冬 木 6      100句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
冬木の芽入院の荷を整ふる 林徹也 201806
落すべきものは落して冬木立 安部和子 雨月 201806
ペリットの骨の一片冬木に芽 火箱ひろ 船団 201809
気品てふ年輪重ね大冬木 稲畑廣太郎 ホトトギス 201810
磨り減りしカンカン地蔵冬木の芽 石川賢吾 201811
みどり濃くぼっとしてゐる冬木立 長崎桂子 あを 201901
冬木立山の裾野の清しさよ 長崎桂子 あを 201901
胸中に時を待つこと冬木の芽 渕上千津 201901
弦は風ストラディバリウスなる冬木 内山花葉 201901
命あまさず生きよと波郷冬木佇つ 栗坪和子 201901
強くなれ強くなりたし冬木の芽 岡部名保子 馬醉木 201901
明日たぐるやうに引寄せ冬木の芽 ほんだゆき 馬醉木 201901
錆色の夕日を梢に冬木立 丹羽啓子 馬醉木 201902
汲み零す水の明るさ冬木の芽 丹羽啓子 馬醉木 201902
生きめやも見る聞く話す冬木の芽 日置游魚 201902
世の風に耐へ抜きん出る大冬木 鈴鹿仁 京鹿子 201902
冬木みな日の斑を集め句碑の径 鈴鹿呂仁 京鹿子 201902
酒蔵を守りし年月大冬木 石谷淳子 雨月 201902
美しき準備の時間冬木の芽 藤田美耶子 201902
原発に分断されり冬木立 七郎衛門吉保 あを 201902
老木の毅然と見ゆる冬木かな 及川照子 末黒野 201903
もののふの都や確と冬木の芽 今村千年 末黒野 201903
冬木立箒目著き法の庭 高木邦雄 末黒野 201903
残照の影絵めきたる冬木かな 森清信子 末黒野 201903
武蔵野の風漉く音や冬木立 今井弘雄 春燈 201903
こまやかなる配置の妙や冬木の芽 森清堯 末黒野 201903
年輪とふ確かなるもの大冬木 堀井英子 雨月 201903
まだ少し眠りたいらし冬木の芽 渡辺やや 風土 201903
すめらぎの若き日の恋冬木の芽 藤原若菜 春燈 201903
振り向けど人ゐぬ風の冬木立 及川照子 末黒野 201903
ふと触れて心ときめく冬木の芽 今村千年 末黒野 201903
今度いつ来るかは聞かず冬木の芽 笹村ルル 201903
夕焼小焼微動だにせぬ冬木立 山岸明子 201904
一葉のはがれ落ちゆく冬木かな 藤生不二男 六花 201904
大いなる伸び代を秘め冬木の芽 亀井福恵 京鹿子 201904
平成を終ふる年輪冬木の芽 久保寺眞佐子 末黒野 201904
植木屋の去りし翌朝冬木の芽 鈴木石花 風土 201904
近づけばつぶやき聞こゆ冬木の芽 鈴木庸子 風土 201904
背筋立て冬木の道を歩きたる 加藤みき 201904
重ねゆく月日真直に大冬木 松山潤子 京鹿子 201904
ひと鋸にゆつくり傾ぐ冬木かな 善野行 六花 201904
どうしても冬木の道を歩きたし 浜崎素粒子 ホトトギス 201904
牛が身を擦りて冬木のくびれけり 永淵恵子 201905
冬木立電飾光のよそよそし 小沢えみ子 201905
天守てふ光に向ひ冬木の芽 古賀しぐれ ホトトギス 201905
冬木の芽旅人になる版画展 川島由紀子 船団 201906
赤い実は鳥に残して冬木剪る 横田敬子 201907
枝先に光集めて冬木の芽 遠山のり子 201909
落柿舎の天蓋として大冬木 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
冬木の芽タワー見上げる角度かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
日本の未来を秘めて冬木の芽 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
冬木の芽三千年を神として 稲畑廣太郎 ホトトギス 201912
山風と湖風出合ふ冬木立 池谷鹿次 末黒野 202002
家来つれ桃太郎像冬木影 奥畑しげみ 雨月 202002
冬木立人の温みを歓迎す 有松洋子 202002
東京は人渇く街冬木の芽 宮岡弘 202002
街路樹の冬木に男気のありぬ 甲州千草 202002
吾もまたなりたきものや冬木立 出牛進 202002
大冬木察知能力研ぎすます 甲州千草 202002
真つ直ぐに立ちてもの言ふ冬木の芽 南うみを 風土 202002
満天の星の煌めく冬木の芽 高橋たか子 馬醉木 202002
発心は明智の御魂冬木の芽 村田あを衣 京鹿子 202002
百合樹の冬木になりてより高し 須賀敏子 あを 202002
新橋の旧停車場の冬木立 須賀敏子 あを 202002
冬木中とりのこされて巣箱あり 定梶じょう あを 202003
揺れる枝揺れるココロに冬木の芽 火箱ひろ 202003
覚悟決め今日をふくらむ冬木の芽 はしもと風里 202003
冬木立舂く日イの早さかな 瀬川公馨 202003
冬木立落葉の山を前にして 菊谷潔 六花 202003
こゝろもち遠まなざしをして冬木 藤生不二男 六花 202003
山祇の社を囲む冬木の芽 白石正躬 やぶれ傘 202003
走り根の露はなるなり冬木立 手島伸子 雨月 202003
烏発ち雀らの国冬木立 森清堯 末黒野 202003
冬木の実赤い実食べていいですか 長沼佐智 船団 202003
電飾を支へ冬木不動なり 吉澤濱子 202003
光るもの光らぬものも冬木の芽 中村重幸 202003
冬木影踏みて参道朱塗門 岡野里子 末黒野 202003
待つといふ静かな決意冬木の芽 平松うさぎ 202003
駆け寄れる幼の瞳冬木の芽 岡野里子 末黒野 202003
連れの背の闇をはがす灯冬木立 森清信子 末黒野 202003
少年の一打の越すや大冬木 森清堯 末黒野 202003
晴れきつて枝垂れ桜の冬木の芽 渡邉孝彦 やぶれ傘 202003
冬木立坂道に空広がつて 渡邉孝彦 やぶれ傘 202003
隣との距離が遠のく冬木立 前田美恵子 202003
眠らない冬木にいっそセレナーデ 直江裕子 京鹿子 202003
目指すもの今も変はらず冬木の芽 大杉映美 馬醉木 202003
林立の冬木に数の巣箱かな 斉木永久 馬醉木 202003
冬木立染めて落暉のあかあかと 野村重子 末黒野 202004
令和はや二年を迎へ冬木の芽 加藤静江 末黒野 202004
それぞれにそれぞれの影冬木立 梅村すみを 202004
冬木の芽やがて多弁となる気配 上村葉子 風土 202004
冬木の芽我も背筋を伸ばしけり 上辻蒼人 風土 202004
冬木立欅はどれも男の樹 河口仁志 202004
ほどけたる雲のとどまる冬木かな 太田佳代子 春燈 202004
闇動くものの一つに冬木の芽 吉田順子 202004
孤独また一つの力冬木立 飯田久美子 末黒野 202004
焼かれづに膨らむでをる冬木の芽 加藤みき 202004
天を突く銀光り冬木の芽 加藤静汀 末黒野 202005
騎手帽の上下に弾み冬木立 石黒興平 末黒野 202005
すれちがふ人の笑顔や冬木立 升田ヤス子 六花 202005
冬木→ 7

 

2021年12月17日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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