6    54句

作品
作者
掲載誌
掲載年月
叔母を訪ふ花壇と紛ふ冬の庭 長村雄作 栴檀 200506
竹いまだ冬の青さの烽火山 辻恵美子 栴檀 200506
冬澄むや庵の壁の古瓢箪 小澤克己 雪舟 200506
遂にわが父もゐまさずなりし冬 瀧春一 菜園 200509
檜山なる冬の橇道囀れり 瀧春一 菜園 200509
石蕗の冬起居つまづくこと多く 野沢しの武 風土 200511
この冬を乗り切るきつねうどんかな 中村房枝 六花 200511
刻々の富士の夜明も旅の冬 稲畑汀子 ホトトギス 200512
目の覚めるたびに富士見る旅の冬 稲畑汀子 ホトトギス 200512
十年後はこの世になしと決めて冬 堀内一郎 あを 200512
冬を待つ一個の束子妻が愛し 定梶じょう あを 200512
伊吹山馴染みし冬の北陸道 大堀鶴侶 雨月 200601
一人居の風呂溢れさせ冬きたる 芝宮須磨子 あを 200601
一村避難再び冬の巡り来る 泰江安仁 百鳥 200601
もの思ふ速度に冬の近づけり 高田令子 200601
灯さずに自転車がくる北京の冬 堀内一郎 あを 200601
艫綱の二重に冬の立ちにけり 栗栖恵通子 200601
母の命にしのび手を打ちて冬 大橋麻沙子 雨月 200601
友が描きし裸婦は老いずよそろそろ冬 林翔 馬醉木 200601
溜池の冬澄む水に金鈴子 阿部ひろし 酸漿 200601
雀来て冬一番の朝日浴ぶ 牧原佳代子 酸漿 200601
泰山木広場にそびえ冬の駅 阿部ひろし 酸漿 200601
冬の窓灯ともして消す日本海 藤井寿江子 馬醉木 200601
冬始まる軍手かたはう干してかな 定梶じょう あを 200601
昨日の雨塵をしづめてけさの冬 溝内健乃 雨月 200602
冬といふ語感柔らか日記書く 柳生千枝子 火星 200602
シンバルの一度だけ鳴る冬が来た 木村みかん 200602
髭伸ばすつもりのなきが伸びて冬 小林正史 200602
島々のあはれぞ陸に松の冬 小澤克己 遠嶺 200602
梁渉る冬のひそかにひとりなり 松田有伽 河鹿 200602
罐詰めの乾パン冬の来たりけり 片山タケ子 200602
置き手紙湯飲の下に冬の卓 平居澪子 六花 200602
中華街で飲むタピオカ茶冬の午後 佐久間はるみ 200602
口紅の軽がる先に冬の立つ 瀬下るか 200602
剃りたてや冬百日の荒行僧 大坪景章 万象 200602
冬きざす芭蕉の叢に風の僧 小澤克己 遠嶺 200602
冬はじまれり石蹴りの輪の先に 高田令子 200602
冬やさし摩文仁の丘の慰霊塔 早崎泰江 あを 200602
冬を越す蛙の紐に水ぼこり 佐藤喜孝 あを 200602
冬兆す兎親子は隅が好き 杉田春雄 風土 200602
冬兆す目鼻のなくておしらさま 杉田春雄 風土 200602
灯台もベイブリッジも晴れて冬 西郷利子 200603
日本の冬が恋しと年賀状 池部久子 酸漿 200603
この冬は点滴台を相棒に 高千夏子 200603
文政の十二支の古伊万里冬すすむ 角直指 京鹿子 200603
手拭もおろして冬にそなへけり 久保田万太郎 春燈 200603
ザワワザワワ砂糖きび畑冬の歌 西田秀渓 四葩 200603
炉の灰におやきを埋め木曽の冬 江崎成則 栴檀 200603
よく遊びよく飲みし友冬に逝く 浜野清彦 四葩 200603
橋渡る冬の眞ん中一意めく 鈴鹿仁 京鹿子 200603
生くるべし真冬を垂るる蜘蛛の糸 高千夏子 200603
湖に石を投げたる音も冬 江崎成則 栴檀 200603
塗りたての赤き神橋谿の冬 神山テル 栴檀 200603
冬すすむ鉱山が遺せし文化財 角直指 京鹿子 200603
冬→ 1      

 

2021年12月8日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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