一 月 2    100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
メルヘンの詩一月の空の下 三沢蘭 遠嶺 200704
一月の金網越しに仁王の目 三沢蘭 遠嶺 200704
身の丈の仏頭一月の茜色 中野京子 200704
一月の画廊魁夷の白馬かな 田原陽子 200704
一月の病室痛いほど白し 田原陽子 200704
一月の大切な日へ髪洗ふ 田原陽子 200704
一月の墓碑め背中を撫ぜにゆく 梶浦玲良子 六花 200704
一月の画展むなしく白き蛇 八田木枯 晩紅 200704
生れ月の一月終る夜の雲 岡本眸 200704
一月や常夏の島に四肢伸ばす 北村香朗 京鹿子 200705
一月の海へ急げる水の色 稲畑廣太郎 ホトトギス 200801
一月の庭にはじまるはかりごと 稲畑汀子 ホトトギス 200801
一月の銀河は跳ぬるごとくあり 小澤克己 遠嶺 200801
人まねの猿に一月去り難し 宇都宮滴水 京鹿子 200801
一月の割箸捨てて旅終はる 竹下昌子 200801
此岸にも余る一月海女の小屋 宇都宮滴水 京鹿子 200802
一月の夢にも撓ふ仏の手 平田紀美子 風土 200804
一月の閑谷の空真青なり 杉本薬王子 風土 200804
一月の北岳墓標かがやかす 林いづみ 風土 200804
一月の天狗の鼻を拾ひをり 栗栖恵通子 200804
一月や鹿島宮居のさざれ石 石井邦子 酸漿 200804
一月の夫の言ひたる月のいろ 城孝子 飛火野 200808
一月の麗ら花畑花ざかり 瀧春一 深林 200901
姉の忌の一月二日母郷の温泉 鈴木石花 風土 200903
一月や庭木の待てる禊雨 渕上千津 200903
射手として立つ一月の袴かな 辻直美 200903
一月はやチョコの宣戦品定め 和田郁子 200904
一月の山は山容にて暮るる 小澤克己 遠嶺 200904
歴とした水引を解く一月十日 丸山佳子 京鹿子 200904
一月の片虹入るる阿古屋貝 栗栖恵通子 200904
アバウトな日記となりし一月尽 小林正史 200904
一月も二十日となりて切手買ふ 高田令子 200904
一月の献盃へ声くぐもりて 田原陽子 200904
一月や陶器重たく仕舞ひ込む 田部井幸枝 200904
一月の銀座の襖ひらきけり 藤本る衣 炎環 200904
一月の地にすがり咲き鼓草 園多佳女 雨月 200904
金粉酒余し一月行きにけり 酒本八重 200904
一月は忌日が二つにはたづみ 梶浦玲良子 六花 200904
一月のやがて形見となる背広 苑田ひろまさ 200905
一月の終のどか雪幾度も掻く 野沢しの武 風土 200905
終日雪降るだけ降らし一月去る 野沢しの武 風土 200905
一月場所大一番もなく終り 岬雪夫 201003
一月の川の悠久紅葉散る 柴田鏡子 201003
一月や形見の杖の黒光り 谷村幸子 201004
一月や菩薩の夢のいろの海 古川忠利 ろんど 201005
一月の風を巻き込む神事の炎 関根洋子 風土 201005
一月の海辺の町に葬一つ 柴田久子 風土 201005
一月の菜の花咲かす安房路かな 柳田和子 酸漿 201005
一月や峯に雲おく紫雲山 五ケ瀬川流一 六花 201005
一月や年尾を偲び地震語り 大久保白村 ホトトギス 201007
一月の庭より風の歩き出す 雨宮桂子 風土 201101
一月や店頭コートはや古ぶ 橋本榮治 馬醉木 201103
一月の真竹とりわけ艶めきて 谷村幸子 201104
一月の時間不思議な長さあり 濱上こういち 201104

 加藤克氏を悼みて

一月のぷつつり途切れる山響き

布川直幸 201104
一月のおいらんが練る魚の棚 田中みのる 火星 201104
一月の供華真っ新の虚子墓前 堀田こう 雨月 201104
神々の国とか一月広報誌 達山丁字 201105
一月の空や白磁のコーンスープ 来海雅子 201105
一月や移設されゐし父の句碑 山田六甲 六花 201202
一月の月かうかうとガラス質 井原美鳥 201203
一月の子供の国のゲート口 井口ふみ緒 風土 201203
見極めることも体力一月十日 丸山佳子 京鹿子 201203
一月のきれいな土塀と京ことば 鈴鹿仁 京鹿子 201203
通夜今宵一月の髪洗ふなり 田原陽子 201204
湖心なるべし一月の竹生島 深澤鱶 火星 201204
一月の光生まるる五十鈴川 藤田素子 火星 201204
一月の空から小袖ふつてくる 直江裕子 京鹿子 201204
一月や卒寿迎へし日の重き 岸本林立 雨月 201204
祖谷渓や一月の水白かりし 木村義郎 万象選集 201205
一月や光の嶺のはじまりぬ 平居澪子 六花 201212
一月の寒さの中に無力なり 大橋敦子 雨月 201303
一月の松籟かすか焼団子 神田恵琳 春燈 201304
書いたり消したり一月の消しゴム 雨村敏子 201304
一月の七日となりし服の染み 古井公代 ぐろっけ 201304
一月の晦日訃報の重なりぬ 渡真利真澄 万象 201304
一月の机上に乾くイヤリング 佐々木紗知 京鹿子 201304
セルビアの満月拝み一月尽 松村光典 やぶれ傘 201304
一月の山や色消し音を消し 森清堯 末黒野 201305
一月の竹やぶに入る用のあり 戸栗末廣 201305
一月も中旬だからトドが来る 坪内稔典 船団 201306
一月のスタートダッシュ向い風 中井保江 船団 201306
一月の川は意志あるごとく揺れ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201401
波頭白く一月七日かな 山田六甲 六花 201401
一月の白もて並ぶ船館 井上信子 201402
一月や日の斑ころがる水の上 高倉和子 201403
一月や谺は山を呼びあへり 深澤鱶 火星 201404
一月の大姿見に向かひたる 内藤静 風土 201404
一月の速さ年取りゆく速さ 塩田博久 風土 201404
一月の海に搗き差すナマコ棹 葉山彰 末黒野 201404
一月のすでに二三の予定済み 稲畑汀子 ホトトギス 201501
一月になればと思ふだけのこと 稲畑汀子 ホトトギス 201501
一月の雲密々と移りをり 井上信子 201502
夕焼雲一月の椎離れずに 田中藤穂 あを 201503
一月や干割れたる田に鳥遊ぶ 秋千晴 201503
一月の風を流して隅田川 太田英子 201504
一月の靴輝かせ東京へ 田原陽子 201504
一月のひかり万蕾ゆるびけり 中山賠雪 201504
香炷きて一月十七日を涙 辻田玲子 雨月 201504
一月→ 3      

 

2022年1月21日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。