福寿草(元日草) 1     99句

日の障子太鼓の如し福寿草   松本たかし   松本たかし句集

作品
作者
掲載誌
掲載年月
陽だまりの母の手仕事福寿草 山田禮子 きらら 199600
色こぼすよりの日数の福寿草 稲畑汀子 ホトトギス 199901
月の夜を重ねふくらむ福寿草 鷹羽狩行 199902
一湾の真帆見てをりぬ福壽草 小澤克己 遠嶺 199902
顏二寸あげて暮れたり福壽草 中原道夫 銀化 199903
日溜の雪より出でし福寿草 貞吉直子 馬醉木 199904
福寿草日ざしもつとも透く時刻 宮津昭彦 199904
一門の夢永かれと福壽草 小澤克己 遠嶺 199905
福寿草もっともかなふ〓(木無)の丘 岡田ン太雄 雨月 199905
福寿草和菓子一すぢ守りきて 柴田良二 雨月 199905
国栖人は咲きしを笑むと福寿草 堀田知永 俳句通信 199905
十歳となれば子ら手つながず福壽草 丸山海道 海道全句集 199910
長幼の序に鼎立ち福寿草 丸山海道 海道全句集 199910
福寿草昭和の香り残る館 稲畑廣太郎 ホトトギス 200001
福寿草墨の香ほのと立ちにけり 水原春郎 馬醉木 200002
福寿草いたはり合へる姿にて 能村登四郎 200002
善根は我が身にありぬ福寿草 松下幸恵 六花 200002
福寿草音符のやうに咲きにけり 杉浦典子 火星 200004
新しき光と影の福壽草 市川英一 遠嶺 200004
今年また軒の寸土に福寿草 村越化石 200004
日が射せばすなはち律儀福寿草 阿部ひろし 酸漿 200004
福寿草娘家族と同居して 大平保子 いろり 200004
福寿草土のぬくもりそのままに 柴田美佐子 いろり 200004
福寿草競ひしごとくふくらめり 小池とみを 俳句通信 200004
満願の日のやう元日草ひらく 三神あすか ヒッポ千番地 200005
眼出し帽の選んで呉れし福寿草 山尾玉藻 火星 200012
頬杖に昼を眠れり福寿草 岡本眸 200101
身のほどの夢一つづつ福寿草 山田弘子 円虹 200102
みどりごの歯ののぞく笑み福寿草 赤座典子 あを 200102
市振に遊女の碑あり福寿草 春田淳子 俳句通信 200103
日溜りに刺し子の布巾福寿草 高野美佐子 俳句通信 200103
次々とレンズ向けられ福寿草 須賀敏子 あを 200103
ときに父ときに母顕れ福寿草 苑田ひろまさ 200104
石ころで囲みてありぬ福寿草 山田京子 俳句通信 200104
一人居の男の庭の福寿草 芝尚子 あを 200104
生かせてと手を合わせたる福寿草 後藤洋子 ぐろっけ 200104
薬飲む白湯冷ましをり福寿草 津田経子 火星 200105
福寿草礼を云はねば婆さんに 松沢久子 いろり 200107
あそびてはあたまぞよけれ福寿草 岡井省二 200108
三つよりてひとつ離れし福寿草 能村登四郎 羽化 200110
弟はすぐ兄の真似福寿草 鈴木みのり 船団 200111
客去れば縁に出されて福寿草 林翔 馬醉木 200201
福寿草目の端にあり稿急ぐ 渡邉友七 あを 200201
福寿草今年は鉢に取りそこね 熊谷みどり いろり 200202
車椅子寄せて窓辺に福寿草 須賀敏子 あを 200202
生すべて円還にあり福寿草 伊丹さち子 馬醉木 200203
心にも穴あく日ある福寿草 保坂加津夫 いろり 200203
くれるかな云ふて見るべし福寿草 松沢久子 いろり 200203
日の温み分かちあひけり福寿草 田代史子 馬醉木 200204
福寿草童の声の間近なる 上野澄江 百鳥 200204
太陽の日に日に高し福寿草 和泉喜代子 雲の峰 200204
折紙に鶴亀生まれ福寿草 中村洋子 風土 200204
盃のごとく開きぬ福寿草 小黒加支 酸漿 200204
福寿草頭を押しあげて二つ三つ 小黒加支 酸漿 200204
日当れば黄金ふふむ福寿草 近藤貞子 ぐろっけ 200204
占ひは待ち人来ると福寿草 北畠明子 ぐろっけ 200205
陽を集め陽の色極む福寿草 小阪律子 ぐろっけ 200205
突然に弾む声して福寿草 高沢昌江 ぐろっけ 200205
福寿草咲きて信濃の道祖神 堀田知永 雲の峰 200206
和の一字家訓となして福寿草 辻口静夫 ホトトギス 200208
福寿草鉢に咲かせて主留守 稲畑廣太郎 ホトトギス 200301
それぞれが日に色貰ひ福寿草 稲畑廣太郎 ホトトギス 200301
天體の果ては如何なる福壽草 中原道夫 銀化 200302
福寿草遺影に問ふて決断す 泉京子 帆船 200303
いつまでも海の音あり福寿草 山本田津子 200303
福寿草の日向にをれば呼ばれけり 山尾玉藻 火星 200303
片方へ傾ぐいねむり福寿草 吉弘恭子 あを 200303
竹寺の茅の輪の手前福寿草 須賀敏子 あを 200303
福寿草隅に立て置く古ブーツ 伊藤多恵子 火星 200304
福壽草翁いつもの弓稽古 宮澤さくら 遠嶺 200304
呼び止めて話を繋ぐ福寿草 篠崎荘市 酸漿 200304
塗装屋の足場をずらす福寿草 網野茂子 酸漿 200304
咲くだけの光さしをり福寿草 渕江千代 酸漿 200304
福寿草老いては花と遊ぶべし 藤岡紫水 京鹿子 200304
海光や丈のびのびと福寿草 永田二三子 酸漿 200305
忘れ物ばかりが増えし福寿草 小池愼女 火星 200305
福寿草燈下に絹の光持つ 大橋敦子 雨月 200402
福寿草春はかならずやつて来る 西村梼子 ぐろっけ 200402
咲きつぎてあとさきもなし福寿草 阿部ひろし 酸漿 200403
玄関にあふるる靴や福寿草 山崎ミチ子 帆船 200403
なほざりの心に灯す元日草 芝宮須磨子 あを 200403
福寿草咲き揃ふとも母や無し 岡淑子 雨月 200403
いのちありけり福寿草に日のさして 野澤泰子 対岸 200403
學習院院長室の福壽草 池田俊二 草の花 200403
ふるさとに居れば娘や福寿草 高倉和子 200403
福寿草佳き名に応へひらきけり 小林朱夏 200403
福寿草女系家族の賑はしき 加藤サヨ子 築港 200403
今日の日に夢ふくらます福壽草 稲辺美津 遠嶺 200404
福壽草余生といふはまだ早し 赤羽正行 遠嶺 200404
筆蹟の母の匂ひや福壽草 田島勝彦 遠嶺 200404
福寿草咲きて家中明るかり 多田節子 雨月 200404
福寿草主ちつとも起きて来ぬ 山田美恵子 火星 200404
日の匂ひ抱きて夜のいろ福寿草 藤岡紫水 京鹿子 200404
福寿草金色の陽がすべり込む 笠間圭子 京鹿子 200404
七といふ重ねし数よ福寿草 水原春郎 200404
雲間より日矢さして来し福寿草 吉田順子 200404
喜びは身近にありぬ福寿草 野口年江 酸漿 200404
日溜りの松の根方や福寿草 河野政恵 酸漿 200404
福寿草黄の盃を天に向け 塩川雄三 築港 200404
福寿草 →2      

 

2021年1月4日 作成

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