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戰争終わりただ雷鳴の日なりけり   中村草田男   玄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
三社祭雷神もまた渡御したり 橘澄男 山景 200408
遠雷をラジオで捉へ下山急く 橘澄男 山景 200408
気に掛る医師の黙考梅雨の雷 辰巳比呂史 200409
づかづかと来てながながと梅雨の雷 大坪景章 万象 200409
雷に追はれて入る縄のれん 杉山誠市 春燈 200409
遠雷や片肌かげる弁財天 山元志津香 八千草 200409
放牧の牛の四五頭雷兆す 布施まさ子 風土 200409
梅雨の雷妻の眉もて針使ふ 山本令夏 風土 200409
投票日雷鳴の鳴り響きけり 大串章 百鳥 200409
遠雷や佳境に入りし物語 宮井保彦 帆船 200409
雷激し唯ただ念彼観音力 大橋敦子 雨月 200409
あづかりし仔犬遠雷しきりなり 豊田麗水 築港 200409
大雷雨夜明けと共に遠のけり 宮城島たか子 200409
大雷雨上がりて富士の青々立つ 宮城島たか子 200409
日雷僧衣の消ゆる南門 湯浅康右 草の花 200409
帰去来の詩を呟けば梅雨の雷 柴田孤岩 草の花 200409
教室に転がる悲鳴梅雨の雷 沼口蓬風 河鹿 200409
雷の音隠しごと無くも無く 玉川梨恵 200409
遠き雷会ひたいときに逢へぬ人 玉川梨恵 200409
加減なき慈愛と叱咤大雷雨 長崎桂子 あを 200409
パンドラの箱暴かれて大雷雨 白髭美佐子 200410
雷神の入歯をとりにいくところ 中村邦彦 200410
遠雷や絹糸の箱構ひをり 天野きく江 200410
雷の遠のく夜の畳拭く 小林峰子 栴檀 200410
愛さるるとは遠雷を聴くごとし 小嶋洋子 200410
秩父嶺の雷神雨を忘れ来し 関まさを 酸漿 200410
迅雷や走り根太くからみ合ひ 渡辺美代 対岸 200410
喜雨とばかり言へで雷神猛々し 久保晴子 雨月 200410
梅雨上るらし雷のひところげ 西村しげ子 雨月 200410
雷鳴す唯四阿にゐるばかり 植竹美代子 雨月 200410
寝そびれし頭上に裂ける真夜の雷 亀井幸子 築港 200410
パソコンの幾何乱れ雷雨来る 小田元 六花 200410
大雷雨大御神木動ぜざる 石井芳子 草の花 200410
信心の数珠持ち歩く雷の下 後藤雅夫 百鳥 200410
遠雷や王子稲荷の燈仰ぎ 鹿野佳子 200410
看護師に別の貌あり遠雷 松田年子 ぐろっけ 200410
日雷臥す夫がりへいそがねば 大磯幸子 河鹿 200411
迅雷の直下と思ひゐて寝落つ 泉田秋硯 200411
雷雨急仁王まばたく事もなし 神谷文子 馬醉木 200411
梅雨明の気配まだなく雷はげし 松尾緑富 ホトトギス 200411
迅雷に一瞬木々の真青なり 兼子栄子 酸漿 200411
裏山に雷落ちて夏に入る 長田秋男 酸漿 200411
雷鳴の中のガラスがうすくなる 岩上とし子 200411
土砂降に前触もなく雷火立つ 植村よし子 雨月 200411
密教の闇に轟く大雷雨 大石よし子 雨月 200411
一頻り雷火走れる坊泊り 大石よし子 雨月 200411
六甲の容まだ見え雷兆す 山本喜朗 雨月 200411
万象を呑みつつ迫りくる雷雨 岸本久栄 雨月 200411
大菩薩峠俄の大雷雨 岡淑子 雨月 200411
起き伏しの浅間に遊ぶ日雷 河内桜人 京鹿子 200411
日雷女子寮銀のノブ連ね 山元志津香 八千草 200411
覗き見る今の落雷何処かと 長谷川登美 ぐろっけ 200411
大雷雨森中の樹々嬉々として 長谷川登美 ぐろっけ 200411
絵を抜けて風神雷神旅に発つ 細川知子 ぐろっけ 200411
遠雷や座布団の位置正しをり 内藤ゑつ ゑつ 200411
雷雨止み火山動かすコンサート 沼口蓬風 河鹿 200412
万雷の拍手のごとき白雨中 渡辺隆 遠嶺 200412
三山の耳なし山に走る雷 吉田多美 京鹿子 200412
雷一過して今朝よりの草の照 岡本眸 200412
遠雷やポテトサラダを山盛に 小池津や子 帆船 200501
それつきりの遠雷眉を剃つてをり 柴田朱美 京鹿子 200501
雷光の宙碧みけり花八手 伊丹さち子 馬醉木 200502
凛然と香を放つ梅雷雨去り 沼口蓬風 河鹿 200505
雷雨駆け抜けし裾野に着きにけり 稲畑汀子 ホトトギス 200506
観潮や激しき雷雨去りし海 園多佳女 雨月 200506
町内に雷神公園花見会 東亜未 あを 200506
大雷雨伽藍壊れん許りなり 直井たつろ 風土 200507
雷のあと砂場のバケツ叩く雹 谷合青洋 酸漿 200507
雷雲の真下の月日なつかしき 竹内弘子 あを 200507
夜は白き脚のギプスに雷火立つ 淵脇護 河鹿 200508
銅鐸に時空の罅や日雷 北川キヨ子 200508
雷ありしばかりに着きぬ山の荘 稲畑汀子 ホトトギス 200508
遠ざかる雷雨に昏れてゐし山湖 稲畑汀子 ホトトギス 200508
山雨急雷鳴も又去来して 稲畑汀子 ホトトギス 200508
雷兆すカーナピの指す現在地 工藤進 200508
雷雨やりすごすに酒の梯子とは 伊藤白潮 200508
遠雷や心理テストの適中す 片山タケ子 200508
山の雷濁りだしたる水奔り 伊藤希眸 京鹿子 200508
迅雷の中来てひとの髪匂ふ 神蔵器 風土 200508
雷兆すギプスのとれしばかりの掌 根岸善行 風土 200508
一滴の雨もこぼさぬ山の雷 水田清子 200508
隠り沼の暑き藻畳雷ひびく 渡邉友七 あを 200508
久に聞く雷鳴てんやわんやの雨 瀬尾幸代 200509
雷火立つくろがね厚き富士の肩 渡邊千枝子 馬醉木 200509
雷火一閃微動だにせず梅雨木立 和田祥子 馬醉木 200509
挨拶にとどめて去りし日雷 増田大 春燈 200509
雷鳴に返事の名乗り打消さる 渡邊泰子 春燈 200509
削り立ての鉛筆の香や雷走る 内山花葉 200509
産土神の鴉さわげり日雷 東郷すみ江 万象 200509
牧の牛木下に寄りし雷雨かな 小松敏郎 万象 200509
遠雷やむらさきを吐くあめふらし 浜明史 風土 200509
パンで巻くフルーツサラダ雷兆す 中村洋子 風土 200509
睡蓮の池にしばしば雷火陥つ 瀧春一 菜園 200509
遠雷や火砲のひびき蘇る 三反田輝夫 河鹿 200510
遠雷や潮待つ蜑の酔すこし 塙三千男 馬醉木 200510
遠雷となりし安堵や米を研ぐ 今中道子 200510
雷雲や辣韮の皮増やしをり 浜口高子 火星 200510
日雷いんこの羽の散りてあり 戸栗末廣 火星 200510
締切日過ぎてしまひし日雷 大東由美子 火星 200510
旅果ての空港に雷とどろけり 水上多美子 春燈 200510
雷 →5      

 

2021年7月20日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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