風 鈴 3    200句

風鈴の音が眼帯にひびくのよ   三橋鷹女   向日葵

作品
作者
掲載誌
掲載年月
前書その他
肩で息せり風鈴を仕舞ふにも 田村園子 200711  
風鈴の鳴りだし兄の葬終る 羽生きよみ ぐろっけ 200711  
貝風鈴はるかな故郷引きよする 園多佳女 雨月 200711  
風鈴を外せばちがふ空の色 片山タケ子 200711  
風鈴の駅に降り立つ国なまり 齋部千里 ぐろっけ 200711  
南部風鈴風拾うては鳴りにけり 和田絢子 春燈 200711  
風鈴の風が足裏を走りけり 大坪景章 万象 200712  
風鈴の音ふるえくる無人駅 佐川彰 200712  
よく売るる不愛想なる風鈴屋 並木重助 酸漿 200712  
その中に鳴らぬ風鈴ありにけり 奥山絢子 風土 200801  
風鈴や午後にはじまる母の愚痴 坪内稔典 坪内稔典句集U 200804  
思ひ出せずをり風鈴のしまひ場所 伊藤白潮 200806  
風鈴を二つ吊してまだ寂し 峯桜子 遠嶺 200806  
風鈴を外せしあとをもう吊らず 大橋敦子 雨月 200807  
和菓子屋へ江戸風鈴の音くぐり 阿久津勝利 万象 200808  
風鈴は軒端の錘り冬星座 宮崎すみ 神々の交信 200808  
酒を酌む江戸風鈴の音近く 廣瀬雅男 やぶれ傘 200808  
廃屋の奥の風鈴よく響く 金田美恵子 ぐろっけ 200808  
退院の荷は解かぬまゝ風鈴吊る 羽生きよみ ぐろっけ 200809  
客寄せの風の吹きたる風鈴市 黒澤登美枝 200809  
風鈴屋さても楽曲奏でをり 大橋晄 雨月 200809  
詫びる時のがしてしまひ軒風鈴 斉藤裕子 あを 200809  
風鈴市思ひ出したるやうに風 宮津昭彦 200809  
風鈴やぎに書かれしおばんざい 久本久美子 春燈 200809  
風鈴やどこか疲れし音色なる 岡田和子 馬醉木 200809  
風鈴は静かな風を拾ひけり 岡佳代子 200809  
風鈴の相槌風の口説き節 酒井秀穂 炎環 200809  
風鈴の音の錆びてをり漁師町 常盤優 炎環 200809  
風鈴に風のうらごゑおもてこゑ 神蔵器 風土 200809  
風鈴と御詠歌の鐘ご縁日 木村茂登子 あを 200809  
けだる気な猫の流し目宵風鈴 篠田純子 あを 200809  
駅までに風鈴の鳴る窓一つ 藤田宏 200809  
江戸風鈴隣の南部と競ひ合ふ 松嶋一洋 200809  
大の字に寝る子守りて江戸風鈴 松嶋一洋 200809  
ふれ合うて海の音なす貝風鈴 小城綾子 200810  
みちのくの苞の風鈴とても鳴る 山田庫夫 炎環 200810  
呼び込まれ風鈴の音の中にゐし 清水伊代乃 酸漿 200810  
猫帰る土間の風鈴ひとつ鳴り 林陽子 万象 200810  
売り声は運河の風に玻璃風鈴 梶川智恵子 200810  
風鈴の悦に入りたる夜伽とも 野中亮介 馬醉木 200810  
風鈴の短冊に肩触れにけり 瀬島洒望 やぶれ傘 200810  
風鈴や里山に入る雲の影 猪爪皆子 200810  
目も耳も風鈴市に惑ひけり 浅野惠美子 酸漿 200810  
明日沈む村の風鈴鳴りにけり 波田野雪女 炎環 200810  
隣より風鈴の音貰ひけり 宇佐見正 200810  
風鈴やいつの間伸びし子の背丈 太田佳代子 春燈 200810  
風鈴の鳴る日鳴らぬ日生きぬきて 平野伸子 馬醉木 200810  
風鈴の鳴り癖妻の戻り来し 徳丸峻二 風土 200810  
風鈴の真下に金の成る木かな 瀬島洒望 やぶれ傘 200810  
風鈴の江戸前の曲奏でをり 岩田都女 風土 200810  
風鈴の音色の中にある日常 倉持梨恵 200810  
風鈴によき風賜ひ供養茶事 渡辺昭 200810  
風を呼ぶ江戸風鈴に金魚の朱 斉藤小夜 風土 200810  
祈りをれば風鈴鳴れり妙見堂 乙訓淑子 炎環 200810  
江戸風鈴昔に帰る音響く 浅野惠美子 酸漿 200810  
江戸風鈴昭和の路地に鳴りひびく 浅野惠美子 酸漿 200810  
江戸風鈴喜色の母を思ひけり 大槻きみ 200810  
江戸風鈴絵入り模様のさやかなり 浅野惠美子 酸漿 200810  
江戸風鈴改札口の風絶えず 鍋島広子 万象 200810  
川音に和して風鈴なりわたる 鈴木清子 遠嶺 200811  
くろがねの風鈴の音の夜風かな 大澤洋子 酸漿 200811  
風を選み南部風鈴鳴りにけり 筒井八重子 六花 200811  
風鈴の音が新涼を運び来し 小松渓水 酸漿 200811  
風鈴は南部風鈴母偲ぶ 木下忠雄 酸漿 200811  
風鈴や祖父の遣せる古き音 宮田香 200811  
風鈴も季節のをはり告げてをり 永田あき 酸漿 200811  
風鈴の音色聴き聴き市に買ふ 川原典子 酸漿 200811  
廃屋の忘れ風鈴鳴りやまず 木下忠雄 酸漿 200811  
江戸風鈴の音色愛しや雨兆し 和田森早苗 200811  
風鈴を指で弾きて休み果つ 葛西茂美 200812  
風鈴の蒼き切子の風が鳴る 岩垣子鹿 ホトトギス 200812  
布衣の身に風鈴のよく鳴りにけり 石原光徳 酸漿 200812  
風鈴や江戸にときをり南部和し 櫻井さだ子 200901  
風鈴のこつと骨音蔵はれる 伊藤希眸 京鹿子 200901  
汀子邸の貝風鈴は波の音 磯野しをり 雨月 200908  
館長様在さず風鈴鳴りに鳴り 磯野しをり 雨月 200908  
瑠璃色の短冊揺るる玻璃風鈴 ことり 六花 200908  
風鈴を吊り聞法もんぽうの座ごしらへ 久保東海司 200908  
風鈴を吊りて山河の谺せり 小澤克己 遠嶺 200908  
風鈴や胸にひろごる郷の海 星井千恵子 遠嶺 200908  
風鈴の鳴るたび星の生まれけり 赤羽正行 遠嶺 200908  
締め出されたる風鈴の音いろかな 八染藍子 200908  
二人居の黙も会話よ貝風鈴 千田敬 200909  
風鈴の聞ゆる路地に入りけり 小野木雁 酸漿 200909  
その中の風鈴一つ蛇笏かな 神蔵器 風土 200909  
明珍火箸の風鈴ちんと鳴らしけり 服部早苗 200909  
時をりの風鈴の音に足らひけり コ田千鶴子 馬醉木 200909  
風鈴を吊る朝の地震きつかけに 田村園子 200909  
風鈴売音から道を曲りけり 宇都宮敦子 200909  
風鈴や水も車もエコ時代 鷲見多依子 200909  
風鈴の音のみとどく風の中 松本周二 200909  
風鈴のひらめく下げ尾ぜつと呼び 小林清之介 風土 200909  
風鈴のひびきて星を殖やしけり 池田達二 風土 200909  
病む人に頑張るなよと貝風鈴 渡辺輝子 200909  
半纏男吹け吹け朱ケの江戸風鈴 小林清之介 風土 200909 風鈴細工部屋を見る
猫ひとつ通り風鈴鳴りさうな 鈴木梨枝子 炎環 200909  
島恋うて貝風鈴の揺れやまず コ田千鶴子 馬醉木 200909  
待つことに慣れし齢や鉄風鈴 遠藤和彦 遠嶺 200910  
空き部屋の江戸風鈴の忘れもの 吉川隆 春燈 200910  
銀座の真中や風鈴売の黙 片岡啓子 遠嶺 200910  
風鈴やわが短冊のよく揺れて 近藤てるよ 酸漿 200910  
海までは遠けれど日々貝風鈴 坂本知子 酸漿 200910  
裏木戸にこゑをかけたる風鈴売 樋口みのぶ 200910  
改札に揺れる風鈴鄙の駅 石川かおり 200910  
風鈴や無聊を椅子に委ねをり 遠藤和彦 遠嶺 200910  
風鈴や忘れてをりし江戸言葉 上山永晃 春燈 200910 祝・『繭玉』上木
風鈴や薩摩切子の紺が好き 瀬戸悠 風土 200910  
風鈴や軽きに替へる夫の夜具 伊東和子 200910  
風鈴やガン再発の手紙来る 小熊幸 炎環 200910  
風鈴は明治の妣の置土産 中川すみ子 200910  
風鈴の音さがし来る幼かな 西澤ひで子 遠嶺 200910  
風鈴に揺れる短冊一茶の句 増田一代 200910  
風鈴に吊す短冊風を呼ぶ 池崎るり子 六花 200910  
風鈴が売り切れて風無くなりぬ 山田春好 200910  
風えらぶ江戸風鈴でありにけり 林いづみ 風土 200910  
父恋ひの一句ありけり江戸風鈴 中島和昭 春燈 200910 句集『繭玉』賛
白杖の歩のたどりつく風鈴市 鈴木セツ 200910  
江戸風鈴雨後の路地風はや奏づ 坂本悠亘 春燈 200910  
高らかに鳴る風鈴をはづしけり 成田美代 200910  
江戸風鈴に透ける空いろ風のいろ 田中浅子 200910  
潮騒のとどく出窓へ貝風鈴 池田忠山 200911  
無愛想な風鈴売りの片ピアス 宮崎高根 200911  
風鈴の連打また佳し風まかせ 羽賀恭子 200911  
風鈴の音色はかどる針仕事 久保東海司 200911  
風鈴を置き土産にし母逝きぬ 堀口香代子 ぐろっけ 200911  
風鈴や隣家に小さき訪問者 木村眞樹子 遠嶺 200911  
風鈴や娘売子の声清し 今泉あさ子 末黒野 200911  
風鈴の風を呼びこむ駅舎かな 黒滝志麻子 末黒野 200911  
風鈴の時折唄を忘れをり 細江久美子 春燈 200911  
風鈴のちりんと相撲取り直し 井八重子 末黒野 200911  
風鈴に心ある風ひとしきり 服部菰舟 雨月 200911  
広島忌ためらひながら鳴る風鈴 岩本セツ女 ろんど 200911  
仲見世に風鈴を吊るまんぢゆう屋 廣瀬雅男 やぶれ傘 200912  
舌替へて古風鈴の甦る 木村幸 200912  
くろがねの風鈴これぞ鳴りにけり 伊藤敬子 200912  
風鈴の大きさに合ふ音色かな 遠山みち子 200912  
もの憂げに風鈴の音ひびきけり 塚本京子 200912  
風鈴市風に死角のありにけり 林いづみ 風土 201001  
風鈴をひとつ鳴らして偲びけり 森さち子 201001  
風鈴のはろかな人を呼ぶ音色 西村操 雨月 201001  
風鈴や雨遣り過す芭蕉庵 中山良子 末黒野 201004  
風鈴の音の静かなり始発駅 真季佐智子 201007  
母在さぬ夜の風鈴鳴りにけり 岩谷丁字 春燈 201007  
磁器を選む風鈴の鳴る店先に ことり 六花 201007  
道の駅初の風鈴鳴りにけり 中山純子 万象 201007  
乱雑な部屋に風鈴聞こえ来し ことり 六花 201008  
風鈴や地獄の釜は黄金色 高橋将夫 201008  
風鈴や心に軽き音ひとつ 安本恵子 201008  
風鈴の音届きませ弥陀浄土 岡佳代子 201008  
風鈴に加ふ南部の重さかな 酒本八重 201008  
差し潮や江戸風鈴の鳴りやまず 田中道江 万象 201008  
吊る風鈴未だ一音も出さずなり 池田崇 201009  
ゆるく着て風鈴の音まとひけり 黒澤登美枝 201009  
真っ先に江戸風鈴を品定め 小川玉泉 末黒野 201009  
風鈴を鳴らして一つ選りあぐね 岩永はるみ 春燈 201009  
少年は江戸風鈴を知らざりき 鴨下昭 201009  
海を恋ふ貝風鈴の軽き音 田中浅子 201009  
風鈴市堪へきれざる音こぼす 黒澤登美枝 201009  
風鈴の帯に滲みし墨の痕五ケ 瀬川流一 六花 201009  
風鈴の軽き音色の乾物屋 高橋将夫 201009  
故郷の思ひ出ふつと竹風鈴 西田史郎 201010  
水色の風鈴水の音がする 高橋将夫 201010  
風鈴の音に目覚めを誘はれ 佐藤健伍 201010  
風鈴の夢の中より鳴り始む 市ヶ谷洋子 馬醉木 201010  
民宿の貝殻風鈴海の風 田下宮子 201010  
耳鳴りか鬼灯市の風鈴か 石田きよし 201010  
時々の風鈴ききて写経かな 谷村幸子 201010  
風鈴は何かを思ひ出して鳴る 高橋将夫 201010  
風鈴の鳴りて悲しき娘の忌日 高橋照子 雨月 201010  
風鈴の休む間のなき夜の宴 塩路五郎 201010  
風鈴の何故かそこだけ風がある 泉田秋硯 201010  
風鈴の一筋の風待ちにけり 藤原さちよ 酸漿 201010  
風鈴に返事もらひしひとりごと 年森恭子 ぐろっけ 201010  
風鈴に紙いちまいの錘かな 辻直美 201010  
風鈴に子猫の耳のよく動く 荻龍雲 201010  
風鈴が改札口に揺れる駅 瀬口ゆみ子 ぐろっけ 201010  
音ひとつはづし風鈴ひとつ買ふ 有吉桜雲 201010  
動く葉もなく風鈴の啄木歌 四條進 201010  
江戸切子の風鈴鳴らす宵の風 西田史郎 201010  
音澄める炭の風鈴買ひにけり 松本文一郎 六花 201011  
からからと竹の風鈴鳴りにけり 廣瀬雅男 やぶれ傘 201011  
風鈴や五線譜になき風の曲 北川キヨ子 201011  
藍甕は休ませてあり瀬戸風鈴 大島翠木 201011  
お土産の明珍風鈴母国恋ふ 中村輝子 酸漿 201011  
風鈴を吊してよりの今日の風 渡井佳代子 201011  
風鈴のよく鳴つて家古びたる 森田尚宏 201011  
風向きに相性ありて古風鈴 森田尚宏 201011  
薄暑なか一度も鳴らぬ貝風鈴 中山純子 万象 201011  
買はれゆく風鈴に風ついてゆく 林郁子 201011  
観光の坑口に吊る鉄風鈴 筒井圭子朗 ぐろっけ 201012  
残る風鈴忽と鳴り出づ夜明前 稲次登美子 雨月 201012  
風鈴や母が吊るせば母の音 高林公美 馬醉木 201101  
風鈴のチリとも鳴らず夕暮るる 松本アイ ぐろっけ 201101  
軽口の中国一団風鈴屋 佐藤喜孝 あを吟行 201105 スカイツリー
しゃらしゃらと鳴る風鈴や鳥の来る 井田実代子 雨月 201107  
軒風鈴大地の動悸次の世へ 鴨下昭 201108  
海へ鳴る風鈴の音や夕日影 山崎里美 201108  
泣けとこそ吊らる啄木の風鈴は 酒本八重 201109  
いろいろの音色の競ふ風鈴市 中山静枝 201109  
風鈴を外し預かる児を寝かす 野坂民子 馬醉木 201109 風鈴 →4

 

2019年8月1日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。