蒲 団 4   53句

 

作品
作者
掲載誌
掲載年月
まだ無垢の命に掛ける布団かな 高橋将夫 201902
手のひらで軽くはたきて布団干す 青谷小枝 やぶれ傘 201903
大八洲天の恵や布団干す 植村蘇星 京鹿子 201903
干蒲団両手いつぱい裏返す 宮内とし子 201903
胎内の安らぎに似し羽蒲団 有松洋子 201904
よき夢を託す日差しや干蒲団 荒井貞子 末黒野 201904
干蒲団赤子の声の二階より 黒滝志麻子 末黒野 201904
星の夜へ身体の沈む藁布団 山田邦彦 201905
起きぬ子を払ひて布団干しに 角野良生けり 201906
人形と布団分け合ふ吾が子かな 仲里奈央 201907
物干しに蒲団三枚柿若葉 柿沼盟子 風土 201909
蒲団買ふいつか迎ふる通夜のため 山田暢子 風土 202001
無垢の子に無垢の布団の掛けてあり 竹村淳 202001
布団干す心のしこり干してをり 宮地静雄 末黒野 202002
客蒲団日に膨らます冬隣 柿沼盟子 風土 202002
布団干す大航海の夢の跡 三木亨 202002
良き夢の続きを見んと蒲団干す 田村すゝむ 風土 202002
花丸の暦にあはせ干蒲団 武田未有 202002
果てぬ夢存分に詰め羽根布団 高野昌代 202002
叩かれてしあはせさうな干布団 有松洋子 202002
布団には入る時からにつこりす 出口誠 六花 202002
全身をひかりの中へ蒲団干す 雨村敏子 202003
冬の夜の布団の中の足の先 きくちきみえ やぶれ傘 202003
起き上がり蒲団の柄を眺めゐる 小山よる やぶれ傘 202003
真ん中にドラえもん布団干されあり 笹村政子 六花 202003
干蒲団ソーラーパネルと日を分かち 大川暉美 末黒野 202004
姉の訃の妹よりとどく蒲団干す 木村嘉男 202005
よろこびもなみだも知っている蒲団 松井季湖 202006
羽根蒲団掛くれば手足伸びにけり 田中とし江 202010
干し布団を裏返す人昼の月 村田武 やぶれ傘 202101
微動だにせずに蒲団の中にゐる 小山よる やぶれ傘 202103
さまざまな夢の重さの布団干す 高村令子 風土 202104
家ごとに小さき幸せ蒲団干す 金光浩彰 202104
羽蒲団の寝返り軽き不眠かな 小田嶋野笛 末黒野 202104
蒲団被るこの世を遮断するやうに 石橋幾代 202105
広幅の布団親子で寝たことも 奥田温子 やぶれ傘 202105
鳥の影過ぐ寝くぼみの干蒲団 深川淑枝 202107
妹と布団の猫をとり合へり 三井所美智子 202107
手も足も縮め蒲団を被りけり 石橋幾代 202107
冬日ちらちら布団屋の棹秤 北村操 202110
今宵また殿様になる干蒲団 七郎衛門吉保 あを 202201
遥かなる母への思ひ布団干す 橋添やよひ 風土 202202
声かけてみても留守らし干蒲団 近藤牧男 春燈 202203
羽根布団するりと手繰り夜半の風 菅野日出子 末黒野 202203
もてなしの心ばかりや干蒲団 喜田君江 末黒野 202203
布団干し夜も同居の日を抱く 安田優歌 京鹿子 202203
春遠からじ干布団たたく音 山岸明子 202204
空仰ぎ香りて蒲団干し日和 北川孝子 京鹿子 202204
客蒲団干すや四日の日の光 升田ヤス子 六花 202204
干蒲団まとふやすらぎ陽の匂ひ 小島正士 京鹿子 202205
鶴の宿隅に布団の重ねあり 松田明子 202205
積み上ぐる蒲団で遊ぶ子を叱る 石橋幾代 202205
底冷の床に看取りの敷布団 三井所美智子 202208
蒲団→1

 

2023年2月4日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

「年月」の最初の4桁が西暦あとの2桁が月を表しています。

注意して作成しておりますが文字化け脱字などありましたらお知らせ下さい。

ご希望の季語がございましたら haisi@haisi.com 迄メール下さい。