52句

  

作品
作者
掲載誌
掲載年月
魂魄を股からおろす鱶の海 岡井省二 199811
生き得の鱶の鰭食しゐたりけり 岡井省二 199811
鱶の海の夜空吾には弥勒座あり 岡井省二 199812
鱶の海肉髻育ちをりにけり 岡井省二 199901
春日の鱶(ふかざめ)なりし砂絵かな 岡井省二 199904
鱶の海にひた笑へりき 岡井省二 199911
鱶ひれの匂いとまっ赤な夕焼けと 原口靖子 海程 199911
鱶の刺身を食すや櫃はあり 岡井省二 200001
山の端に鱶の目のある眠りかな 小形さとる 200003
枯木山鱶の影さしにけり 小形さとる 200004
背ナ並べ日と人渡す秋の鱶 岡井省二 200011
鱶の日月眼が真つすぐ来 岡井省二 200011
鱶食つてほてり出したる鱶の海 白澤良子 200011
ガムランやあからみそめし鱶の海 白澤良子 200011
男色や鏡の中の鱶の海 男波弘志 200012
鱶が往きにんげんが嗅いでをり 男波弘志 200101
惟光が面を外す鱶の海 男波弘志 200101
鱶(ふかざめ)の波あり吾に蹼あり 岡井省二 200103
海(わたつみ)の辻の渦なり鱶の天 森猿彦 200103
鱶の面を彫るや春の月 男波弘志 200104
法螺貝の響みて鱶の目覚めたる 延広禎一 200104
鱶を食う一党石蕗の花ざかり 坪内稔典 船団 200105
寒明やとろり煮つめて鱶の鰭 中尾杏子 船団 200106
海よ等身大の青鱶よ 岡井省二 200111
春の夜の伊勢に食したる鱶の鰭 岡井省二 200111
月光の鱶の海わたるなり 岡井省二 200112
節分の夕日は鱶に呑まれたる 今城知子 船団 200201
黒塚や焙つてをりし鱶の鰭 延広禎一 200202
春愁や鱶食う前と食うた後 堀義志郎 火星 200306
焼締の手ひねりの壷鱶の海 佐藤紘子 200312
鱶鰭の湯気の恋しき秋時雨 島崎久美子 酸漿 200401
鱶鰭のスープとろりと寒の明 中尾杏子 200403
吊されて鱶鰭の反り寒落暉 諸岡孝子 春燈 200502
鱶鰭干し脇街道の枯ふかし 諸岡孝子 春燈 200502
鱶鰭の風に刺されて反りにけり 諸岡孝子 春燈 200502
鱶鰭干す暁天の凍て打返し 諸岡孝子 春燈 200502
空気にも濃き味ありぬ鱶鰭干す 諸岡孝子 春燈 200502
玄室や荒るるばかりの鱶の海 南一雄 200604
六道をぎいと廻らす鱶の面 南一雄 200609
鱶鰭のスープで風邪を癒やしけり 荒川文雄 200702
春風の一族一党鱶食べる 坪内稔典 稔典句集 200804
鱶鰭のあまた干されて受難節 飯田酔亥 200807
外房や生簀に鱶の泳ぎをる 大坪景章 万象 200905
鱶(ふかざめ)の菖蒲湯にをり顎上げ 久津見風牛 201008
鱶の目を借りて快楽を見てゐたる 柳川晋 201102
鱶鰭を納めし蔵のなまこ壁 坂上香菜 201103
三日かな鱶鰭のんどを通りける 中島陽華 201103
鱶喰うて口拭ひけり麦の秋 深澤鱶 火星 201108
悲喜劇の繰返しなり鱶の海 寺田すず江 201202
大年の玄関に干す鱶の鰭 竹内悦子 201303
鱶鰭のスープを掬ふお山焼 飯塚ゑ子 火星 201405
深海の鱶を喰らひし男かな 瀬川公馨 201804

 

2021年11月25日 作成

「俳誌のsalon」でご紹介した俳句を季語別にまとめました。

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