牡 蠣 3     188句

あたらしき声出すための酢牡蠣かな    能村登四郎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
潮の香を弾きとばして牡蠣焼かる 寺田正人 200912  
瀬戸内の波穏やかや牡蠣筏 和田政子 201001  
夕映に水面煌く牡蠣筏 小滝奈津江 酸漿 201001  
牡蠣どころまた酒どころ安芸の国 水原春郎 馬醉木 201002  
神島の姫が牡蠣打つ十五貫 柳川晋 201002  
今日からと牡蠣のメニューを渡されし 田中文治 火星 201002  
松島の牡蠣船朝日かきわけて 石脇みはる 201003  
牡蠣篊の辺りの海の昏さかな 荒井千佐代 201003  
牡蠣船に語るホトトギスの未来 藤井啓子 ホトトギス 201004  
酔ひまはりたるか牡蠣船揺れゐるか 藤井啓子 ホトトギス 201004  
牡蠣船の中に二つも大広間 藤井啓子 ホトトギス 201004  
生牡蠣のワインを選ぶドームの灯 丑久保勲 やぶれ傘 201004 ドーム=パリのレストラン
九頭竜の月の明るき牡蠣雑炊 山田春生 万象 201004  
牡蠣雑炊目鼻一つになる齢 芝孝子 末黒野 201004  
牡蠣殻の垣と積まれし里へ入る 市橋敬子 201004  
牡蠣の殻あをく光れる神楽坂 竹内弘子 あを 201004  
独り身の仲間集ひて牡蠣料理 難波篤直 201005  
牡蠣打女日がないち日灯して 和田照海 京鹿子 201005  
牡蠣打女時には赤子振り返る 和田照海 京鹿子 201005  
生實かご顎をゆるめて眠る牡蠣 和田照海 京鹿子 201005  
牡蠣舟の戻る日溜り舟溜り 和田照海 京鹿子 201005  
牡蠣筏より江田島の夜のとばり 和田照海 京鹿子 201005  
牡蠣宿の路は海へと坂落し 都築澄子 201005  
焼網の牡蠣殻閉じて意地をはり 西躰いとの ぐろっけ 201006  
牡蠣打に無言てふ技ありにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
牡蠣打の研修生といふ手付 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
帆立貝褥に牡蠣の育ちゆく 稲畑廣太郎 ホトトギス 201011  
牡蠣を割る匂ひに馴れてゆきにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201011  
この牡蠣の出荷は築地かも知れぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201011  
休憩は殆ど無しと牡蠣割女 稲畑汀子 ホトトギス 201012  
くり返す牡蠣割る手順見て通る 稲畑汀子 ホトトギス 201012  
牡蠣船といふ百人の宴かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012  
牡蠣船のもう動くことなき騒き 稲畑廣太郎 ホトトギス 201012  
磁器皿に見合へる牡蠣を啜りけり 北尾章郎 201102  
大鍋の牡蠣ふつくらと煮上りぬ 五十嵐勉 201102  
牡蠣鍋の牡蠣より泡の立ちにけり きくちきみえ やぶれ傘 201102  
焼牡蠣を剥いて女将はつぎつぎに 林美智 ぐろっけ 201102  
殻付き牡蠣鍋小さくて持てあます 先山実子 ぐろっけ 201102  
ぬくぬくと籠り心や牡蠣フライ 石脇みはる 201103  
空也忌や水に生牡蠣放たるる 大竹淑子 風土 201103 京都・錦市場
牡蠣筏潮の満干に美味となり 加藤克 201103  
燭台の全てに明かり牡蠣の艶 松平菩提子 京鹿子 201103  
牡蠣筏繕ふ舟に入日さす 中村翠湖 馬醉木 201105  
大き牡蠣詰めてサロマと走り書き 松原智津子 万象 201105  
浜売りの生牡蠣買うて宅急便 坂上香菜 201202 室津
フランスを遠し遠しと牡蠣啜る 森岡正作 201202  
生牡蠣は美味しと言ひつ故郷自慢 石田康明 春燈 201202  
牡蠣剥くやひとりひとりの音を積み 藤原照子 201203  
焼牡蠣を食み宮島の宮参 山口誠 馬醉木 201203  
粒小さき酢牡蠣に噎せて夕の卓 五十嵐勉 201204  
牡蠣すする余生暫く安泰に 久保東海司 201204  
傾ぐほど牡蠣をつみたる帰り舟 川井素山 かさね 201204  
伊勢志摩の炙り牡蠣には白ワイン 上谷昌憲 201204  
神島は清盛びいき牡蠣打女 和田照海 京鹿子 201205  
自己嫌悪より逃れむと酢牡蠣呑む 鳳蛮華 201206  
牡蠣小屋の席にビールの箱並べ 天野美登里 やぶれ傘 201206  
瀬戸内の味をふふみて牡蠣筏 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
牡蠣筏ちよと揺らしゆく船の水尾 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
牡蠣数多乗せて海辺のバーベキュー 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211  
牡蠣食へば耳に涛音氷見港 菅原孟 かさね 201211  
牡蠣鍋を前にし父に戻りけり 出口誠 六花 201212  
牡蠣船の隅に置かれてレモンに酢 植木緑愁 201301  
牡蠣割女眼鏡に泥をつけ通す 我門行男 201301  
朝和ぎの夢見ごこちに牡蠣育つ 鈴鹿仁 京鹿子 201301  
牡蠣殻や身に覚えなき傷のあと 鈴鹿仁 京鹿子 201301  
潮ざゐを隠し味とし牡蠣フライ 秋葉雅治 201302  
牡蠣小屋やつかつかと来るハイヒール 吉田葎 201302  
牡蠣船の灯りて祈る被爆川 平野伸子 馬醉木 201303  
ゆんでにギブス牡蠣雑炊を匙で食ぶ 伊勢きみこ 火星 201303  
昼の灯に影を重ねて牡蠣割女 藤岡紫水 京鹿子 201303  
海女来たる潮の滴る牡蠣提げて 田中臥石 末黒野 201303  
岩牡蠣を食うべ銚子の海荒るる 田中臥石 末黒野 201303  
潮平ら漢がひとり牡蠣を打つ 浜福惠 風土 201303  
生牡蠣の皿にミニチュア鳥居立つ 奥田茶々 風土 201303  
牡蠣船の揺れをり盃を交しをり 大橋晄 雨月 201303  
牡蠣割女嵩なす殻に目もくれず 東野鈴子 雨月 201303  
芝居跳ね余韻たのしく牡蠣舟に 東野鈴子 雨月 201303  
牡蠣飯の潮のにほひに炊き上る 柴田昭子 雨月 201303  
小さきは二個一にして牡蠣フライ 史あかり ぐろっけ 201303  
弁柄の花街抜けて牡蠣雑炊 松本恒子 ぐろっけ 201303  
外食に友はいつでも牡蠣フライ 山本敏子 ぐろっけ 201303  
酢牡蠣吸ふ畳の上はさざなみす 伊藤希眸 京鹿子 201304  
牡蠣鍋の味噌こげる香も馳走なる 栗原公子 201304  
牡蠣割女軍手をとれば細き指 木暮陶句郎 ホトトギス 201305  
東京へ出て来し母へ牡蠣フライ 大西八洲雄 万象 201305  
牡蠣食めば母なる海の滋味深し 史あかり ぐろっけ 201305  
炭火焼き牡蠣の蓋あき声あがる 明石文子 ぐろっけ 201305  
熱燗にひっそり沈む牡蠣二つ 赤座典子 あを 201401  
何時までも無口老いたる牡蠣割女 鈴木良戈 201401  
焼き牡蠣の反撃熱き汁を浴ぶ 山本無蓋 201402  
ここ馬関焼牡蠣すする昼餉かな 橋本靖子 201402  
牡蠣船をたでとつぷりと闇満ちる 和田照海 京鹿子 201402  
人こゑを背に聞き分けて牡蠣を割る 堀田順子 馬醉木 201402  
生牡蠣にレモンを添へて若やぎぬ 大日向幸江 あを 201402  
ワンコイン定食に牡蠣フライかな 瀬島洒望 やぶれ傘 201403  
濃き味となりし牡蠣飯喜ばれ 岡田章子 ぐろっけ 201403  
牡蠣打ちの胸元へとぶ潮しぶき 原田しずえ 万象 201403  
留守の間を一気に語り牡蠣料理 松本恒子 ぐろっけ 201403  
海の夢覚まされ牡蠣の剥かれけり 甕秀麿 201403  
牡蠣割女吹きつ曝しの浜庇 宮井知英 201404  
牡蠣舟の昼の障子のなんともなし 山本耀子 絵襖 201404  
牡蠣小屋に潮銹きざす台秤 田村愛子 万象 201404  
瀬戸内のさ揺らぎもせず牡蠣筏 秋葉雅治 201404  
絶品の牡蠣粗々し白磁皿 北尾章郎 201404  
蒼き空湖上に並ぶ牡蠣筏 神田惣介 京鹿子 201404  
牡蠣入りのチャンポンを先づ里帰り 山口キミコ 201405  
浜小屋の俄づくりや牡蠣を焼く 有賀鈴乃 末黒野 201405  
焼き牡蠣の大きく爆ぜて潮の香 橋場美篶 末黒野 201405  
牡蠣を食ふもう食へないと言ひて食ふ 福島せいぎ 万象 201406  
富士壺を背負うてゐたる牡蠣の殻 住田千代子 六花 201406  
焼牡蠣のカスタネットと弾けたる 住田千代子 六花 201406  
どうしても牡蠣小屋の椅子傾きぬ 須恵長節子 201406  
夜の秋の岩牡蠣の汁白濁す 山本耀子 火星 201411
夜の秋の岩牡蠣の汁白濁す 山本耀子 火星 201411  
晩秋の岩牡蠣を食ぶ銚子港 田中臥石 末黒野 201501  
牡蠣フライ五粒とポテトサラダの夜 丑久保勲 やぶれ傘 201501  
牡蠣舟の灯に中之島暮なづむ 伊藤純子 201502  
板前の赤き手の出す酢牡蠣かな 山田美恵子 火星 201502  
酢牡蠣食みいよよはじまる艶話 齋藤眉山 末黒野 201502  
牡蠣焼いて殻の怒りを買ひにけり 山田六甲 六花 201502  
牡蠣鍋の病み付きとなる自炊かな 大橋晄 雨月 201503  
広島の牡蠣のパスタといふ昼餉 安藤久美子 やぶれ傘 201503  
焼き牡蠣に舌焼く一家声弾む 相沢有理子 風土 201503  
捨て難し机上に一つ牡蠣の殻 鈴木石花 風土 201503  
牡蠣啜る人の横にて酒を酌む 森下康子 201503  
一島をがんじがらめに牡蠣筏 和田照海 京鹿子 201504  
酒過ぎて牡蠣鍋奉行の任解かる 村高卯 201504  
おちこちに牡蠣殻の山寒波来る 北上政枝 201505  
牡蠣すする余生漸く安泰に 久保東海司 201505  
牡蠣むきの手に能登の日の差しにけり 大崎紀夫 虻の昼 201510  
牡蠣船に夜の引き潮のひかりけり 大崎紀夫 虻の昼 201510  
空に風鳴る牡蠣剥きの昼休み 大崎紀夫 虻の昼 201510  
一湾に秘密基地めく牡蠣筏 大政睦子 京鹿子 201601  
牡蠣棚を手繰れば海のこぼれ落つ 大政睦子 京鹿子 201601  
弁当に並んでゐたる牡蠣フライ きくちきみえ やぶれ傘 201601  
殻牡蠣の依怙地を火刑に処すとする 西村梛子 馬醉木 201602  
牡蠣筏復興兆す数と見し 林いづみ 風土 201602  
牡蠣飯の熱きに頬をゆるめけり 鈴木良戈 201603  
牡蠣雑炊吹いて小言を聞き流す 斉藤マキ子 末黒野 201603  
牡蠣甘し酔ひ心地なる旅の宿 久保田優子 末黒野 201603  
口中に満つ三陸の酢牡蠣の香 小川玉泉 末黒野 201604  
牡蠣すする余生漸く安泰に 久保東海司 201604  
焼き牡蠣の爆ぜてどよめく小屋の内 田中とし江 201604  
牡蠣フライ幾度も揚げぬ当り年 黒澤佳子 あを 201604  
牡蠣飯に安芸の漬物安芸の酒 三輪温子 雨月 201604  
牡蠣殻の山に張り付く海苔の青 間島あきら 風土 201605  
生牡蠣やじりじり焼ける地獄絵図 後藤マツエ 201605  
牡蠣雑炊父を越えしは齢のみ 間宮あや子 馬醉木 201701  
牡蠣殻の同じ形して良き伴侶 鈴鹿仁 京鹿子 201702  
牡蠣届く酒のすすみて箸忙し 東秋茄子 京鹿子 201702  
川底に解禁近き牡蠣光る 福島せいぎ 万象 201702  
牡蠣打ちて足元に積む殻の山 堀井英子 雨月 201703  
わたつみの神見そなはす牡蠣筏 堀井英子 雨月 201703  
ことさらに指は大事と牡蠣割女 稲岡みち子 雨月 201703  
焼牡蠣に忠臣蔵といふ銘酒 稲岡みち子 雨月 201703  
牡蠣を剥くひねもす潮の香に塗れ 森幸 雨月 201703  
小鉢皿いろいろ替へて牡蠣尽くし 堀岡せつこ 201703  
牡蠣漁へ舟の芯なす箱火鉢 南うみを 風土 201704  
牡蠣筏揺すりだしたる艦の波 南うみを 風土 201704  
あゆみ板大揺れさゆれ牡蠣はこぶ 南うみを 風土 201704  
牡蠣を選る石を放つてゐるやうな 南うみを 風土 201704  
ぐわしやぐわしやと山崩しては牡蠣を割る 南うみを 風土 201704  
牡蠣割りの窓を鳶の二度三度 南うみを 風土 201704  
牡蠣割女ふり向きざまに値を云へり 南うみを 風土 201704  
牡蠣啜る殻を三途の石と積み 南うみを 風土 201704  
牡蠣の鍋すんでに焦がすところかな 中川句寿夫 ここのもん 201705  
にぎやかな宴の奥に牡蠣を剥く 栗原京子 201705  
岩牡蠣のつるりと喉のこそばゆく 大日向幸江 あを 201709  
さつきより牡蠣の小さくなる雑炊 きくちきみえ やぶれ傘 201711  
牡蠣啜り邪馬台国の位置決まる 竪山道助 風土 201801  
牡蠣鍋を始めましたと墨の美し 篠田純子 あを 201801  
岩牡蠣を焼きて泡噴く午餐会 田中臥石 末黒野 201802  
牡蠣を買ふ潮滴る柳籠 田中臥石 末黒野 201802  
牡蠣殻の山聳えたつ夕陽かな 寺田すず江 201802  
牡蠣筏どの岬鼻をまがりても 根橋宏次 やぶれ傘 201803  
季節のみ暖簾かけたる牡蠣の宿 片岡良子 雨月 201803  
牡蠣割女時をり海を見てをりぬ 片桐紀美子 風土 201803  
父母のこと問はず語りに牡蠣割女 間宮あや子 馬醉木 201803  
牡蠣殻の山は風除け牡蠣を打つ 内海良太 万象 201803  
トタン屋根風によく鳴り牡蠣啜る 内海良太 万象 201803  
もつたいなや酢牡蠣が喉をすべりゆく 安居正浩 201803  
牡蠣船の営業中と淀屋橋 大橋晄 雨月 201804  
牡蠣小屋に浦風荒るる日なりけり 竹内喜代子 雨月 201804  
牡蠣小屋の昼を灯して潮の香 播磨武子 雨月 201804  
牡蠣打や島のどこにも風の音 黒滝志麻子 末黒野 201804  
牡蠣洗ふ指の先より日暮きて 那須重子 馬醉木 201805  
宮島の潮の香りの牡蠣を剥く 小川玉泉 末黒野 201806  
生牡蠣を啜りにっこりアマテラス 梨地ことこ 船団 201809 牡蠣→ 1

 

2018年11月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。