十 一     43句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
十一や笠置山の石はみな仏 南波保子 199809
十一を聞き日蓮の山にあり 内山芳子 雨月 200008
十一や信濃越後の国境 田中藤穂 あを 200105
十一にひとり足らぬと啼かれけり 黒田咲子 200106
十一や吉野の宮のありし地に 深川知子 春耕 200107
十一やたそがれながき岬山 伊藤重美 雲の峰 200206
十一や百戸を埋めしダムの碧 川端実 遠嶺 200208
十一や峠越えきし髪を解く 吉田島江 火星 200210
十一や馬見丘陵の木洩れ日に 藤田壽穂 雲の峯 200308
十一や川筋に木々きらめきて 阿波谷和子 雲の峯 200308
十一や靄に潤みし湯宿の灯 岡本明美 雲の峯 200308
少年に命重しよ十一啼く 須賀敏子 あを 200309
くわくこうを待てば十一鳴きにけり 中島知恵子 雨月 200311
晴るることばかり考へ十一は 市場基巳 200409
羯諦と啼く死にぎはの十一は 八田木枯 夜さり 200409
十一や甕に備への登城杖 鷹羽狩行 200409
十一の声や未明の杉襖 熊岡俊子 雨月 200409
十一や焼畑うなふ手斧鍬 海野勲 万象 200411
十一の声や樹海の暁けて来し 神山テル 栴檀 200411
十一も交りて鳥の天暁くる 中島知恵子 雨月 200412
嬥歌あと十一の声切々と 滝沢伊代次 万象 200507
十一のこゑの匕首飛ぶ楡青し 岡田貞峰 馬醉木 200508
十一や手を借りて沢過りなば 石垣幸子 雨月 200509
十一が梢に右を向いたまま 市場基巳 200511
余りにも別れ早しよ十一鳴く 大橋敦子 雨月 200608
十一や行く手に大き道標 環順子 夢帽子 200608
十一の雲に声張る行者塚 薮脇晴美 馬醉木 200709
十一やパノラマタワーの海と空 小島とよ子 遠嶺 200711
言ひわけはいらぬ十一鳴きゐたり 阿布里唯 炎環 200908
十一やかすかに残る朝のゆめ 中田みなみ 200909
丹沢の山に十一鳴きかはす 滝沢伊代次 万象 201006
十一や大山寺に燭の燃え 内藤静 風土 201008
物納にのこす山林十一鳴く 柴田志津子 201105
十一や羽黒石坂二千段 山崎青史 ろんど 201309
十一のこゑなほ続き茅舎の忌 土屋草子 ろんど 201310
あかときに十一鳴いてそれつきり 渡邊孝彦 やぶれ傘 201410
十一の声の切先山気澄む 布施政子 馬醉木 201609
十一や苔むす岳の遭難碑 鈴木静恵 春燈 201709
十一や山の湯宿の通し土間 林紀夫 春燈 201710
十一や相伝の田を手放すと 岡田史女 末黒野 201910
十一鳴く寺の隣りに住み古りて 菅野日出子 末黒野 202009
十一鳴く笛の音色を繰返し 園部蕗郷 春燈 202110
十一や牧の昼餉はにぎりめし 黒滝志麻子 末黒野 202211

 

2023年5月19日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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