氷 菓     151句

父祖哀し氷菓に染みし舌だせば  永田耕衣  與奪鈔

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書他
四五人でいつぱいの店氷菓食ぶ 金藤優子 199811  
氷菓売鐘を鳴らして昼下り 林田加杜子 いろり 199908  
公園の目抜き通りを氷菓売 田中美幸 199909  
緒論は氷菓崩れの水の味 峯尾文世 銀化 199909  
引越しの山積みのまま氷菓子 武田正子 ぐろっけ 199909  
沖縄に来てサボテンの氷菓かな 山路紀子 風土 199910  
句座解いて話のはづむ氷菓かな 吉岡久江 火星 199910  
夜の町に出て明るさの氷菓買ふ 長沼三津夫 199911  
友人の幸著し氷菓食ぶ 田畑美穂女 ホトトギス 199912  
甲斐路から恋路となりて氷菓食ぶ 矢野千佳子 京鹿子 199912  
夢と嘘どこかが似たり氷菓舐め 田中藤穂 水瓶座 200002  
わだかまり失せてをりたる氷菓かな 足立幸信 200010  
氷菓食ぶ島の家みな南向き 岩田沙悟浄 円虹 200010  
氷菓舐む万の仏の縛のがれ かとうゆき 銀化 200010 中国
砂日傘街道に立て氷菓売る 永野秀峰 ぐろっけ 200010  
氷菓子の雫に蟻の打たれけり 大東由美子 火星 200011  
息はづむ犬に氷菓を舐めさせて 松本五軒町 遠嶺 200011  
この道も羨道につづく氷菓の棒 奥田筆子 京鹿子 200011  
氷菓子恋も自在に回りはじめる 金子皆子 海程 200102  
大アジア氷菓を舐めている駱駝 東莎逍 船団 200102  
からくりに見とれて氷菓とろけたり 品川鈴子 船出 200104  
うりものの古代黒米入り氷菓 田中干鶴子 200107  
渡船着くたび鈴鳴らし氷菓売 神崎律子 200107  
日まみれの五月たのしや氷菓売 岡本眸 200107  
氷菓舐む七十三のあそびかな 神蔵器 風土 200109  
しきしまの溶けて氷菓の棒あまた 山県總子 銀化 200109  
うすうすと松の影ある氷菓かな 真保喜代子 200109  
氷菓子舐めては夫の江戸言葉 吉田久子 200110  
氷菓食ぶ母の叱咤の聞えさう 久保晴子 雨月 200110  
氷菓食ぶ砂丘の沖に異国船 今井忍 ぐろっけ 200110  
よべ舐めし氷菓に疲れ抜けてゐし 市場基巳 200111  
氷菓売河童狛犬見てゐたる 佐々木蔦芳 春耕 200206  
日照雨来や氷菓もおきて差入屋 朝妻力 雲の峯 200207 大阪拘置所前
脂下がる男の氷菓溶けはじむ 中原道夫 銀化 200207  
鼻高き人を見比べ氷菓舐む 芝川百合子 京鹿子 200208  
旅といふ語音氷菓の溶け易き 佐藤よしい 風土 200209  
氷菓舐めいよよ癒えしと思ひけり 長山野菊 雲の峰 200209  
ペンギンの檻の前なる氷菓売 佐藤佐代子 200210  
氷菓舐む太古の川の魚となり 矢野千佳子 京鹿子 200211  
支払ひはコイン十個の氷菓子 小谷ますみ 京鹿子 200211  
留守番の子等にごほうび氷菓子 平山真弓 円虹 200212  
氷菓食べ少しだけ世に遠くゐる コ田千鶴子 馬醉木 200308  
氷菓子を掲(かか)げて子らを呼び戻す 川瀬さとゑ 雲の峯 200308  
饒舌を厭ふ項や氷菓食ふ 大場ひろみ 馬醉木 200309  
叱る父甘やかす母氷菓舐め 塩川雄三 築港 200309  
てのひらの硬貨のにほひ氷菓子 後藤志づ あを 200309  
韋駄天の子の提ぐるもの氷菓らし 出口賀律子 雨月 200310  
見合席氷菓二つが溶けはじむ 池部久子 酸漿 200311  
ままごとへ氷菓とどきて子に戻る 林敬子 酸漿 200311  
氷菓舐む伸びざかりなる三兄弟 恒成久美子 ぐろっけ 200311  
芙美子の間狭く無言の氷菓子 伊藤稔代 200312  
旅疲れ癒す夫との氷菓子 小川初恵 帆船 200407  
童顔となりて氷菓をなめゐたり 吉原田鶴子 万象 200409  
ときをりは鐘を鳴らして氷菓売 増田幸子 万象 200409  
氷菓食ぶ養生訓をそこのけに 久保晴子 雨月 200410  
在俗の氷菓食ひたる赤き舌 荒井和昭 200411  
氷菓売り佇つ忍ばずの池の端 河合佳代子 200412  
軽井沢氷菓食べつつ歩くかな 岡本直子 雨月 200412  
氷菓舐めをり人生の暮近く 柳生千枝子 火星 200507  
氷菓舐む童は磴の二段とび 山崎靖子 200508  
氷菓てふ言葉や遠き句に残り 宮津昭彦 200509  
氷菓売る「お客募集」の札下げて 木村茂登子 あを 200509  
象は草ライオン肉食我氷菓 東亜未 あを 200509  
娘も孫も妻の声に似氷菓舐む 奥村鷹尾 京鹿子 200510  
ニトロ錠氷菓一匙もて下す 本城布沙女 雨月 200511  
氷菓手に少年走る仁王門 亀田やす子 万象 200606  
氷菓子肩の力を抜けと言ふ 小林朱夏 200607  
祇園へともどり嬰児と氷菓子 小澤克己 遠嶺 200608  
千里飛び来て大口に氷菓舐め 藤井圀彦 200609  
臍出して茶髪金髪氷菓舐む 佐藤三男 万象 200609  
妹のわがまま通す氷菓子 倉持梨恵 200609  
樹間よりこぼれし如く氷菓売 野路斉子 200609  
婚約の子の匙はづむ氷菓子 篠田純子 あを 200609  
コンサート果てて氷菓の列につく 鈴木石花 風土 200610  
草に荷を解きて水辺の氷菓売 高橋さえ子 200610  
独り住み訪ふ人もなし氷菓食ぶ 牧野麦芽 京鹿子 200611  
掻き氷り氷菓の色に清澄色 丸山冬鳳 京鹿子 200612  
葬列の背後に蹤ける氷菓売 小山田子鬼 200708  
地下廊の往き来幾度氷菓舐む 鈴木石花 風土 200709  
パーテイーの氷菓づくりは夫の役 伊吹之博 京鹿子 200710  
遠くまで道を濡らして氷菓売 野路斉子 200710  
リーダーの会合終へて氷菓舐む 小野寺節子 風土 200711  
鬼の面背中に廻し氷菓子 小林朱夏 200711  
木洩れ日の斑に身を染めて氷菓売 徳丸峻二 風土 200809  
氷菓子輸送トラック降りし人 唐鎌光太郎 ぐろっけ 200811  
氷菓かな鴨居に並ぶ遺影の目 数長藤代 200811  
氷菓舐め古刹巡りをしてをりぬ 松本容子 六花 200811  
時折は匙弄び氷菓食ぶ 中原敏雄 雨月 200908  
氷菓手に俯瞰のネバダ大砂漠 泉田秋硯 200909  
おほよその小錢の財布氷菓子 芝尚子 あを 200909  
氷菓子ベストセラーの斜め読み 桜井葉子 遠嶺 200910  
氷菓持つ少女の笑顔天使なり 伊吹之博 京鹿子 200911  
童謡の聞ゆる茶房氷菓舐む 鈴木浩子 ぐろっけ 200912  
差し入れの氷菓のうまし陶器売る 生井慶子 万象 201008  
さっぱりとレモンピールの氷菓子 土井くみ子 201009  
氷菓舐めをり骨盤で嬰を支へ 荒井千佐代 201010  
久々に氷菓に和む老夫婦 大野ツネ子 酸漿 201010  
泣きしあとらしき少女や氷菓買ふ 高橋秋子 201011  
氷菓舐め古き夫とふるき妻 高橋道子 201011  
並びゐて父はメールに子は氷菓 武田ともこ ぐろっけ 201011  
辛党も氷菓貧る空模様 稲畑廣太郎 ホトトギス 201107  
氷菓舐む整ひすぎし関所跡 菅谷たけし 201109  
氷菓食ぶレストランとは面映し 井田実代子 雨月 201109  
氷菓やはり昔ながらのミルク味 川崎利子 201110  
蝉とりにすぐに倦きては氷菓欲る 中島節子 ぐろっけ 201110  
秘め事も氷菓もこぼれやすきもの 高橋将夫 201110  
原宿や乙女いきいき氷菓手に 大島寛治 雨月 201110  
仙人掌の氷菓舌先に舐めてみる 山路紀子 風土 201111  
手に氷菓ブロック塀にまたがって 塩見恵介 船団 201201  
空に満つ光を削り氷菓とす 柳川晋 201208  
畑の中まで来て氷菓くれにけり 植木緑愁 201209  
選りどりの氷菓にこころリフレッシュ 和田郁子 201209  
氷菓子両足ゆらし子は待てる 長久保郁子 かさね 201210  
旗揺れず氷菓売りたる裏通り 岡野安雅 かさね 201210  
太き字の旗につられて氷菓食ぶ 長節子 201211  
病兄の口に氷菓の匙はこび 松村晋 ぐろっけ 201310  
本堂に足ぶらぶらと氷菓子 箕輪カオル 201310  
光陰が迅く過ぐ氷菓舐めをれば 定梶じょう あを 201409  
開園や氷菓目ざしてましぐらに 岸本久栄 雨月 201409  
顔中に氷菓の跡ややや眠る 前田美恵子 201410  
弁舌の顔を見てをり氷菓子 箕輪カオル 201410  
坂登り切り老い受くる氷菓かな 荒井吉一 末黒野 201410  
満天の星仰ぎつつ氷菓食ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507  
昨夜星と語らふ宿に氷菓食ぶ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201507  
老紳士銀スプーンで氷菓食む 伊吹之博 京鹿子 201508  
自転車に褪せし旗垂れ氷菓売 中林晴雄 201510  
銀の匙銀の器の氷菓かな 湖東紀子 ホトトギス 201512  
唇にはじめて触るる氷菓子 佐藤みち子 京鹿子 201601  
住みし家様変りして氷菓売る 赤座典子 あを 201607  
花園神社見ゆる茶房に氷菓食ぶ 鈴木石花 風土 201609  
氷菓食ぶ東京湾の真中に 福島せいぎ 万象 201609  
幼児と氷菓分けあふ夕ごころ 安立公彦 春燈 201610  
嘘泣きを覚えたる児や氷菓子 金子正道 京鹿子 201610  
氷菓売るピアスの男不愛想 山本無蓋 201610  
少年の舐める氷菓の青き色 小山陽子 やぶれ傘 201708  
氷菓舐む明日は入所の兄とかな 高橋道子 201709  
少年の舐める氷菓の青き色 小山陽子 やぶれ傘 201709  
しばらくは無言となりて氷菓食ぶ 中原敏雄 雨月 201710  
氷菓手に舟降りる足確かめて 中原敏雄 雨月 201710  
孫去りて妻とソファーで氷菓子 神田惣介 京鹿子 201712  
ダイエット決意せし人氷菓手に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201806  
畦道に自転車倒し氷菓食ぶ 小林朱夏 201807  
氷菓舐めけむに巻かれていてあげる 松井季湖 201809  
匙なめて氷菓の山に立ち向かう 南北佳昭 船団 201811  
履歴書に書けない履歴氷菓溶け 山中志津子 京鹿子 201811  
ラベンダー一望にして氷菓選る 白澤よし子 馬醉木 201909  
熱の喉すべり落とせる氷菓かな 佐藤香珠 船団 201910  
みちのくや氷菓売り来る下校道 柳田秀子 201910  
氷菓売る嘉門次小屋の昼灯 宮口征子 馬醉木 201911  
氷菓の山分かち合ひたる日は遠く 三羽永治 201912  
氷菓舐む波に千鳥の旗の下 松本善一 やぶれ傘 201912  

 

2020年8月18日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。