一 月 1    100句

一月や凍も男も生半可   藤田湘子

作品
作者
掲載誌
掲載年月
一月の梢の精の深眠り 山田禮子 きらら 199700
一汁一菜一月の海と空 岡井省二 199901
一月や蜜蝋をもて穴詰むる 岡井省二 199901
復帰の句見てはもらへず一月尽 今西昭道 風土 199904
天に地に一月十七日の声 長山あや 円虹 199904
一月のパゴダを洗ふ潮かな 小形さとる 199904
一月も旬日過ぎてをりしこと 稲畑汀子 ホトトギス 200001
一月の心消えゆく日々となる 稲畑汀子 ホトトギス 200001
一月の会も焚火をすることに 稲畑汀子 ホトトギス 200001
一月の心にふれて悼みけり 稲畑汀子 ホトトギス 200001
一月となりて四度日の上京に 稲畑汀子 ホトトギス 200001
二〇〇〇年一月一日水流る 今木偉郎 200001
椿子に一月の居間片付きて 千原叡子 円虹 200001
一月の年尾偲ばれ寿がれ 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
一月の百合を捧げて祈りけり 稲畑汀子 ホトトギス 200001
一月や眉濃く流れる花屋辺り 京武久美 海程 200002
一月や寢嵩糺さぬ山ばかり 中原道夫 銀化 200002
一月の愛のあふれる河馬曜日 尾上有紀子 わがまま 200002
一月の初心に還る集ひかな 井上芙美子 円虹 200003
一月の夫に言ひたる月のいろ 城孝子 火星 200004
孔雀鳴きをる一月の山なりき 小菅佳子 200004
一月のわれは分厚き陶器なり 市野記余子 海程 200005
一月の雲に吉凶みてをりぬ としあつ ホトトギス 200005
生麩もて一月となしゐたりけり 岡井省二 200101
一月の亀甲深む松の幹 後藤房枝 200101
ゆつくりと一月過ぐる芝の上 真保喜代子 200101
月半輪一月の坂下りてゆく 堀内一郎 あを 200102
一月のプレタポルテに赤札値 吉川智子 200103
一月の鴨のよく飛ぶ顎なり 岡井省二 200103
一月や蜂蜜白くなつてをる 石脇みはる 200103
一月の沖聳えをる奇應丸 小形さとる 200103
一月や颯颯として杉檜 藤田宏 200103
一月の荒川ひたと海に入る 重高涌子 遠嶺 200104
一月や山繭山の中に振り 岡井省二 200104
一月八日ホワイトバースディの苺 金子皆子 海程 200105
一月や日雀くるたび櫻の木 岡井省二 200106
日ざしさながら一月の沢の家 岡井省二 200106
一月の音にはたらく青箒 能村登四郎 200108
一月の最中の四角正座して 小枝恵美子 船団 200108
一月の桐畑に入り家を見る 岡井省二 200110
清らなる一月はわが生れ月 能村登四郎 羽化 200110
一月や化石のごとく母在す 木村真魚奈 京鹿子 200111
一月の風や青春18切符 鈴木みのり 船団 200111
孔雀明王一月のわたつうみ 岡井省二 200201
一月の海に打ちたる触れ太鼓 平田紀美子 風土 200201
風呂沸かしけふは一月十七日 山田六甲 六花 200202
一月のみづうみが曳く碧さかな 岡田千代子 200203
一月の何揺れてをるシベリウス 栗栖恵通子 200203
たたら場の戸に一月の行事表 神蔵器 風土 200203
初午の朱き字のたつ一月尽 柿沼盟子 風土 200204
一月や田の枯れ色のかがやかに 中根美保 風土 200204
一月の峠を越ゆるひだる神 尾崎山治 京鹿子 200204
一月の竹林に透く日の重し 森洋子 200204
一月の日の斑の揺るる木遣塚 小山徳夫 遠嶺 200205
一月の鞄の底の象の谷 栗栖恵通子 200303
一月や背すぢの青き竹箒 石原歌織 銀化 200303
一月のはやも過ぎたる畑けむり 平子公一 馬醉木 200304
一月十七日神戸には寄らざりし 大野英美 風土 200304
一月の十七日のかんにんな 梶浦玲良子 六花 200304
俎の上の殺戮一月一七日 武田美雪 六花 200304
しきたりを止め一月を悪女なり 田中藤穂 あを 200403
一月のサザンクロスを見上げをり 須賀敏子 あを 200403
旋回の鳶や一月動き出す 楠原幹子 200403
同行二人一月の土佐にあり 谷村幸子 200404
一月の満月を行く微醺かな 山下唐泉 百鳥 200404
心なごむ絡繰人形一月尽 片山茂子 遠嶺 200405
一月の師に会ひにゆく耳飾り 生方ふよう 200405
一月のテレカの残り一通話 松山律子 六花 200501
更地十年また一月の十七日 松山律子 六花 200501
暖たかき一月四日通院日 松本十三女 帆船 200503
一月のひるの水照る鶴の胸 渡邉友七 あを 200503
一月の暦早くもめくらるる 島崎勇作 酸漿 200504
二〇〇五年一月五日の百合真白 金澤明子 火星 200504
一月の水は何かを壊しけり 倉持梨恵 200504
一月や母九十六の誕生日 徳田正樹 河鹿 200504
一月や道の窪みに雨踏んで 野路斉子 200504
眼鏡拭いても一月が見えにくい 坂本敏子 京鹿子 200505
一月のたしかさにあり船・礁 松井淑子 200505
海一月真向へば音遠くなる 長井順子 200506
一月の鮮度を如何に保つべき 大平未知子 200506
一月の枝をつくせる大欅 山尾玉藻 火星 200602
一月といふ真つ白な月出づる 柳生千枝子 火星 200603
一月の今が倖せ屠蘇の酔 柳生千枝子 火星 200603
一月の遠ざかりゆく瀬音かな 山田六甲 六花 200603
一月や鼻より明くる阿蘇寝釈迦 野畑小百合 200603
一月や母九十七の誕生日 徳田正樹 河鹿 200604
一月の赤紫の石榴の顆 石脇みはる 200604
一月の晩三吉と戌の絵と 中島陽華 200604
一月や皆勤賞にチョコレート 田原陽子 200604
一月の旅の淡島磯づくし 関まさを 酸漿 200604
一月の空八幡の松高く 里中章子 200604
一月の綱掛けて川新たなり 三輪温子 雨月 200604
一月の満月春をふつと見せ いば智也 六花 200604
樂聖の森一月の心置く 服部郁史 京鹿子 200605
一月や波より低く海鵜とぶ 松下道臣 まんまる 200607
一月の水仙畑の朝日子よ 伊丹さち子 馬醉木 200702
一月の声真つ直ぐにとどきけり 堀内一郎 あを 200702
一月のことば短かし杣暮し 宇都宮滴水 京鹿子 200703
妻の亡き一月正月とも言へず 大橋晄 雨月 200703
一月の松山は松立ち並ぶ 村越化石 200703
一月→ 2      

 

2021年1月2日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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