十 月     124句

十月の雲より薄し朝の月   今瀬剛一

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
十月の川を渡りし触れ太鼓 武久昭子 風土 199901  
さまざまの人種あるもの十月盡 中川二毫子 遠嶺 199902  
十月や最上階の赤ワイン 環順子 遠嶺 199902  
十月の鞄の中にまた鞄 中林明美 船団 199903  
安曇野よ九月十月風の橋 道悠喜 海程 199912  
十月の空陰干しの草木染 城戸愛子 酸漿 199912  
十月の河岸渡れば紫の雨 山岸みずき 船団 199912  
ポップコーンはぜる十月幾何を解く 山本純子 船団 199912  
十月や鳳凰竹に日の差して 晏梛みや子 200001  
十月の葬に蚊柱立つことも 晏梛みや子 200001  
十月の絨毯を踏む足の裏 水谷芳子 200001  
十月の銀座に潮の匂ひかな 田畑幸子 火星 200001  
十月や早着ぶくれし異国の子 中里カヨ 酸漿 200001  
十月の雲焦したる峡の山 平田安生 風土 200001  
十月を終へる用意をしてゐたり 吉野裕之 200002  
十月の八衢の灯の蒼かりき 竹内悦子 200002  
十月や祝ぎの投花が歩道越え 仲村青彦 200002  
十月や老婆は鳩の余韻のよう 関田誓炎 海程 200004  
十月も半ばの夕日丘に落つ 阿部ひろし 酸漿 200011  
十月や異国の水の歯にしむる 菊地惠子 酸漿 200012  
十月の店に積まるる日記帳 松宮幹彦 俳句通信 200012  
十月の風がゆさぶる隅田川 熊谷みどり いろり 200012  
十月の道青くなり紅くなり 保田英太郎 風土 200101  
十月やプールの底に子等遊ぶ 鈴木卓 風土 200101  
十月や今年の出来の田を巡り 鈴木卓 風土 200101  
十月の夜の窓辺やミントティ 土岐明子 遠嶺 200102  
十月の桜小振りにぼかし紅 市橋章子 ぐろっけ 200102  
十月の地球の重さガラス皿 成定紋子 船団 200103  
十月のカッターナイフぎしぎしぎし 橋場千舟 船団 200103  
十月や鰻抑へて古き溝 岡井省二 200105  
魚がはね十月十日魚がはね 坪内稔典 船団 200105  
十月の木椅子と男がたついて 坪内稔典 船団 200105  
十月の記念切手や糊あまし 保坂加津夫 いろり 200111  
十月も波郷を読みて終りたり 保坂加津夫 いろり 200111  
庭木見てをり十月も半ばなり 小林あつ子 火星 200201  
富士樹海十月の日のゆらぐなし 永田二三子 酸漿 200201  
縁切寺に聞く十月の法師蝉 江木紀子 雨月 200201  
十月や牛は真昼を独占す 天野きく江 200201  
十月の白い海月と黒い船 男波弘志 200201  
十月に生れて秋思は夕爾もまた 堀川千代子 百鳥 200201  
十月の空神苑に馬の鈴 関口幹雄 遠嶺 200201  
十月の空落葉松に日の匂ひ 高山瑞恵 200201  
十月の朝湯誘ふ大太鼓 橋本佐智 円虹 200202  
十月の竹林風の渦なせる 濱地恵理子 200202  
十月や海が決めたる海の色 湯浅夏以 遠嶺 200203  
周回忌つづく十月来たりけり 野沢しの武 風土 200205  
十月の蛙背中に青のこす 水谷ひさえ 六花 200210  
十月祭美女ビヤ樽と馬車に乗り 辰巳比呂史 200211 (ドイツ)
日々ダチュラ咲くを写して十月へ 松崎鉄之介 200212  
十月の天に武者凧さだまれり 中村恭子 200301  
うづくまるべし十月の木のざわめき 高田令子 200301  
十月に入る校庭へ長靴で 数長藤代 200301  
下駄音の消ゆる十月十四日 田村すゝむ 風土 200301 二本松輝久氏逝く二句
十月や睫毛のながき一歳児 中村洋子 風土 200301  
十月や声よく通る裏通り 福島松子 ぐろっけ 200301  
十月の闇おつかあの出で来たり 高田令子 200302  
音もなく十月の炉の燃ゆる荘 今井千鶴子 ホトトギス 200303  
十月やあめんぼひとつひた走る 西山美枝子 酸漿 200305  
十月の歌や橋行く中之島 塩路隆子 花衣 200307  
傘さして十月の木の立ちてをり 佐藤喜孝 あを 200310  
十月やまた嵐めく風の中 島谷征良 風土 200310  
十月一日点灯をありつたけ 伊藤白潮 200311  
汲取屋来て十月の水使ふ 伊藤白潮 200311  
雲と水きらきらとして十月へ 宮津昭彦 200311  
十月の一日の胸赤い羽根 松崎鉄之介 200312  
十月やドラマの筋はお見通し 岡正実 200312  
十月や名水に喉うるほせり 宮川みね子 風土 200401  
十月の鯛奉書紙の中にゐる 本多俊子 200401  
十月の登りきつたる砂丘かな 谷村幸子 200401  
十月や沼の光を鷺負ひ来 岩上とし子 200401  
十月や砂の湿りに立ち止る 中村恭子 200401  
玻璃沈めけり十月の水桶に 高田令子 200401  
十月の貸出票へ全五巻 数長藤代 200401  
北へ向かへり十月の海を背に 高田令子 200401  
十月のひと日ひと日の重みかな 鈴木えり子 百鳥 200401  
十月や二人を照らす華燭の灯 鎮田紅絲 200401  
十月や白紙に躍るペンの文字 沼口蓬風 河鹿 200401  
十月やはやくも開く寒椿 中村しげ 酸漿 200401  
十月の風鈴の鳴る空家かな 小林希世子 200401  
十月の日和を期待組む旅程 松尾緑富 ホトトギス 200412  
十月の蠅と馴れ合ふ厨かな 佐々木しづ子 酸漿 200412  
十月の手品に消ゆる銀コイン 川瀬さとゑ 春耕 200412  
十月や誕生月のアップルパイ 安部里子 あを 200412  
十月の日差しの海となる目覚め 山崎靖子 200501  
十月の案内状の色見本 荒井和昭 200501  
十月の髪刈りのぞむ会なりし 荒井和昭 200501  
十月の蛇光りつつ振返る 田原陽子 200501  
水底に魔女の足あと十月尽 星加克己 ぐろっけ 200502  
十月の今は母無き四畳半 津田霧笛 ぐろっけ 200502  
十月の気まぐれ天気サラダ盛る 田中聡子 遠嶺 200502  
十月や風に実りの匂ひあり 山川里子 八千草 200504  
丹田に溜む十月の怒涛音 伊藤白潮 200511  
十月の棚田一枚づつ昏れぬ 川口襄 遠嶺 200601  
十月の今日も朝顔いのちなが 泉田秋硯 200601  
素のままにあり十月の手と足は 細川洋子 200601  
花嫁に逢ふ十月の日の匂 佐々木よし子 200601  
願ひ綱引けば十月響くかな 田村園子 200601  
本棚の幅に十月満ちてをり 高田令子 200601  
十月の夜の群青を離陸せり 高田令子 200601  
十月や自重促す占ひ師 飛鳥由紀 200601  
十月の富士よき姿見せてをり 大野ツネ子 酸漿 200601  
十月や勅語尊し「父母ニ孝」 有田蟻太 200602  
軽き靴さがしもとめて十月来 大村真佐子 遠嶺 200602  
十月や記憶の中のをんな坂 宇都宮滴水 京鹿子 200611  
十月の風に日の翳日の匂ひ 栗原公子 200612  
十月や百鳥こゑを繋ぎける 安達実生子 馬醉木 200701  
十月の空気ととのふ深層水 遠山みち子 200702  
十月や物産展の来てるらし 岡垣佳子 遠嶺 200702  
水餅や無沙汰十月は死の噂 野中亮介 馬醉木 200704  
林火忌すぎ十月七日妻女の忌 松崎鉄之介 200712  
十月や巣箱の穴のこちら向く 神蔵器 風土 200712  
ひとり撓みて十月のあぶら紙 小形さとる 200801  
十月や神戸に象の子の生れし 杉浦典子 火星 200801  
十月やきらめく磯辺投網干し 大島寛治 雨月 200801  
十月や天のととのふ山河あり 水井千鶴子 風土 200801  
十月の大方埋まるカレンダー 柴田久子 風土 200801  
十月の光あつめる斜面林 遠山みち子 200801  
大木の影がさびしい十月は 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
昔々の十月の夢丹波壼 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
ブルームーンという薔薇へ行く十月は 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
十月の薔薇ランボーの腐乱体 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
十月の椋も榎も見上げる木 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
08/10/12 制作

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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