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冬川や蕪流れて暮かゝり   白雄

作品
作者
掲載誌
掲載年月
すりしやりしや蕪のレコード発売中
菊池和子
京鹿子
199901
蕪畑の離ればなれのふたりかな
石脇みはる
199902
加賀の温泉を叩く風音蕪鮓
小林俊彦
春耕
199903
母親にコンプレックス蕪蒸し
三池泉
船団
199903
赤蕪を干し終はりたる湖の国
山尾玉藻
火星
200001
朝市の一番婆の蕪買ふ
小澤克己
遠嶺
200002
菊花蕪白河院といふ宿に
細井隆子
200002
ボルシチの蕪をひんやりむいている
星野早苗
空のさえずる
200002
緋蕪や鬚の長さもまじりゐて
竹内悦子
200003
職を退き料理入門蕪漬け
木原今女
ぐろっけ
200004
札所寺蕪畑の先にあり
山村桂子
遠嶺
200005
門川に洗ふ赤蕪しぐれ来る
山本雅子
馬醉木
200101
日没が野上がる時間蕪汁
朝妻力
俳句通信
200101
泥つきの蕪横たふる他はなし
堀田恵美子
雨月
200102
箸がささるまで鼻唄の蕪蒸
吉弘恭子
あを
200102
赤蕪の干されここより北陸路
北川英子
200103
畦踏めばほっこり沈む蕪畠
橋本みず枝
200103
坂道を登る途中の蕪蒸
鶴濱節子
船団
200103
足弱と磴登り来し蕪蒸
田中麻千子
六花
200103
行年や蕪流るる鞍馬川
岡井省二
200104
水中の手の美しや蕪洗ふ
岡本眸
200104
一夜漬小蕪を朝の粥に添へ
原田節子
風土
200201
緋の蕪洗ひし夜の湖鳴れり
矢田鹿苑子
200202
はんなりと京の山々蕪むし
神蔵器
風土
200202
今一度食べたき母の蕪蒸
中野たけみ
雨月
200202
十三夜母の漬けたる蕪旨し
桜井ともや
六花
200202
砂の上の干蕪の影軽くなる
杉浦典子
火星
200202
温海蕪引きし山畑時雨けり
菅原庄山子
春耕
200202
赤蕪を買へと五箇山訛りかな
春田淳子
春耕
200202
晴天の三日つづきや蕪出荷
小林螢二
春耕
200202
朝市の濡れて光れる赤蕪
間瀬淑子
春耕
200202
蕪蒸この赤もしや魯山人
須山つとむ
船団
200202
洗はれて声あぐるかに赤蕪
櫨木優子
200204
振り分けにバイク荷台の大蕪
間島あきら
風土
200204
旬蕪絹の白さを糠漬に
木津左耶子
ぐろっけ
200204
御嶽山の風の凍みたる蕪蒸
白井爽風
馬醉木
200205
閑談のひとときなりし蕪蒸
浅井青陽子
ホトトギス
200205
海鳴りや甘さ増したる蕪ずし
清水明子
遠嶺
200205
その道のひとの一言蕪汁
中村房枝
六花
200212
大黒に天王寺蕪もらひけり
小林成子
火星
200302
一宿の蕪の酢漬と近江米
熊岡俊子
雨月
200302
福耳の蕪売くる港町
水田清子
200302
姉継ぎぬ母の好みし蕪蒸
仙石君子
雨月
200303
湖風に緋蕪を干す角度あり
森ふみ子
遠嶺
200303
竹生島遠見に蕪はざ組まる
森ふみ子
遠嶺
200303
蕪漬の昼のつづきを夢の中
井上信子
200303
湖風の曲りきたりて蕪蒸
山本田津子
200303
赤蕪を洗いし水を暗がりに
雨村敏子
200303
日照して河内に広き蕪畑
谷村幸子
200303
蕪蒸口にも目にもやさしかり
加藤富美子
200303
痩土に育ちて平家蕪とふ
佐藤淑子
雨月
200305
曲り家の赤蕪だいこ干し競べ
有賀元子
八千草
200305
食べ余す蕪は畠で障子立て
佐藤香女
京鹿子
200306
猫の鈴程の蕪の一夜漬
佐々木スガ子
ぐろっけ
200306
蕪畑に皇宮警察離宮晴れ
深澤鱶
火星
200401
このところ午後は崩れて蕪蒸
岡本眸
200401
紅蕪や彦根は井伊の赤備
大堀鶴侶
雨月
200402
まつたりと熟れて届きし蕪鮓
前阪洋子
雲の峰
200402
不揃ひの蕪ごろごろ畝枕
品川鈴子
ぐろっけ
200402
初対面の正座崩せず蕪蒸
野中啓子
200403
鍋釜を磨きいつもの蕪汁
小牧喜美子
遠嶺
200403
ばあさんも子も孫も呼ぶ大蕪
中谷喜美子
六花
200403
蕪買ひに来しと大津の駅に立つ
久保一岩
雲の峰
200403
大蕪抜きて父親呼ばふ声
伊藤月江
雲の峰
200403
加茂川に日差和らぐ蕪蒸
平田はつみ
馬醉木
200404
蕪の葉覗きてゐたる雪間かな
二瓶洋子
六花
200405
路地奥の朽ち舟・リヤカー・蕪畑
荒井千佐代
200405
亡き父母に蕪とろけるほど煮たり
荒井千佐代
200406
観音と暮す里人蕪引く
小野寺節子
風土
200409
蕪炊いて家居の夕べ匂はせし
稲畑汀子
ホトトギス
200412
むかし蕪洗ひしといふ橋わたる
岡本眸
200412
蕪蒸母の口授を懐かしむ
西村しげ子
雨月
200502
秩父嶺の天辺白し蕪引けり
西形佐太郎
200502
芭蕉忌や近江蕪の甘酢漬
橋添やよひ
風土
200502
背中より眠くなりたる蕪汁
林裕美子
六花
200502
赤蕪花巻言葉みづみづし
及川茂登子
対岸
200503
白山の雲ほぐれたり蕪鮓
延広禎一
200503
法の山雲放ちたる蕪かな
本多俊子
200503
娘とも思ふ嫁ゐて蕪汁
佐藤淑子
雨月
200503
荒なわでくくり赤蕪とどきけり
須永トシ
栴檀
200503
緋蕪やつぎつぎ生るる星の渦
雨村敏子
200504
赤蕪や星空のもと人生れて
高橋将夫
星の渦
200507
赤蕪干し湖北の風しまきやすきかな
北川英子
200512
遊学子と祇園に会ひて蕪蒸し
村井久美子
200601
ざざ降りのあふれて蕪抜きし穴
荒井千佐代
200601
土を出で小蕪の玉のふくらみぬ
早崎泰江
あを
200601
一病の癒ゆる兆しや蕪汁
淵脇護
河鹿
200602
蕪汁すすり後生を大事にす
高橋将夫
200602
喪帰りの身をあたたむる蕪汁
中村翠湖
馬醉木
200602
岩倉具視卿旧宅や赤蕪
橋添やよひ
風土
200602
赤蕪無住寺に日の翳りくる
淵脇護
河鹿
200603
蕪蒸その夜のこととして置きぬ
宮津昭彦
200603
蕪むし老いの唄へる数へ唄
小野寺節子
風土
200603
畑の蕪大根に倣ひ肩出せる
西村しげ子
雨月
200603
赤蕪のはちきれ命たくましき
長崎桂子
あを
200603
蕪洗ふ手元はすでに月明かり
牧長幸子
対岸
200603
草粥の透きとほる蕪汲み足され
小旙普士男
対岸
200603
緋蕪のとけ出しさうな色皿に
遠山みち子
200604
蕪汁好む齢となりにけり
池田加代子
風土
200604
絵手紙にまあるい味と大蕪
佐久間はるみ
200605
蕪→ 2      

 

2020年12月28日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。