柿若葉 4   128句

柿若葉大腿四頭筋のばす   大山夏子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
昼月や遠目にしるき柿若葉 和田慈子 末黒野 201507
虫になり齧りてみたし柿若葉 延川笙子 六花 201507
待合室の肉じゃが談義柿若葉 斉藤裕子 あを 201507
柿若葉屋敷稲荷のきつねかな 國保八江 やぶれ傘 201508
目瞑りて髪切らるる子柿若葉 菊池洋子 やぶれ傘 201508
兄見舞ふ実家の庭の柿若葉 久世孝雄 やぶれ傘 201508
補助輪の取れて危なげ柿若葉 武石京子 やぶれ傘 201508
手水舎の屋根を照らせり柿若葉 岡井マスミ 末黒野 201508
庭からの山並隠し柿若葉 田村加代 末黒野 201508
今日晴れて柿の若葉に光りあり 野中圭子 京鹿子 201508
吹つ切れてからの早足柿若葉 山内洋光 201508
柿若葉患部固定のリハビリ行 和田政子 201508
新築の槌音高し柿若葉 広瀬俊雄 万象 201508
柿若葉日に日に天を狭めたり 近藤紀子 201508
まぶしくてうらやましくて柿若葉 澤藍 201508
柿若葉大き農家を隠しけり 山崎郁子 万象 201509
原爆ドームの鉄のよぢれや柿若葉 山口千代子 万象 201509
耳鳴りは飼ひ馴らすもの柿若葉 ふけとしこ 船団 201512
柿若葉頃あひと言ふ陽をもらふ 池永加代 京鹿子 201601
柿若葉土偶のごとく児は立てり 小林朱夏 201605
朝まだききりりきりりと柿若葉 荒木甫 201607
椅子寄せてハードカバーを柿若葉 荒木甫 201607
日をはじき雨をはじくや柿若葉 塩野谷慎吾 201607
柿若葉仕立てなほしの風の吹く 大矢恒彦 201607
柿若葉昨夜のしづくをオパールに 中澤弘 春燈 201607
大地震や天ぷらうどん柿若葉 瀬川公馨 201607
青空へ飛んで行きたき柿若葉 宮井知英 201607
這ひ這ひは前進のみや柿若葉 苑実耶 201607
新刊のインクの匂ひ柿若葉 広瀬済 やぶれ傘 201608
夢殿の見ゆるベンチや柿若葉 小泉貴弘 春燈 201608
武相荘に骨董市や柿若葉 鈴木庸子 風土 201608
喪の家の明かりを返す柿若葉 小川玉泉 末黒野 201608
表札に苗字がふたつ柿若葉 原田しずえ 万象 201608
翳りたる村家々の柿若葉 佐津のぼる 六花 201608
街に取り込まる旧村柿若葉 浅井青二 雨月 201608
虹色のドロップが好き柿若葉 中田禎子 201608
柿若葉透かし観音様の駅 高田令子 201609
合唱のこゑ透きとほり柿若葉 高瀬史 馬醉木 201609
柿若葉子規は句にせり実と鐘と 中村弘 末黒野 201609
土曜日り耳鼻咽喉科柿若葉 有賀昌子 やぶれ傘 201610
雨の日は雨の明るさ柿若葉 成瀬櫻桃子 春燈 201701
黒板に傘の落書柿若葉 明星舞美 船団 201701
不惑知らぬ子規の横顔柿若葉 田中珠生 馬醉木 201707
柿若葉海中(わたなか)に見る日のひかり 加藤みき 201707
箸袋折りて箸置く柿若葉 広渡敬雄 201708
柿若葉大声のまま逝かれけり 田中藤穂 あを 201707
長屋門抜けて目映ゆし柿若葉 高木邦雄 末黒野 201708
柿若葉さらりと愚痴をこぼしけり 高村令子 風土 201708
何なくて柿若葉柿若葉かな 雨村敏子 201708
夜明けより東に向かふ柿若葉 岩田洋子 201708
柿若葉酢の効いてをるマリネかな 植木戴子 201708
柿若葉父は百まで生きたるぞ 山田春生 万象 201708
親子丼に座る順番柿若葉 つじあきこ 201709
白きもの真白く乾き柿若葉 森清信子 末黒野 201709
切株に生命力や柿若葉 黒澤佳子 あを 201711
柿若葉苦情処理して出たところ 梨地ことこ 船団 201802
柿若葉カラフェに残る白ワイン 網野月を 201807
聞え来るドレミの唄や柿若葉 福永みち子 馬醉木 201807
二階まで駆け上がる音柿若葉 高橋まき子 風土 201808
柿若葉閑かなときを賜りて 加藤みき 201808
柿若葉あさの日のいろ水のいろ 雨村敏子 201808
感じ易き心の色よ柿若葉 近藤喜子 201808
柿若葉過去美しく塗り替へる 岩月優美子 201808
火事跡と思へぬ気負ひ柿若葉 前田美恵子 201808
一片の虫食ひもなし柿若葉 増谷とし子 京鹿子 201808
柿若葉鬱散らしたる川堤 森清堯 末黒野 201808
柿若葉マリアのお顔隠しけり 柴崎和男 やぶれ傘 201808
一歩一歩俳句茶屋まで柿若葉 たかはしすなお 201809
海の曲流れる朝や柿若葉 藤波松山 京鹿子 201810
鐘の鳴り暮れゆく奈良や柿若葉 和田啓 末黒野 201810
柿若葉かなしみ一つ空にやる 沼田巴字 京鹿子 201905
煙突が絵になる伊万里柿若葉 鈴木基之 201906
柿若葉近江源氏の裔の里 橋添やよひ 風土 201906
雨去りし大樹の末や柿若葉 中澤弘 春燈 201907
来る人に鍵開けておく柿若葉 甲州千草 201907
川風が土手越えてくる柿若葉 大崎紀夫 やぶれ傘 201907
納屋の戸に影を黒々柿若葉 瀬島洒望 やぶれ傘 201907
歳時記より考の切抜き柿若葉 大内由紀 末黒野 201908
柿若葉の萌黄の色や解く五感 大川暉美 末黒野 201908
柿若葉たしかなものに子の歩み 菊地光子 201908
寒山拾得したたるほどの柿若葉 増成栗人 201908
木曽駒の眼の色深く柿若葉 吉田政江 201908
団子虫の甲羅の艶や柿若葉 山浦紀子 春燈 201908
ていねいに母の髪梳く柿若葉 松本胡桃 風土 201909
物干しに蒲団三枚柿若葉 柿沼盟子 風土 201909
柿若葉して妹の名はしずく 高田留美 船団 201910
開け放つリビングの窓柿若葉 湯本実 やぶれ傘 201911
空に展げし嬰の拳や柿若葉 沼田巴字 京鹿子 202005
柿若葉生れ来る子の名も決まり 稲畑廣太郎 ホトトギス 202005
快晴の日を給はりし柿若葉 稲畑汀子 ホトトギス 202005
柿若葉まだ字が書けて今日のあり 田村すヽむ 風土 202006
不条理に慣れてゆく日々柿若葉 篠田純子 あを 202007
木洩れ日の濡れてゐるやう柿若葉 森岡正作 202007
雨粒のすべり下りくる柿若葉 岩下芳子 202007
寺跡にボール蹴る子ら柿若葉 稲田延子 やぶれ傘 202007
水に顔ぶつけて洗ふ柿若葉 南うみを 風土 202007
柿若葉はるかなる人連れてくる 雨村敏子 202008
目に染みて心に浸むる柿若葉 岩月優美子 202008
天日にこころ透けゆく柿若葉 吉田順子 202008
柿若葉駐車スペース空いてます 杉原ツタ子 202008
柿若葉身を慎みて安らけし 種田利子 春燈 202008
柿若葉日照雨のあとの日のかけら 森清堯 末黒野 202008
真青なる空へ萌え立つ柿若葉 大川暉美 末黒野 202008
柿若葉少女の復習ふホルンの音 森清堯 末黒野 202009
柿若葉たまに牛丼親子丼 つじあきこ 202009
柿若葉庭に差す陽のみづみづし 善野行 聖五月 202010
母の郷はわが古里や柿若葉 木多芙美子 春燈 202107
柿若葉箱階段の黒びかり 中根美保 風土 202107
ひとしきり雨音高し柿若葉 浅嶋肇 やぶれ傘 202108
散策の人通りゆく柿若葉 奥田温子 やぶれ傘 202108
風呂掃除しつつ眺むる柿若葉 神山市実 やぶれ傘 202108
人は詠み鳥は唄ふや柿若葉 坂下成紘 202108
雨降りてみなぎる力柿若葉 西村白杼 京鹿子 202108
まだうすき少女の胸や柿若葉 西村安子 京鹿子 202108
そこぬけに明るき里や柿若葉 森清堯 末黒野 202108
柿若葉廊に置かるる毬ひとつ 黒滝志麻子 末黒野 202108
柿若葉おはじきひとつ弾け跳び 有賀昌子 やぶれ傘 202109
柿若葉雨降る予感ざわめきて 小澤えみ子 202112
妻の眼に治験薬など柿若葉 中野陽路 薫風 202205
下草の花ざかりなり柿若葉 佐藤竹僊 あを 202207
柿若葉色染めの布干しあがる 浅田光代 風土 202207
雨止めばどつと輝く柿若葉 種田利子 春燈 202207
窯元に煙ひとすぢ柿若葉 山岡純子 202208
柿若葉雨を垂らしてをりにけり 白石正躬 やぶれ傘 202209
湧水を廻す水車や柿若葉 森清信子 末黒野 202209
背伸びして届く若さや柿若葉 磯野青之里 六花 202209
心病む夫の涙や柿若葉 浜田久美子 六花 202209
柿若葉重なり合うて小さく揺れ 神山市実 やぶれ傘 202210
柿若葉→ 1

 

2023年5月7日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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