噴 水 3    99句(含 他季)

夜もすがら噴水唄ふ芝生かな    篠原鳳作

作品
作者
掲載誌
掲載年月
噴水の懈怠に似たる途絶えかな 森田蝌蚪 200302
噴水の根株ばかりに二十日月 佐藤喜孝 青寫眞 200304
噴水の穂先をぬらす春の雨 関根洋子 風土 200306
風にふと噴水の音よろけをり 本郷桂子 円虹 200307
噴水の腰くだけたる春疾風 野口伸二 帆船 200307
噴水のしぶきの中に美しき人 東亜未 あを 200307
噴水の光の中に人の影 森理和 あを 200307
ペリカンの噴水雀鳩鴉 篠田純子 あを 200307
噴水の音水の精風の精 塩川雄三 築港 200307
噴水の高揚りたる刻を撮る 笠嶋陽子 築港 200307
おたけびをあげて噴水極限値 片山タケ子 200308
噴水の中心マリア像めける 藤田輝枝 対岸 200308
噴水を抜けて現る主人公 東亜未 あを 200308
噴水の虹に彼岸と此岸あり 斉藤静枝 あを 200308
弧を描く噴水左右対称に 萩谷幸子 雨月 200308
噴水の連なり真白波打てり 田中敏文 ぐろっけ 200308
噴水のひたすらに打つ虚空かな 水田むつみ 円虹 200309
噴水のどこか崩れてゐるしぶき 水田むつみ 円虹 200309
噴水に止まるミュールとスニーカー 水田むつみ 円虹 200309
噴水の風零れくる立話 水田むつみ 円虹 200309
噴水の立ち上がる穂の雨意に触れ 水田むつみ 円虹 200309
噴水のゆるびて向かうの景色かな 富川明子 200309
噴水の中の噴水時彦逝く 神蔵器 風土 200309
噴水に雀の遊ぶ昼下り 阿波谷和子 雲の峰 200309
噴水やジュネーブの空青かりし 尾崎恭子 雨月 200309
噴水に被爆の石の遺されし 久松久子 百鳥 200309
明日ありて噴水虹を生み継げる 伊藤春生 帆船 200309
噴水の霧の中より友来たる 上原カツミ 帆船 200309
噴水の揚がりし水は風まかせ 小澤友江 築港 200309
まつすぐに上がる噴水雨降れり 今瀬剛一 対岸 200309
中心の折れて噴水くづれけり 諸橋廣子 対岸 200309
噴水のときには曲つてみてごらん 田原陽子 200309
大空に梅雨の噴水濁りなし 高橋としを 酸漿 200309
噴水の止み一瞬の余白あり 赤星惠子 あを 200309
ウェディングドレス噴水より濃かり 坂田富佐雄 200309
噴水や青きオカリナ吹く少年 寺内信 遠嶺 200310
噴水に人待ち顔を見られけり 細川コマヱ 雨月 200310
噴水の回りを子らのただ走る 高倉和子 200310
百千の噴水挙げて今日の晴 手塚基子 円虹 200310
噴水の近くに置かれ鳩の餌 荒井和昭 200310
青噴水空席いつも濡れてゐる 宇都宮滴水 京鹿子 200310
噴水の八方に隙なかりけり 小橋末吉 対岸 200310
羽を閉づごと噴水の止りけり 秋岡朝子 200311
噴水の止みたる空の青さかな 木室幸雄 百鳥 200311
噴水に虹望みなきにしも非らず 西村葉子 京鹿子 200312
行く秋の噴水さはと鳴りにけり 蓮井崇男 対岸 200312
日展へ雨の噴水上がりけり 中根美保 風土 200401
噴水の残像よぎり秋燕 鈴木綾 200401
水押し上げて噴水の丸みかな 藤井美智子 対岸 200402
噴水の止まり冬の日落ちつきぬ 鹿志村正子 対岸 200402
しぶきつつ噴水立てり枯るる中 岡本眸 200402
噴水の落ちてくるときうらがへり 佐藤喜孝 あを 200403
噴水の照総身に新社員 岡本眸 200405
噴水の空をはなるるとき太し 高倉和子 200406
噴水の立ち上がる時人退る 奥村光子 築港 200407
噴水の急にこときれたる音す 山田六甲 六花 200407
噴水のしぶき少女を輝かす 恒川絢子 対岸 200407
噴水の飛沫横切るつがひ鳩 数長藤代 200408
噴水の穂も立ちあがる大道芸 城石美津子 京鹿子 200408
噴水の高々とあり子は眠り 郷田健郎 百鳥 200408
噴水に風の強弱ありにけり 堀義志郎 火星 200408
噴水のしぶきの奥に基地の街 平田紀美子 風土 200408
新しき噴水飛ばし王寺駅 藤田昇 築港 200408
噴水や疲れの見えし休み明け 高畠陽子 河鹿 200408
噴水の林立空を押し上げて 鈴掛穂 200408
噴水に三つの高さ海が見え 小橋末吉 対岸 200408
噴水をかなたに置きて木下闇 橘澄男 山景 200408
アベックが増え噴水の発情期 北尾章郎 200409
噴水を切つて腕白盛りなる 丹羽啓子 馬醉木 200409
木立より噴水の音松本楼 佐渡谷秀一 春燈 200409
噴水を濡らして朝の雨上がる 近藤幸三郎 風土 200409
噴水の上をヨットの走りけり 大串章 百鳥 200409
噴水に主役脇役ありにけり 斉藤利男 百鳥 200409
噴水に真白き芯のありにけり 若林杜紀子 百鳥 200409
砕けては立つ噴水の志 大橋敦子 雨月 200409
噴水の穂は十年を挫けざる 史あかり ぐろっけ 200409
噴水の水棒となり網となる 山田弘子 ホトトギス 200410
噴水の水をこぼしつ上がりけり 木村みかん 200410
噴水の向う人来て人と去ぬ 木村みかん 200410
人通りけり噴水の向う側 木下野生 200410
噴水の虹のアーチや美術館 布施まさ子 風土 200410
噴水の力の束を解きにけり 今瀬一博 200410
噴水の早業をもて止まりけり 服部高明 築港 200410
噴水の前を日課の散歩人 宮津昭彦 200410
噴水の不意に上がりて泣き出す子 若林杜紀子 百鳥 200410
駅広場噴水を見る人も無し 大磯幸子 河鹿 200411
星とべり噴水高く伸びしとき 長谷英夫 馬醉木 200411
噴水の届かぬ高さ飛行船 大串章 百鳥 200411
船笛に噴水高くあがりけり 阿部敬子 百鳥 200411
噴水のオブジェ人魚の動きかな 植木戴子 200411
涸れ噴水肩身のせまき水ひとすぢ 宇都宮滴水 京鹿子 200411
噴水のはたと止まりし子等の黙 中島英子 八千草 200411
噴水の起ち上りたる遠ネオン 長沼三津夫 200411
噴水のしぶきに濡るる駅広場 高村淳 200412
大噴水変はるをしほに別れたる 高村淳 200412
噴水といふ春光を仰ぎけり 岡本眸 200412
重き音して噴水の止みにけり 渡辺美代 対岸 200502
献血車冬噴水の前にかな 生方ふよう 200502
水抜きしままの噴水春寒し 浜和佳子 百鳥 200506
噴水4→      

 

2021年6月10日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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