稲の花 2      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
稲に花夫の手借りし箱田なり 井上幸子 酸漿 201011
吹きわたる風の刹那や稲の花 冨松寛子 201012
幾株の混みあふ箱田稲の花 井口初江 酸漿 201012
二百十日バケツ田の稲花見せし 大内恵 酸漿 201012
安曇野にそそる山々稲の花 森清堯 末黒野 201012
稲の花耳糞ほどの庭園に 中島玉五郎 201109
心配ごと次から次へ稲の花 早崎泰江 あを 201110
ひたち野の朝風かろし稲の花 木山白洋 馬醉木 201110
稲の花咲かぬと嘆く豪雨あと 山田をがたま 京鹿子 201110
信濃路や棚田に揃ふ稲の花 池田節 春燈 201111
手を添へて豊作と言ふ稲の花 廣瀬義一 雨月 201111
田の風に落つる気配の稲の花 白石正躬 やぶれ傘 201111
稲の花ほつほつ多つを百日忌 小林輝子 風土 201111
空仰ぐ石の仏や稲の花 柿沼盟子 風土 201112
つつましき一生なりし稲の花 島田尚子 馬醉木 201112
亡き父母を未だに頼り稲の花 荒井千佐代 201112
田の風に落つる気配の稲の花 白石正躬 やぶれ傘 201112
両腕に生徒引きつれ稲の花 あさなが捷 201202
早池峰の照る日曇る日稲の花 石川笙児 馬込百坂 201206
曇天といふ稲の花盛りかな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208
稲の花切なさを秘め咲きにけり 稲畑廣太郎 ホトトギス 201208
このあたり恭仁京址や稲の花 小森泰子 馬醉木 201209
稲の花夕日は明日へ還るため 大畑善昭 201210
こぼこぼと絶えぬ水音稲の花 三輪慶子 ぐろっけ 201211
頑に守りゆく農や稲の花 水谷靖 雨月 201211
ふるさとの風の匂ひや稲の花 荒木稔 ぐろっけ 201211
稲の花戸主は九十五歳なり 柴田佐知子 201211
稲の花利根川べりの直線路 三輪慶子 ぐろっけ 201211
僧拓く棚田三枚稲の花 落合絹代 雨月 201212
農を継ぐ子に欲しき嫁稲の花 大西よしき ろんど 201212
小屋の牛みんな退屈稲の花 本木下清美 ぐろっけ 201212
山影の広がつてゆく稲の花 安居正浩 201212
みちのくの一輛電車稲の花 中沢三省 風土 201212
雨の意にひときはにほふ稲の花 荒井和昭 201310
単線や風にあかるき早稲の花 豊田高子 万象 201311
ぢりぢりと晴れわたる日や稲の花 太田チエ子 末黒野 201311
真直ぐな畦道行くや稲の花 廣瀬雅男 やぶれ傘 201311
咲き出でて俳の心髄稲の花 山田夏子 雨月 201311
稲の花不一と結ぶ父の文 山田夏子 雨月 201311
丹の国の浦島伝説稲の花 荒木甫 201311
朝の日に雨をこぼせり稲の花 大坪景章 万象 201312
風を背に鷺の彳む稲の花 藤原冬人 火星 201312
愚直なる父の野良着や稲の花 石井美智子 風土 201401
細き眼をさらにかそけく稲の花 大坪景章 万象 201401
ご先粗を金の文字とし稲の花 柴田佐知子 201401
眼に力入れて見てゐる稲の花 能村研三 201410
稲の花顔なき土偶乳房持ち 吉武千束 太古のこゑ 201411
薬師寺のもどりや稲の花明り 田中文治 火星 201411
はるかより波ふくらみ来稲の花 林範昭 火星 201411
家系図は死者の名ばかり稲の花 あさなが捷 201411
金色の雲のふち取り稲の花 阪倉孝子 201411
稲の花都市化の波のすぐそこに 相良牧人 201411
稲の花たまの旭日をろがむや 茂木なつ 春燈 201411
稲の花農一筋に生きし姑 堀田清江 雨月 201411
まほろばの大和の棚田稲の花 塩見英子 雨月 201411
雨空の明るみはじめ稲の花 渡邊孝彦 やぶれ傘 201412
家系図は死者の名ばかり稲の花 あさなが捷 201412
代々の農地を守り稲の花 中貞子 201412
安達太良山の影紫に稲の花 佐藤弘香 ろんど 201412
七七忌に参ず古里稲の花 山本漾子 雨月 201412
稲の花農一筋に生きし姑 堀田清江 雨月 201412
神鈴を振るやこぼれて稲の花 笹村政子 六花 201412
ゆたかなる水にゆたかな稲の花 岡野ひろ子 201412
地球儀は今日も晴天稲の花 戸栗末廣 201503
父親は愚痴をこぼさず稲の花 樋口みのぶ 201504
丁重な暮しあれよと稲の花 清水佑実子 201510
あかときの畦の湿りや稲の花 竹内悦子 201510
稲の花たましひ一つ一つかな 神蔵器 風土 201511
無人駅の長き待つ間や稲の花 中村洋子 風土 201511
阿弖流為に祖国ありけり稲の花 内海良太 万象 201511
稲の花小さくも辺り香の溢れ 大橋晄 雨月 201511
稲の花咲く屋上の一枚田 上谷昌憲 201511
ささめきのやうに星降る稲の花 多田ユリ子 201511
山の影さしかかりたり稲の花 渡邊孝彦 やぶれ傘 201512
初産の窓を開けたる稲の花 井浦美佐子 201512
五男五女産みし妣なり稲の花 斉藤マキ子 末黒野 201512
稲の花祠へ続く道細り 長尾タイ 末黒野 201512
風にひらき風に零るる稲の花 武生喜玖乃 雨月 201512
堰に水折れてひかりぬ稲の花 深川淑枝 201605
風いなしつつひるがへる稲の花 稲畑汀子 ホトトギス 201609
海ひびく夕暮の畦稲の花 田中臥石 末黒野 201610
縦横に拓地の道や稲の花 本間羊山 風土 201610
平凡てふ家宝ありけり稲の花 江澤弘子 201610
一カラットほどの葉滴稲の花 甕秀麿 201611
稲の花強くやさしき少年たれ 滝澤千枝 春燈 201611
まほらまの空まほらまの稲の花 矢崎すみ子 201612
走り行く子を呼び見せし稲の花 奥山テル子 万象 201612
早稲咲くと鼻がむずむずしてきたる 南うみを 風土 201710
秀を揃へ株をそろへて稲の花 森清堯 末黒野 201711
立ち上る濤一枚や稲の花 林八重子 馬醉木 201711
雲置かぬ空の広さよ稲の花 片山喜久子 雨月 201711
稲の花農はすたれてゆくばかり 片山喜久子 雨月 201711
丁寧に今日を生きたし稲の花 森清信子 末黒野 201712
阿夫利嶺の空の真青や稲の花 池乗恵美子 末黒野 201712
電気柵の巡る山里稲の花 池乗恵美子 末黒野 201712
みちのくへ鉄路一本稲の花 稲畑廣太郎 ホトトギス 201805
主婦の暮しの一入重し稲の花 沼田巴字 京鹿子 201808
稲の花指呼に新幹線北へ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
みちのくへ鉄路一本稲の花 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
三時間命燃やして稲の花 稲畑廣太郎 ホトトギス 201808
稲の花 →3      

 

2021年9月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

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