冬日和 2       135句

園の鰐一回転して冬日和    金子蛙次郎

作品
作者
掲載誌
掲載年月
山頂の百体地蔵冬日和 森清信子 末黒野 201204
冬日和坂の上より町の川 古川夏子 201204
吾が影を追ひかける猫冬日和 佐藤恭子 あを 201204
冬日和フェルメールの碧復元す 福島松子 ぐろっけ 201205
玻璃窓の眉山全容冬日和 上崎@暮潮 ホトトギス 201206
烏賊を干す婆にとんびに冬日和 北崎展江 くりから 201209
引退のひかりO系冬日和 和田郁子 粥の味 201209
冬日和明るきニュース芦屋より 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
冬日和稲城の駅に立てばなほ 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
冬日和とは句碑除幕日和かな 稲畑廣太郎 ホトトギス 201211
とつとつと杖の音来る冬日和 近藤ともひろ ろんど 201301
吾をすくふこの茶の温み冬日和 森田子月 ぐろっけ 201302
老人も目刺も堅い冬日和 坪内稔典 船団 201304
ちはやぶる神丘に歩す冬日和 鈴鹿百合子 猫贔屓 201305
癒えし人迎へあまねく冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 201312
父の居る子連れは寧し冬日和 瀧春一 花石榴 201312
冬日和良きご縁得て自彊術 鷲見たえ子 201401
冬日和年輪に読む飢餓戦争 大畑善昭 201401
冬日和東京タワー寢かせたし 佐藤喜孝 あを 201401
冬日和仕舞屋の間塔聳ゆ 赤座典子 あを 201401
冬日和叩きて銅鑼の照り返す 吉成美代子 あを 201402
ひと間づつ硝子みがきて冬日和 宮川みね子 風土 201402
ガラス戸の汚れ目立ちぬ冬日和 横田矩子 201402
筑波嶺に故里望む冬日和 増田甚平 ろんど 201403
切株の年輪匂う冬日和 金田けいし ろんど 201403
赤き屋根多き山皿冬日和 野村鞆枝 京鹿子 201403
冬日和畦より仰ぐ白き富士 小川玉泉 末黒野 201403
浄土より母の来さうな冬日和 熊川暁子 201403
屋島かな瓦投げする冬日和 安藤久美子 やぶれ傘 201403
法華堂に賢治の手帳冬日和 四條進 201403
参道の長寿欅や冬日和 大島みよし 201403
猿山の猿二匹づつ冬日和 佐藤喜孝 あを 201403
影長く畑巡る人冬日和 野村鞆枝 京鹿子 201403
泉水のさざ波銀に冬日和 竹内喜代子 201404
冬日和鵺出で来ると思はねど 大橋晄 雨月 201404
水中に河馬の跳躍冬日和 瀬戸悠 風土 201404
連山を近寄せてゐる冬日和 橋本くに彦 ホトトギス 201404
山稜の間近に見ゆる冬日和 野村鞆枝 京鹿子 201404
冬日和びんづるさまの頬を撫で 有賀昌子 やぶれ傘 201404
冬日和江戸と備前を一枚に 稲畑廣太郎 ホトトギス 201411
高校の合格祈る冬日和 塩路遼(中三) 201501
蛇行して流るる大河冬日和 四條進 201501
公会堂は昔の姿冬日和 田中藤穂 あを 201501
願かけの千成ひょうたん冬日和 鷲見たえ子 201502
大仏へ人途切れなき冬日和 滝澤圭子 雨月 201502
烏賊を干す高速回転冬日和 石森理和 あを 201502
白日に二人佳き日の冬日和 高井れい子 京鹿子 201503
猫呼べは踵を返す冬日和 岡崎春菜 万象 201503
鐘楼の天辺に鳩冬日和 原久栄 末黒野 201503
大安を退院日とし冬日和 室井津与志 春燈 201503
森は海を永遠に恋ひをり冬日和 鷲見たえ子 201504
くつきりと尾翼の印冬日和 奥太雅 万象 201504
雲ひとつ行方忘れて冬日和 松田泰子 末黒野 201505
座の和む夫の笑顔の冬日和 羽賀恭子 201505
樹木医になりたいと思う冬日和 中井保江 船団 201508
記念館無料開放冬日和 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
俳磚の文字躍らせて冬日和 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
冬日和煎餅食べて聞く講話 稲畑廣太郎 ホトトギス 201511
さつきまで雨降りをりし冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 201511
誰彼の消息届く冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 201511
切れ字なき二人暮しや冬日和 大政睦子 京鹿子 201601
冬日和続き過ぎたる不安かな 高橋照子 雨月 201602
得度式女子も交りて冬日和 高橋照子 雨月 201602
そのかみは鯨の浦ぞ冬日和 田中とし江 201603
本堂の甍の眩し冬日和 小川玉泉 末黒野 201603
我が影の支への杖や冬日和 小池みな 末黒野 201603
冬日和川見るだけの散歩かな 野中圭子 京鹿子 201604
冬日和句友の祝賀に出掛けたり 佐藤健伍 201604
予定なき自由時間や冬日和 山咲和雄 末黒野 201604
落慶の散華を享くる冬日和 竹内喜代子 雨月 201604
吉田山より学舎整然冬日和 大橋晄 雨月 201702
町並の冬日和みに醤の春 松本鷹根 京鹿子 201702
磔像は膝すこし曲げ冬日和 荒井千佐代 201703
甘樫の丘より三山冬日和 大矢恒彦 201703
アメリカ橋恵比寿にありぬ冬日和 小沼ゑみ子 末黒野 201703
焙煎の香りここまで冬日和 岡田正義 雨月 201703
磔像は膝すこし曲げ冬日和 荒井千佐代 201703
食卓に句集と帳簿冬日和 吉田悦子 201703
木道は山の裾へと冬日和 白水良子 201704
冬日和張りては緩む渡世かな 柳川晋 201704
冬日和苔ふんはりと石被ひ 東小薗美千律 末黒野 201704
裏山の榊切りくる冬日和 原友子 201705
冬日和このまま続くかも知れぬ 稲畑汀子 ホトトギス 201711
今日よりは通行解除冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 201711
水溜りわざと踏む子や冬日和 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
待降節第三主日冬日和 稲畑廣太郎 ホトトギス 201712
窓といふ窓にあをぞら冬日和 今井肖子 ホトトギス 201712
部屋移りドームを望む冬日和 赤座典子 あを 201801
母が焼くホットケーキや冬日和 渡辺若菜 春燈 201802
壱越の石の響きや冬日和 谷口律子 末黒野 201802
冬日和千体仏の深眠り 岡本秀子 201802
手話の子の満面の笑み冬日和 大内マキ子 万象 201803
庭の木々微動だにせず冬日和 小川玉泉 末黒野 201803
眼科医へ妻と同行冬日和 田中臥石 末黒野 201803
大会に思ひ馳せ病む冬日和 安原葉 ホトトギス 201804
冬日和病みてよりよくもの見えて 田代貞香 201806
象の眼に雲の湧き出す冬日和 山本則男 201806
静まりし砂さざ波や冬日和 井上和子 201806
冬日和ひらり殺陣師と極楽寺 陽山道子 船団 201809
玉砂利を盗み聞きして冬日和 原ゆき 船団 201809
冬日和漱石ゆかりの地をめぐる 都築繁子 201811
冬日和日時計に昼過ぎやすく 大畑善昭 201901
冬日和鳥の巣箱にりすのゐる 秋川泉 あを 201902
米原で降りたぐひなき冬日和 増成栗人 201903
走り来る人を待つバス冬日和 天野美登里 やぶれ傘 201903
丁寧に洗ふ漬樽冬日和 大川暉美 末黒野 201903
幾重にも鳶の輪を描く冬日和 佐藤花木 雨月 201903
ふたりには広き食卓冬日和 秋津令 201904
捨て舟に動かぬ鷺や冬日和 大塚かずよ 末黒野 201904
丸まつて耳立つる猫冬日和 田中嘉信 春燈 201904
冬日和妻の歩幅で散歩する 広瀬済 やぶれ傘 201904
父よりも母よりも余生冬日和 山田邦彦 201905
老犬に歩み合はせて冬日和 武田ナオミ 末黒野 201905
とりどりの洗濯ばさみ冬日和 小沢えみ子 201905
歩かうよるんるん今日の冬日和 西村白杼 京鹿子 201905
まなうらに今尚虚子や冬日和 竹下陶子 ホトトギス 201905
智照尼を訪ひし思ひ出冬日和 千原叡子 ホトトギス 201905
冬日和庭に出づれば猫もゐて 河原敬子 201906
一人づつ揃ふ人数冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 201911
龍子の絵飛び出しさうな冬日和 稲畑廣太郎 ホトトギス 201911
祝ぎ心もて聞く話冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 201911
冬日和帰路までつづきをりにけり 稲畑汀子 ホトトギス 201911
ギャラリーのぞろぞろ歩く冬日和 田中藤穂 あを 202001
友情は冬日和にも似てしかり 佐藤淑子 雨月 202001
手習ひのむの字むむむむ冬日和 野村昌代 202002
厚手カップイノダ珈琲冬日和 采野久美子 202003
冬日和イマジン流る神楽坂 野村昌代 202003
ゆくりなく秘仏にまみえ冬日和 笹倉さえみ 雨月 202003
園晴れて灯籠の影冬日和 堺昌子 末黒野 202003
軽々と花嫁抱いて冬日和 大槻春美 202003
支部長の見舞下さる冬日和 竹下陶子 ホトトギス 202005
冬日和初めて聞きし父の歌 山内碧 202006
引きつづき今日の予報も冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 202011
旅帰り来てなほつづく冬日和 稲畑汀子 ホトトギス 202011
飛機降りてより南国の冬日和 稲畑廣太郎 ホトトギス 202012
冬日和 →1      

 

2021年1月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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