雷鳴渡り来たりけり ことり 六花 200908
夕暮の原爆ドーム雷火降る 奈佐幸子 200909
ミシン目の思はぬゆがみ梅雨の雷 伊東和子 200909
落雷に町の信号働かず 坂上香菜 200909
雷鳴のとどろき止まず脳死論 中川すみ子 200909
もう少し降つておくれよ梅雨の雷 加藤みき 200909
時なしに不将千万夏の雷 石脇みはる 200909
タイマーは0に戻せる日雷 安居正浩 200909
疑ひなく近きに落ちぬ梅雨の雷 大橋晄 雨月 200909
雷烈し陸橋の途をしゃがみ込み 堀田清江 雨月 200909
人形を洗うてをれば日雷 辻美奈子 200909
遠雷に遺訓めく日の愛となり 鈴鹿仁 京鹿子 200909
夜をこめて稿書く梅雨の雷近し 小川玉泉 末黒野 200910
雷鳴に子の飛びつきて可笑しかり 和田森早苗 200910
遠雷や長寿の友のミサ果てて 小林成子 200910
またしても遠雷ありぬ友の忌に の浅井青陽子 ホトトギス 200910
海峡の潮鳴り雷と鬩ぎ合ふ 南光翠峰 馬醉木 200910
豊漁の前触れの雷沖より来 南光翠峰 馬醉木 200910
パソコンに窮せし夜更梅雨の雷 田中敬 200910
遠鳴りの雷山を伝ひ来る 渡辺安酔 200910
よき雨を残して去りぬ朝の雷 加藤克 200910
廻廊にバケツころがる日雷 根本ひろ子 火星 200910
去来する思案をさらふ梅雨の雷 小野寺節子 風土 200910
稲妻に逃ぐる雀を追ふ雷鳴 小林清之介 風土 200910
眼圧の高さ告げらる日雷 橋添やよひ 風土 200910
日雷何も持たずに歩きけり 大島翠木 200910
雷近し家並に雨しぶきつつ 藤井美晴 やぶれ傘 200910
河童忌の人おどろかす雷雨かな 大坪景章 万象 200910
湖心より返す舟あり日雷 山本右近 万象 200910
夜討曾我五臓にひびく雷来たる 高橋ひろ 万象 200910
庭箒持つ手急かさる梅雨の雷 水田壽子 雨月 200910
雷 →8      

 

2021年7月24日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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