亀鳴く 3     100句

亀鳴くと首をもたげて亀の聞く    中原道夫

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
亀鳴くや亀の本字はもう書けず 松本圭司 200604  
電子辞書も亀鳴く声は引き出せず 伊藤白潮 200604  
亀鳴くや類句恐れぬ心もて 稲畑廣太郎 ホトトギス 200605  
亀鳴いて古文書館の空き机 小澤克己 遠嶺 200605  
亀鳴くや真つ直ぐ線の引けずして 近藤喜子 200605  
亀鳴いてふしぎな国へうさ晴らす 鈴鹿仁 京鹿子 200605  
亀鳴くや年の功にはさからはず 堀内一郎 あを 200605  
パンドラの箱おかれゐて亀の鳴く 寺田すず江 200605  
大湯呑抱けば鮨屋に亀の鳴く 戸田春月 火星 200605  
亀鳴くやわれ函数は忘れけり 有働亨 馬醉木 200606  
亀鳴いてをり馬謖はも斬られたり 呉文宗 春燈 200606  
ことのほか亀鳴くことの寂しさに 水野恒彦 200606  
亀鳴くや朱の鳥居をくぐりをる 竹内悦子 200606  
石棺出土多き西山亀鳴けり 松崎鉄之介 200606  
眼の囲り赤き大亀鳴かんとす 伊藤白潮 200606  
亀鳴くや独り暮しに飽きもして 柳生千枝子 火星 200606  
ねね殿を少し離れて亀鳴けり 大山文子 火星 200606  
亀鳴くとなにやら妙になつかしき 黒田咲子 200606  
亀の鳴く縁切寺に立寄らず 浜口高子 火星 200606  
酔うてゐる白髪ふたり亀の鳴く 城孝子 火星 200606  
また一枚埋めらるる田や亀の鳴く 高橋千美 京鹿子 200606  
ヴィオロンの音止み亀の鳴きにけり 岩月優美子 200606  
亀鳴くや大道芸は火を吐いて 杉浦典子 火星 200607  
亀鳴くや水に灯をおく通天閣 戸栗末廣 火星 200607  
人同じからずと言へば亀鳴けり 河内桜人 京鹿子 200607  
束ね吊る馬の草鞋や亀鳴けり 鈴木庸手 風土 200607  
目つむれば若き父ゐて亀鳴けり 冨田正吉 200607  
亀の鳴く築地に真砂女探しゐる 浜口高子 火星 200607  
時雨亭の奥に傘亭亀の鳴く 浜口高子 火星 200607  
言ひ忘れ置き忘れして亀の鳴く 舩越美喜 京鹿子 200607  
亀鳴いて万年橋の番屋跡 小澤克己 塩竃 200608  
亀鳴くや顔にあててる低周波 桑原泰子 八千草 200608  
先生は亀の鳴くまで待つと言ふ 戸栗末廣 火星 200609  
料亭の塀のべんがら亀の鳴く 坂口夫佐子 火星 200609  
亀鳴くや恋の所在を明かさぬ子 真木早苗 八千草 200610  
亀の鳴く千年だって真っぴらと 山元志津香 八千草 200610  
図書室の一画波郷亀鳴けり 林いづみ 風土 200611  
干しあげし甲羅捨てたき亀鳴けり 苑実耶 200701  
桂郎のこゑと思へば亀鳴けり 神蔵器 風土 200703  
弟に結婚話亀鳴けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704  
亀鳴くや今年阪神あかんかも 稲畑廣太郎 ホトトギス 200704  
太白や浅き流れを亀鳴きて 松原仲子 200704  
亀鳴くと片手あげゐる埴輪かな 山尾玉藻 火星 200704  
てにをはの一語大事や亀鳴ける 津野朝子 馬醉木 200705  
亀鳴くや良寛を生み芭蕉生み 小形さとる 200705  
切りかけて切らぬゆび切り亀鳴けり 片山タケ子 200705  
生涯に亀鳴く声を聞きもらす 天野みゆき 風土 200705  
世も混沌われも混沌亀鳴けり 平子公一 馬醉木 200706  
本題を逸れしはなしや亀鳴ける 伊東恵美子 馬醉木 200706  
犬どちの亀の鳴くのを振り向かず 坊城俊樹 ホトトギス 200706  
如是によぜと亀鳴いてゐるあぶくかな 大島翠木 200706  
追風にふらつき居れば亀の鳴く 山崎靖子 200706  
亀鳴くを桂郎逝きてより聞かず 神蔵器 風土 200706  
百歳の宴に招かれ亀鳴けり 石田邦子 遠嶺 200706  
亀鳴けり男ばかりの蕎麦打ちに 蘭定かず子 火星 200706  
みほとけのさみしからむと亀鳴けり 天谷翔子 火星 200706  
亀鳴くや曖昧模糊の黄昏に 若江千萱 雨月 200706  
恍惚と亀の鳴く夜のひとり刻 塩路隆子 200707  
亀鳴くと人語さびしきものなりき 水野恒彦 200707  
亀鳴いて一つが池に落ちにけり 中谷葉留 風土 200707  
透きとほるほどの昼月亀鳴けり 藤井昌治 200707  
亀よりはよく鳴く隣の座敷犬 森下賢一 春燈 200709  
真昼間の亀を鳴かせて被爆川 荒井千佐代 200709  
亀鳴くや右を左といふもならず 野沢しの武 風土 200711  
重なりて亀は下より鳴きにけり 九竜庵玄 200711  
ムルソーにシャンベルタンに亀鳴けり 稲畑廣太郎 ホトトギス 200803  
磴登り切るや亀鳴く膝笑ふ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200804  
亀鳴くやカチカチ山でハイジャンプ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200804  
桂郎に余生はあらず亀鳴けり 神蔵器 風土 200804  
亀鳴くや鰥夫暮しもすこし古り 中島玉五郎 200805  
無心とは解脱とは亀鳴きにけり 小澤克己 遠嶺 200805  
写譜のまづト音記号よ亀の鳴く 山田美恵子 火星 200805  
亀鳴くやてんてん買ひに西陣ヘ 伊勢きみこ 火星 200805

てんてん

手拭の京言葉

井戸蓋の開いてゐる日や亀の鳴く 松井倫子 火星 200805  
もう一つおまけと亀の鳴きにけり 高橋将夫 200806  
伊弉諾の宮奉納の亀鳴けり 内海良太 万象 200806  
看とられてゐればほどほど亀鳴けり 戸田和子 200806  
亀鳴くと言ひしあなたに従ひて 竹下昌子 200806  
亀鳴くやをとこの首の金鎖 蘭定かず子 火星 200806  
老いたれば亀鳴く道を帰るなり 青山丈 200805  
何思うてか亀鳴いてをりにけり 高橋将夫 200807  
亀鳴くや辻棲ひとつずらしたる 近藤公子 200807  
フラダンスに女房熱中亀鳴けり 田中敬 200807  
亀鳴くを聴きに行くなり青柳寺 林いづみ 風土 200807  
亀鳴けば土竜応ふる夕間暮れ 川口襄 遠嶺 200807  
亀鳴くや気比神宮に翁の句碑 峯桜子 遠嶺 200807  
亀鳴くや検眼表のうづと渦 安田久太朗 遠嶺 200807  
長きより短きがよし亀の鳴く 舩越美喜 京鹿子 200807  
龜鳴きしとか鳴かぬとか鳩鳴けり 西山美枝子 酸漿 200807  
昨夜鳴きし亀が甲羅を干しゐたる 伊東恵美子 馬醉木 200808  
眠たげに亀鳴く虚子の忌なりけり 大崎紀夫 やぶれ傘 200806  
宵が夜となるみ吉野を亀鳴ける 千原叡子 ホトトギス 200808  
亀鳴くや川越版の事件記者 川口襄 遠嶺 200808  
亀鳴くや釣瓶からまる小町井戸 丸井巴水 京鹿子 200808  
亀鳴くや不動の森の散策路 府川房江 母の空 200808  
年輪か単なる皺か亀鳴けり 宮崎すみ 神々の交信 200808  
亀鳴くとならんで化粧してゐたり 城孝子 飛火野 200808  
亀鳴いて入山料は五百円 岩垣子鹿 ホトトギス 200809  
亀鳴くと逢魔が時を戻り来し 千原叡子 ホトトギス 200809  
椎若葉御百度石に鳴かぬ亀 安藤久美子 やぶれ傘 200809 亀鳴く4→

 

 

2020年4月6日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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