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夜の雷雨砲車に光りては消ゆる   長谷川素逝

作品
作者
掲載誌
掲載年月
日雷草の戦ぎの只ならず 櫛原希伊子 百鳥 200510
大雷雨畑の牧草修羅揉みに 岡村葉子 栴檀 200510
遠雷や家路を急ぐ耕耘機 塩田博久 風土 200510
遠雷を耳にひとりの旅の宿 徳田正樹 河鹿 200510
遠雷に一降り待てど気配なし 大森玲子 築港 200510
高速路一気に雷雨地帯抜け 上石哲男 築港 200510
雷去つてゆらしてみたる壜の澱 服部早苗 200510
白瓜の雷干しに日を掬ふ 能村研三 200510
アスファルト匂ひて兆す日雷 林昭太郎 200510
雷の遠くにありし星祭 吉弘恭子 あを 200510
夜の雷火一喝に散る密漁船 新田巣鳩 馬酔木 200511
城跡に雷こもり夜々鳴れり 大西八洲雄 万象 200511
雷鳴や屋根にすくめる大鴉 松原智津子 万象 200511
遠雷や魚ちりちりと焼き上る 田原陽子 200511
沢釣人雷雨の来るも素知らぬ顔 磯崎兼久 200511
縫い針のぐいと曲りぬ日雷 本木下清美 ぐろっけ 200511
雷の中轟音残し単車去る 飯田角子 酸漿 200511
雷一過しんかんとして町の中 片野美代子 酸漿 200511
音、光、雨をセットに雷暴る 丹生をだまき 京鹿子 200511
八朔の遠雷ひびき雲早し 福盛悦子 雨月 200511
遠雷や低き灯をなほ低く 鵜戸千惠 河鹿 200512
裏耶馬の杉生のくらさ雷火たつ 能村研三 能村研三句集 200512
止まれる雷遠からず近からず 吉村ひさ志 ホトトギス 200512
落雷や大地根こそぎ震はせて 吉村ひさ志 ホトトギス 200512
雨音を頭上に残し雷渡る 吉村ひさ志 ホトトギス 200512
家人皆一間に集ふ大雷雨 小川晃枝 馬醉木 200512
時差呆けも跳び起きる程雷激し 明石文子 ぐろっけ 200512
遠雷におどされ下る九合目 八木紀子 ぐろっけ 200512
遠雷や煮付けの魚の目がこぼれ 藤井寿江子 馬醉木 200601
ひよめきにいま遠雷のかすかなる 服部早苗 200601
迅雷に家の広窓閉め急ぐ 植村よし子 雨月 200601
落雷の欅露けし挙兵の地 江崎成則 栴檀 200602
解散証書の袱紗むらさき雷の夜 平野きぬ子 八千草 200602
雷鳴の一夜明ければ雪山河 長沼三津夫 200603
遠雷のうすむらさきの逢瀬かな 岡本眸 200605
雷の下神が護りし海の砂 八田木枯 晩紅 200606
雷の怖さを知つてゐる故に 稲畑汀子 ホトトギス 200607
あまつさへ雷の予報のある宿り 稲畑汀子 ホトトギス 200607
天騒ぎ摩利支天岳に雷おこる 水原秋櫻子 馬醉木 200607
雷神を乗せむと海は雲を生む 千田百里 200607
梅雨明の雷に柱の匂ひ立つ 鷹羽狩行 200607
雷鳴の度鯖色の空歪む 赤座典子 あを 200607
度々の雷鳴犬も小屋を出ず 早崎泰江 あを 200607
遠雷や戦は二度とやるまいぞ 安部里子 あを 200607
遠雷や産婆稼業の地獄耳 廖運藩 春燈 200608
大津絵の鬼の便筆日雷 田村園子 200608
雷雲の陣厚ければ潮も又 宇都宮滴水 京鹿子 200608
西暗き雷雨たちまち来りけり 永見嘉敏 酸漿 200608
梅雨の雷鼓無性に吾を打ちに打つ 大橋敦子 雨月 200608
推敲の堂々めぐり雷遠し 坪井洋子 200608
雷神の飛び六方や関八州 海老原嘉雄 四葩 200609
いかずちの産地の端に暮しをり 関根洋子 風土 200609
雷鳴るや誕生石のネックレス 加藤峰子 200609
雷はしり街の重心定まりぬ 山田三江子 200609
雷雲に琵琶行の岸寄らで過ぐ 松崎鉄之介 200609
海へ出て尚ごろごろと梅雨の雷 高橋美智子 200609
日雷感知ブザーに気付かれし 野澤光代 ぐろっけ 200609
水遣りしあとの雷雨となりにけり 小峯雅子 酸漿 200609
迅雷に祖母の呪文を唱へたり 大橋敦子 雨月 200609
雷雲の紫色に過ぎゆけり 山田六甲 六花 200609
雷落ちてわが身ひとつのおきどころ 鎌倉喜久恵 あを 200609
遠雷やむかしは産湯焚きにけり 定梶じょう あを 200609
遠ざかる雷鳴やっと眠れさう 泉田秋硯 200610
雷神に不意打ちくらふ女坂 布村松景 春燈 200610
遠雷や抽出に現れ母の文 山川好美 春燈 200610
雷鳴に留守居の猫をおもひけり 藤田信義 春燈 200610
遠雷や兄の遣せしインク壺 吉田明子 200610
梅雨明けの雷と思ひて句座にゐる 大西八洲雄 万象 200610
雲巌寺雷の裂きたる杉のこる 大西八洲雄 万象 200610
雷鳴に臍かくさるる赤子かな 岡本敬子 万象 200610
遠雷やゼロの並びし電算機 寺内佶 遠嶺 200610
雷鳴の寝る嬰泣かせて駆けめぐる 今井梔子 200610
注連飾の古りし磐座日雷 太田絵津子 200610
下るれば関東平野に日雷 柿沼盟子 風土 200610
雷雲や案山子笑ひて立ちゐたる 山田六甲 六花 200610
雷鳴や耳を裂かむといふ程に 佐原正子 六花 200610
迅雷やローマ遺蹟に人の影 大西裕 酸漿 200610
日雷少年ひとり過ぎゆけり 真保喜代子 200610
遠雷や少年の耳にひかるもの 鎌倉喜久恵 あを 200610
雷近き二百階まで昇降機 泉田秋硯 200611
遠雷や空気がどんどん重くなる 丹生をだまき 京鹿子 200611
斑鳩の一塔雷禍に續く悲話 奥村鷹尾 京鹿子 200611
雷鳴やこの世の底ひ洗ひゐて 田中英子 火星 200611
雷三日屋敷欅の育つかな 能村研三 200611
遠雷や廊下の隅の細鏡 清水晃子 遠嶺 200611
日雷オペの承諾書に拇印 三間菜々絵 遠嶺 200611
雷に懈怠の脳を撃たれけり 増田整歩 遠嶺 200611
淵明の遊びし湖を雷雨打つ 松崎鉄之介 200611
遠雷に十二神将耳立つる 安達風越 雨月 200611
街路樹を袋叩きの雷雨去る 兼子栄子 酸漿 200611
雷雲や羊の群の崩れ行く 大西まりゑ 酸漿 200611
遠雷や別れのことばそこそこに 青山悠 200611
神神の目覚めか三瓶山の雷 佐土井智津子 ホトトギス 200612
激雷の中にすつくと美濃の城 長田等 200701
迅雷に目覚めてよりの歯の痛み 滝川あい子 雨月 200701
大雷雨ありたる昨夜の夢現 浅井青陽子 ホトトギス 200702
迅雷や今し落下のシャンデリア 山下佳子 200703
那須の雷待うたなしにて家揺する 紺野とも子 200703
雷雨です。以上、西陣からでした 中原幸子 以上、西陣から 200705
干草を返す埃や日雷 瀧春一 200706
雷→ 6      

 

2021年7月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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