ゐのしし 2      142句

炭竈に手負の猪の倒れけり   凡兆   猿蓑

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
ゐのししのうしろは淋し十二月 木村茂登子 あを 200802  
村人の捨てし田猪のねまり跡 吉田俊子 万象 200803  
山の芋掘るや猪来ぬうちに 内海良太 万象 200803  
由々しきは猪に自然薯盗まれし 佐藤山人 200803  
猪撃ちの一列となり杣の道 廣畑忠明 火星 200803  
猪のぬた場うつすら凍つる朝 伊藤いな栄 酸漿 200803  
猪追ひし昂り夜も消えぬ犬 木村享史 ホトトギス 200804  
山中の奥に追はるる手負猪 下平しづ子 雨月 200804  
猪のここに幸あり喰みしあと 丸山佳子 京鹿子 200806  
猪の山仏頭なども飛んで来よ 伊藤白潮 200811 『生きめやも』
大猪の温かさかな兜太の掌 田村葉 炎環 200812  
猪來し痕円墳多き谷の口 松崎鉄之介 200812  
堂裏に猪出るといふ南禅寺 熊岡俊子 雨月 200901  
白猪の神棲む山のぬた場かな 中田禎子 白猪 200901  
伊吹嶺の笠雲佛ふ白猪よ 延広禎一 200902 祝『白猪』上梓
白猪の聲して神居古潭かな 雨村敏子 200902  
白猪や深空明るき神の山 竹中一花 200902 祝白猪句集上梓
野猪の親子飛び出すゴルフ場 佐藤健伍 200902  
疣猪の眷族よぎる車停め 品川鈴子 龍宮の客 200904  
一撃に猪を屠りし宴なり 泉田秋硯 200905  
竹槍で仕留めたといふ猪の肉 小林玲子 ぐろっけ 200905  
猪の皮晒す小流泡立てる 小林玲子 ぐろっけ 200905  
火を囲み猪の肉売る峠口 小林玲子 ぐろっけ 200905  
猪来しを語りつつ干す唐辛子 上原重一 200911  
天高し猪と共存部落なり 酒本八重 200912  
障子干しある猪の山の裾 山尾玉藻 火星 200912  
大方は猪に掘られし芋を掘る 伊藤克子 酸漿 200912  
猪と目を合さぬやうにしてをりぬ 山田六甲 六花 200912  
前略十年猪の皮干す宇治田原 丸山佳子 京鹿子 201001  
呼吸合はせ相棒どうし猪担ぐ 佐藤山人 201001  
吊るされし猪の毛並のおそろしき 太田實 ぐろっけ 201001  
分銅の台秤あり猪一頭 塩路隆子 201002  
猪追ひの警笛夜の小海線 渡辺輝子 201002  
摩耶山のバス停脇に猪ぬた場 塩出眞一 ぐろっけ 201002  
猪滑り下りたる跡のしるき崖 柴田良二 雨月 201003  
知事認可証貼り大猪檻どかと 柴田良二 雨月 201003  
畝合ひに猪の親子の足の跡 川口崇子 万象 201006  
猪に掘り返されし雄岳道 福田雅子 万象 201010  
ぬばたまの夜跋扈する千の猪 福田雅子 万象 201010  
昼も夜も花火を鳴らし猪を追ふ 城戸愛子 酸漿 201010  
猪の稲に喰ひつく山の国 滝沢伊代次 万象 201011  
猪の短き脚の縛らるる 柴田佐知子 201011  
括らるる猪に夕日のいつまでも 浜口高子 火星 201012  
猪も鹿も出没せしと坊が妻 山本漾子 雨月 201012  
猪鹿の足跡のこる畑起す 川端郷思 雨月 201012  
僧の持つ灯火頼りに猪の道 角谷美恵子 ぐろっけ 201101  
荒けなき猪の跡あり離宮道 手島靖一 馬醉木 201102  
猪の小屋の前より登山道 須賀敏子 あを 201102  
山芋を猪食い荒す夜な夜なに 沖則文 ぐろっけ 201102  
害獣になされ彷徨ふ母子猪 山口博通 ぐろっけ 201103  
小猿背に駈ける猪奥丹波 塩路五郎 201104  
猪は濫に全き魂抜かれ 矢野百合子 201104  
起ち上がる猪また倒る仕掛罠 長節子 201104  
したたかに猪のあばれし仕掛罠 長節子 201104  
折れし足肉を突き出る罠の猪 長節子 201104  
どうにでもせよと倒れしままの猪 長節子 201104  
碑に触れゆく猪の肌ざはり 鴨下昭 201202  
山下る猪の親子の美食ぐせ 古林田鶴子 ぐろっけ 201202  
主の言ふ猟期は猪の動かざる 坂根宏子 201203 雲ヶ畑にて
蛇綱村猪を見張りの小屋設け 大竹淑子 風土 201206  
軒先に猪吊る山家夕日さす 福島せいぎ 万象 201206  
草動くより猪の突進す 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
猪に里の空気の引き締まる 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
猪を飼ふ婆として恐れられ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201210  
猪鍋を食うて五十路の思案かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212  
猪鍋や神戸は猪を友として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201212  
猪罠はいつも空つぽ秋茄子 宮井知英 201212  
猪よりも大きな犬や冬に入る 高倉恵美子 201212  
猪鍋を頬張る夕餉祖谷泊 本靖子 201301 祖谷
海岸にまで猪の出しといふ 島谷征良 風土 201301  
山荘の庭にも猪のぬた場跡 宮原悦子 雨月 201301  
猪撃の帽子に小さき羽根飾り 加藤みき 201302  
猪除けの髷低く吊り隠れ里 原友子 201302  
足跡に月明溜まる猪のぬた 米澤光子 火星 201303  
機関銃担ひし肩に猪舁ぐ 佐藤山人 201304  
罠の真ん前猪の荒らしたる ふけとしこ 船団 201304  
猪鍋や誘ひ断る術のなく 高木典子 雨月 201305  
仕留めたる数を自負せる猪鍋屋 高木典子 雨月 201305  
猪の皮をやるぞと言はれても 柴田佐知子 201311  
性格は温厚にして猪を撃つ 菅谷たけし 201312  
猪が人の数越え島しづか 栗原京予 201402  
里山や斜面に見ゆる猪の径 青木由芙 末黒野 201402  
足焙り射止めそこねし猪のこと 山田美恵子 火星 201403  
攻めるより媚びる目付きの罠の猪 原友子 201404  
猪猟や火をいつせいに踏みしだき 南うみを 風土 201404  
猪剥ぎし手を日溜りに嗅いでをり 南うみを 風土 201404  
猪担ぎくる耳当の五六人 南うみを 風土 201404  
猪臭し猪曳ずりし雪もまた 南うみを 風土 201404  
猪撃ちの髭の氷つてをりにけり 南うみを 風土 201404
猪罠を仕掛けに車出発す 大崎紀夫 やぶれ傘 201411  
猪罠に風の棲みつく峡の村 川村清子 馬醉木 201412  
猪避けの石垣高し陶師の居 塩路隆子 201501  
吊るされて猪大空を凝視せり 原友子 201501  
猪狩りのもどりて来たるにほひかな 大崎紀夫 やぶれ傘 201501  
衝立のくれなゐ褪する猪の宿 山尾玉藻 火星 201502  
猪出づる警報流し消防車 小川玉泉 末黒野 201502  
猪の掘りたる土のやはらかし 永尾春己 201502  
梁太き窯場に猪を喰ひにけり 山田六甲 六花 201503  
猪の住みつく山を相続す 田代貞枝 201503  
目印の猪吊る山の定食屋 福島せいぎ 万象 201503  
鉄鍋の煙もろとも猪食らふ 山下ひろみ 201504  
猪の住みつく山を相続す 田代貞枝 201504  
野猪親子水音ざぶざぶ空へぬけ 北上政枝 201505  
血に染みて突貫つづく罠の猪 佐藤山人 201505  
撃たれたるところに血糊猪にほふ 大崎紀夫 やぶれ傘 201511  
猪の檻より放つ大音声 亀井紀子 201512  
荒されて子猪と見ゆる足跡も 武政礼子 雨月 201512  
大揺れの車や猪の荒らす道 栗原京子 201602  
硝子戸のすつかり曇る猪料理 吉田葎 201603  
猪出でし場所教へ合ふ散歩かな 栗原京子 201603  
場所変ふる猪の箱罠トラックに 松山暁子 201604  
遠く聞く猪罠の戸の落つる音 深川淑枝 201604  
陵の背山は猪の無礼講 熊川暁子 201605  
野猪と人距離の縮まる港町 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610  
猪に里山遠くなりにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201610  
血を噴いて罠突き捲くる猪の鼻 佐藤山人 201611  
鋤きたるごと猪の荒らせし芝生かな 増田幸子 万象 201701  
猪鍋や二人奉行の睨み合ひ 菊川俊朗 201702  
猪噴きし穴に紅葉の吹き溜まる 南うみを 風土 201702  
荒らされし話飛交ふ猪の村 佐藤山人 201702  
順々に括られてゆく猪の足 亀井紀子 201702  
猪罠を掛けて麓の鎮もれる 田中とし江 201703  
猪鍋を食うて神楽の蛇となる 山本則男 201704  
勢子の声縮まる猪の包囲網 苑実耶 201704  
猪追ひの走る無線器わし掴み 岸洋子 201704  
霜柱猪のぬたばの深閑と 佐藤和子 万象 201704  
猪鍋や主のこぼす高齢化 甕秀麿 201705  
火の匂ひせり猪撃ちの入りし山 深川淑枝 201706  
青空の返す谺や猪撃たる 深川淑枝 201706  
あぢさゐに猪噴きし泥うちかかり 南うみを 風土 201709  
満月へぬた場の猪の泥しぶき 南うみを 風土 201712  
猪鍋や山里夜を深うする 竹中一花 201801  
猪に領地奪はる人間界 時澤藍 201801  
猪殖えて殺生話神の島 和田昭海 京鹿子 201801  
秩父夜祭猪肉さげて友来たる 山田春生 万象 201803  
狩られたる猪の首へと電気鋸 秋千晴 201803  
猟期果つ猪の頭骨壁に掛け 秋千晴 201803  
猪の戸を打つ朝や天上寺 延川五十昭 六花 201805  
猪食ふやキュッと鳴りたる腹の虫 竹内悦子 201903  
猪肉を捌く大鉈研いでをり 高倉和子 201904  
猪撃ちのポケット多き胴衣かな 坂口晴子 201904  
軒下の檻に猪飼ふ峠茶屋 上野進 春燈 201904  
猪鍋や真つ赤な炭の運ばるる 岸洋子 201907 猪→ 1

2019年10月9日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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